アルバムレビュー:Stay Proud of Me by NoSo

※本記事は生成AIを活用して作成されています。

発売日:2022年7月8日

ジャンル:インディー・ポップ/ドリーム・ポップ/オルタナティヴ・ポップ/ベッドルーム・ポップ

概要

NoSoのデビュー・アルバム『Stay Proud of Me』は、ジェンダー・アイデンティティ、クィアな欲望、自己認識、身体との関係、家族や郊外社会から受ける視線を、柔らかなドリーム・ポップと精密なギター・サウンドの中へ落とし込んだ作品である。

NoSoは韓国系アメリカ人のシンガーソングライター/ギタリストAbby Hwongによるプロジェクトで、その名義は「North or South」を縮めたものに由来する。これは、アジア系の人物に対して出身地域を機械的に尋ねるような、人種的カテゴリー化への違和感を反転させた名称でもあり、NoSoの音楽に一貫する「他者から与えられた枠組みと、自分自身が認識する自己とのズレ」を象徴している。

『Stay Proud of Me』で特に重要なのは、自己表現が単純な肯定の物語として描かれていないことである。

自分自身を理解する。

欲望を認める。

身体に違和感を持つ。

誰かを好きになる。

他人から見られている自分を意識する。

過去の記憶に戻る。

そのすべてが同時進行する。

アルバム・タイトルの「Stay Proud of Me」は、「これからも私を誇りに思っていてほしい」という願いとして読める。

そこには自己肯定だけではなく、「自分が変化しても、あなたはまだ私を受け入れてくれるだろうか」という不安が含まれる。

このニュアンスが本作の感情的な中心にある。

音楽的には、The Japanese House、MitskiPhoebe BridgersClairo、Japanese Breakfastなど、2010年代後半から2020年代にかけてのインディー・ポップ/ベッドルーム・ポップの流れと接点を持つ。

しかしNoSoの場合、特にギターの存在感が強い。

ジャズ的なコード。

クリーン・トーン。

コーラスやリヴァーブ。

細かく配置されたアルペジオ。

それらがシンセサイザーや打ち込みと自然に融合する。

そのためサウンドは夢見心地でありながら、輪郭を失わない。

また、本作ではアジア系アメリカ人としての経験と、ノンバイナリー/トランスマスキュリンな自己認識が切り離されずに描かれる。

人種。

ジェンダー。

恋愛。

家族。

身体。

これらを別々の社会問題として説明するのではなく、一人の人間の日常の中に同時に存在するものとして扱う。

その点で『Stay Proud of Me』は、2020年代のクィア・インディー・ポップにおける重要な作品のひとつと位置づけられる。

全曲レビュー

1. Parasites

「Parasites」は、アルバム冒頭からNoSoの内面的な不安を提示する楽曲である。

タイトルの「寄生虫」は、実際の生物というより、自分の中から離れない思考や記憶の比喩として機能する。

過去の言葉。

他人の視線。

身体に対する違和感。

自己否定。

こうしたものは、一度意識に入り込むと簡単には消えない。

自分自身の一部のように居座り、精神的なエネルギーを消耗させる。

音楽はその重いテーマとは対照的に、透明感を持つ。

ギターはクリーンで、ヴォーカルも大きく感情を爆発させない。

この距離感が重要だ。

NoSoは苦しさをドラマティックに演出するのではなく、日常的に存在するものとして描く。

「Parasites」という強い言葉と、柔らかなサウンドの間に生まれるコントラストによって、アルバムの世界観が最初から確立される。

2. David

「David」は、特定の人物名をタイトルにすることで、アルバムの中でも特に具体的な親密さを持つ楽曲である。

NoSoのソングライティングでは、恋愛や欲望が抽象的に語られるより、誰か一人への視線として描かれることが多い。

「David」でも、相手に惹かれる感情と、その関係をどのように理解すればいいのか分からない戸惑いが同居する。

クィアな恋愛においては、単に「好き」という感情だけでなく、自分自身のジェンダー認識や、相手からどう見られているかという問題が複雑に絡む場合がある。

この曲には、その視線の重なりがある。

音楽はインディー・ポップとして非常に滑らかで、ギターのコードにはジャズ的な色彩もある。

NoSoの演奏力が、単なる雰囲気作りではなく、感情の微細な変化を支える役割を果たしている。

3. I Feel You

「I Feel You」は、「あなたを感じる」という非常に親密なタイトルを持つ。

ここでの“feel”は、単に理解するという意味にも、身体的な近さにも解釈できる。

NoSoの楽曲では、身体と感情はしばしば切り離されない。

誰かに触れること。

誰かから見られること。

自分の身体をどう認識するか。

それらが恋愛感情と結びついている。

サウンドはドリーム・ポップ色が強く、ヴォーカルは楽器の中へ溶け込む。

リヴァーブや柔らかなシンセサイザーによって、現実の部屋というより記憶や夢の中で誰かを感じているような空間が作られる。

しかし、完全な幸福感ではない。

親密さを求めるほど、失う可能性や拒絶される可能性も意識される。

この微妙な緊張がNoSoのラヴ・ソングを単純なロマンスから遠ざけている。

4. Honey Understand

「Honey Understand」は、誰かに「分かってほしい」と求める楽曲である。

タイトルの“honey”には恋人への柔らかな呼びかけがある。

しかし、その後に“understand”が続くことで、単なる甘いラヴ・ソングではなくなる。

理解してほしい。

自分がなぜこう感じるのか。

なぜ身体やジェンダーについて複雑な感情を持つのか。

なぜ過去の記憶が簡単に消えないのか。

その説明の難しさが曲の中心にある。

クィアな自己認識は、本人にとっては非常に具体的であっても、周囲へ言葉で説明する際には突然抽象的になることがある。

NoSoは、その「説明しなければ理解されない」という負担そのものを歌へ変える。

音楽的には温かく、ギターとヴォーカルの距離が近い。

強い主張を叫ぶのではなく、親しい相手との会話として提示することで、歌詞の切実さを強めている。

5. Suburbia

「Suburbia」は、郊外という場所を自己形成の背景として扱う重要曲である。

アメリカのインディー・ロックでは、郊外はしばしば二重の意味を持つ。

安全。

静けさ。

家族。

学校。

一方で、均質性。

閉塞。

監視。

「普通」であることへの圧力。

NoSoにとって郊外は、人種やジェンダー、セクシュアリティを周囲の規範と比較せざるを得ない場所として描かれる。

外見。

服装。

恋愛対象。

家族から期待される将来。

そうしたものが、「普通」という目に見えない基準によって測られる。

サウンドはノスタルジックで、過去を振り返るような感覚を持つ。

しかし郊外を完全に否定するわけでもない。

そこには思い出もある。

成長した場所でもある。

この愛着と息苦しさの両方を保つところに、曲の成熟がある。

6. Feeling Like a Woman Lately

「Feeling Like a Woman Lately」は、本作のジェンダーをめぐるテーマを最も直接的に表した楽曲のひとつである。

タイトルは「最近、女性のように感じている」という意味だが、重要なのはそれを固定的な自己定義として提示していないことである。

ジェンダーは常に一方向へ進むものではない。

ある日に強い違和感を持つこともあれば、別の日には過去に拒絶した感覚へ接近することもある。

NoSoはその揺らぎを、失敗や矛盾として扱わない。

むしろ、自分自身を理解する過程に当然含まれる感情として描く。

この曲が示すのは、ノンバイナリーな自己認識が「男性か女性かを完全に拒否する」という単純な二項対立ではないということだ。

身体。

外見。

社会的役割。

他人の視線。

自分自身の感覚。

それぞれが常に一致するとは限らない。

サウンドは柔らかく、タイトルの複雑さに対して過度な劇的演出をしない。

この平静さによって、ジェンダーの揺らぎを特別な事件ではなく日常的な自己認識として表現している。

7. I’m Embarrassed I Still Think of You

「I’m Embarrassed I Still Think of You」は、タイトルだけで感情の大部分を説明してしまうほど率直な失恋曲である。

「今でもあなたのことを考えているのが恥ずかしい」。

ここにあるのは、失恋そのものより、自分がまだ相手に執着していることへの自己意識だ。

時間が経った。

関係は終わった。

もう忘れているべきだと思う。

しかし頭の中にはまだ相手がいる。

その事実を自分自身が恥ずかしく感じる。

現代のインディー・ポップでは、このような「感情に対する二次的な感情」が重要なテーマになっている。

悲しいだけではない。

悲しんでいる自分を恥ずかしく思う。

未練があるだけではない。

未練を持つ自分を客観視してしまう。

NoSoはその自己観察を非常に正確に歌う。

音楽は夢見心地で、記憶から完全には出られない感覚を作る。

8. Man Who Loves You

「Man Who Loves You」は、本作におけるジェンダーと恋愛の交差を象徴する楽曲である。

タイトルでは「あなたを愛する男」という男性的な自己像が明確に示される。

それは生物学的な分類を単純に示すというより、「相手との関係の中で自分をどのような存在として感じたいのか」という願いとして機能する。

NoSoの楽曲におけるジェンダーは、しばしば他者との関係によって輪郭を変える。

一人でいるときの自分。

鏡を見るときの自分。

家族といるときの自分。

恋人に触れるときの自分。

それぞれが完全には同一ではない。

「Man Who Loves You」では、恋愛を通じて男性性へ接近する感覚が、優しいラヴ・ソングとして表現される。

音楽には誇張されたマッチョさはない。

むしろ繊細で、柔らかい。

この点が重要である。

「男らしさ」を力や支配としてではなく、愛し方や関係性の中で再定義している。

9. Everything I’ve Got

Everything I’ve Got」は、自分が持っているすべてを相手へ差し出すという、強い献身を感じさせる楽曲である。

しかしNoSoの作品では、献身は単純な美徳にはならない。

自分のすべてを相手へ与えることは、深い親密さであると同時に、自己喪失の危険も持つ。

自分をどこまで開くのか。

どこまで相手に理解してもらうのか。

拒絶された場合、何が残るのか。

本作を通じて繰り返されてきた「誰かに理解されたい」という欲求が、この曲では極限まで拡大する。

サウンドは比較的広がりを持ち、アルバム終盤にふさわしい感情的なスケールを生む。

それでも過剰なアリーナ・ポップにはならず、あくまでNoSoらしい親密な質感を保っている。

10. Stay Proud of Me

アルバムを締めくくるタイトル曲「Stay Proud of Me」は、本作全体のテーマを凝縮する楽曲である。

「私を誇りに思っていて」。

ここで重要なのは、“be proud”ではなく“stay proud”という継続のニュアンスである。

今までは誇りに思ってくれていた。

しかし、自分は変わる。

ジェンダーの理解も変わる。

身体も変わるかもしれない。

恋愛する相手も、見せ方も、生き方も変わる。

それでも、これから先も誇りに思っていてほしい。

この言葉には、家族や親しい人に対する愛情と不安が同居する。

クィアな自己開示は「本当の自分になればすべてが解決する」という単純な物語ではない。

自分に正直になることで、周囲との関係が変わる可能性もある。

NoSoは、その恐怖を隠さない。

しかし同時に、自分の変化を否定もしない。

タイトル曲が作品の最後に置かれることで、『Stay Proud of Me』は自己肯定の宣言というより、他者との関係を保ちながら自分自身であり続けたいという願いとして完結する。

音楽的にも柔らかく、勝利を大きく祝うのではなく、静かな余韻を残す。

この抑制がアルバム全体の美学と一致している。

総評

『Stay Proud of Me』は、アイデンティティを「答え」としてではなく、「変化し続ける過程」として描いたアルバムである。

これは本作を理解するうえで最も重要な点だ。

ジェンダーを扱う作品では、自己発見の物語が明確な方向へ進むことがある。

違和感を覚える。

自分が何者か理解する。

それを表明する。

そして自由になる。

しかしNoSoは、そのような直線的な構造を採用しない。

自分を理解した後にも迷う。

過去の感覚が戻る。

以前とは違う形で女性性を感じる。

男性として誰かを愛したいと思う。

他者からどう見られているかを気にする。

その揺れを「まだ答えが出ていない状態」として否定しない。

「Feeling Like a Woman Lately」と「Man Who Loves You」が同じアルバムに存在することは、その象徴である。

一見すると矛盾して見える。

しかし本作では矛盾ではない。

人間の自己認識は、必ずしもひとつの固定された言葉だけでは説明できないからだ。

この流動性を、NoSoは難解な概念説明ではなく、恋愛や身体感覚という非常に具体的な経験を通して描く。

そのため本作は、ジェンダーについて専門的な知識を持たないリスナーにも感情的に理解できる。

「自分が他人からどう見られているか」と「自分自身がどう感じているか」が一致しない。

これはジェンダーに限らず、多くの人が経験する問題でもある。

人種的アイデンティティも本作の重要な背景にある。

NoSoという名前そのものが、アジア系の人物に対する分類的な視線への応答として機能している。

アメリカ社会においてアジア系の人間は、しばしば出身地や家族的背景によって説明されることを要求される。

「どこから来たのか」。

「北か南か」。

「本当はどこの人なのか」。

こうした問いは、一見無害でも、本人を「普通のアメリカ人」ではなく外部の存在として扱うことにつながる。

NoSoはその経験をプロジェクト名にしてしまうことで、外部から貼られたラベルを自分の表現へ転換した。

この姿勢は『Stay Proud of Me』全体にも流れている。

他人から分類される。

しかし、その分類をそのまま受け入れる必要はない。

自分自身で名前を付け直す。

音楽的には、2020年代のベッドルーム・ポップやドリーム・ポップの美学を持ちながら、ギター・ミュージシャンとしての技量が作品を特徴づけている。

NoSoのギターは、単純なコード・ストロークだけではない。

ジャズやネオ・ソウルを感じさせるコード・ヴォイシング。

細かなアルペジオ。

クリーン・トーン。

エフェクトによる広がり。

それらが非常に丁寧に使われている。

この点で、NoSoは「ベッドルーム・ポップ=意図的に簡素なDIY録音」というステレオタイプから少し外れる。

親密さはある。

しかし演奏やアレンジは精密である。

ドリーム・ポップの影響も大きい。

リヴァーブを使ったヴォーカル。

空間の広いシンセ。

エッジを丸めたギター。

これらによって、曲は現実と記憶の中間にあるような音になる。

これは歌詞との相性が良い。

NoSoの歌は、しばしば現在の出来事より「現在から振り返った過去」や「まだ実現していない関係」を描く。

そのため、夢のような音響が単なる装飾ではなく、記憶の不確かさを表現する装置になる。

「I’m Embarrassed I Still Think of You」はその好例だ。

過去の人物は現在そこにいない。

しかし意識の中では生き続けている。

その状態を、リヴァーブや反復によって音楽的に再現する。

『Stay Proud of Me』には、2020年代インディー・ポップの特徴である「過度に説明しない告白」もある。

かつてのシンガーソングライター型の告白では、出来事を詳細に語り、感情の原因を説明することが多かった。

NoSoはもっと断片的だ。

感情。

身体。

会話。

名前。

郊外。

記憶。

それらを短いイメージとして並べる。

この方法は、SNS以後の自己表現とも相性が良い。

現代の若い世代は、自分自身を一つの固定した長い物語として提示するより、断片的な写真、言葉、投稿、記憶の集合として理解することが増えた。

NoSoの歌詞にも、その感覚がある。

一方、本作が単なる世代的ドキュメントで終わらない理由は、曲そのものが強いからである。

アイデンティティというテーマが注目されやすい作品だが、それだけではアルバムとして長く残らない。

『Stay Proud of Me』には、メロディ、ギター、音色の設計がある。

「David」の親密さ。

「Suburbia」のノスタルジー。

「Feeling Like a Woman Lately」の揺らぎ。

「Man Who Loves You」の柔らかな男性性。

タイトル曲の切実な願い。

それぞれが異なる角度から同じ人物像を作る。

特に興味深いのは、「誇り」という言葉の扱いである。

Prideはクィア・カルチャーにおいて非常に重要な言葉だ。

自分自身を恥じない。

隠れない。

存在を肯定する。

しかし『Stay Proud of Me』では、そのPrideが完全な自己完結ではない。

「自分が自分を誇りに思う」だけではなく、「あなたにも私を誇りに思い続けてほしい」と願う。

ここに家族、恋人、友人などとの関係が入る。

人は完全に一人でアイデンティティを作るわけではない。

他人との関係の中で自分を見る。

だからこそ、自己肯定だけではなく、受容への欲求も残る。

この複雑さがタイトルを強いものにしている。

また、本作はクィアな男性性の表現という点でも注目すべきである。

「Man Who Loves You」に代表されるように、NoSoは男性性を攻撃性、肉体的強さ、支配といった伝統的価値から切り離す。

優しく愛する。

不安を持つ。

傷つく。

相手に理解してほしいと願う。

そうした感情も男性性の一部として提示する。

これは、2020年代のインディー・ポップで進んでいる男性性の再定義ともつながる。

Phoebe Bridgers、Mitski、Japanese Breakfast、The Japanese House、Clairoなどが、親密さと自己観察をポップの中心へ置いた流れの中で、NoSoはそこへジェンダーの流動性とアジア系アメリカ人としての経験を加えた。

しかし本作の最も普遍的な部分は、最終的には「変わる自分をどう受け入れるか」という問いにある。

人は過去の自分と同じではない。

好きになる人も変わる。

身体の感じ方も変わる。

家族との関係も変わる。

自分を説明する言葉さえ変わる。

その変化を、以前の自分への裏切りと考えるのか。

それとも生きている証拠と考えるのか。

『Stay Proud of Me』は後者へ向かう。

ただし、その道を簡単には描かない。

不安もある。

恥ずかしさもある。

未練もある。

理解されたいという願いもある。

だからこそタイトルの「Stay」が重要なのである。

誇りは一度獲得して終わるものではない。

変わり続ける自分に対して、何度も更新しなければならない。

『Stay Proud of Me』は、クィア・アイデンティティを明確に扱いながら、それを特定のコミュニティだけの経験へ閉じ込めない。

「変化した自分を、それでも愛してほしい」。

その願いを中心に据えることで、極めて個人的でありながら普遍的なデビュー・アルバムとなっている。

おすすめアルバム

1. The Japanese House – Good at Falling(2019)

アンビエントなギター、電子音、加工されたヴォーカルを使いながら、クィアな恋愛、喪失、自己認識を描いた作品。『Stay Proud of Me』のドリーム・ポップ的な音響と、親密さを抑制された歌唱で表現する方法に強い共通性がある。

2. Mitski – Be the Cowboy(2018)

欲望、孤独、人種的な自己認識、恋愛関係における役割を、非常に短く緻密なポップ・ソングとして描いた作品。NoSoより演劇的だが、「他人から見られる自分」と「内側の自分」のズレを扱う点で関連性が高い。

3. Japanese Breakfast – Soft Sounds from Another Planet(2017)

ドリーム・ポップ、インディー・ロック、電子音を組み合わせ、喪失やアジア系アメリカ人としての背景を直接・間接に作品へ取り込んだ一枚。美しい音響の中へ複雑な心理を置く方法が『Stay Proud of Me』と共鳴する。

4. Clairo – Sling(2021)

ベッドルーム・ポップからさらに有機的なフォーク/インディー・ポップへ進み、女性性、身体、将来、親密な関係を内省的に描いた作品。NoSoの「静かなサウンドの中でジェンダーや身体感覚を考える」という側面と比較しやすい。

5. Phoebe Bridgers – Punisher(2020)

失恋、自己嫌悪、家族、記憶、死への意識を、抑制されたインディー・ロックと精密なアレンジで描いた作品。『Stay Proud of Me』より暗いが、個人的な経験を過剰な感情表現にせず、細部の観察によって普遍的な歌へ変える点で近い位置にある。

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