
発売日:2001年
ジャンル:シンセポップ / ニュー・ウェイヴ / ダンス・ポップ / ハイエナジー / 12インチ・リミックス / ZTTサウンド
概要
Twelve Inchesは、Frankie Goes to Hollywoodの代表曲を中心に、12インチ・シングルやエクステンデッド・ミックス、リミックス・ヴァージョンをまとめたコンピレーション・アルバムである。Frankie Goes to Hollywoodは、1980年代前半の英国ポップにおいて、音楽、映像、セクシュアリティ、政治、広告戦略を一体化させた象徴的なグループだった。彼らの楽曲は、単なるシングル曲としてではなく、複数のミックス、過剰なアートワーク、挑発的なメディア展開、クラブでの再生を含む総合的なポップ現象として機能していた。
本作の中心にあるのは、1980年代の12インチ文化である。現在ではリミックスやエクステンデッド・ヴァージョンは配信上の追加音源として扱われることも多いが、1980年代の英国ポップにおいて12インチ・シングルは非常に重要なメディアだった。クラブやDJ向けに楽曲を長尺化するだけでなく、イントロ、ブレイク、ダブ処理、サンプリング、ナレーション、別アレンジを加えることで、同じ曲を別の音響作品へ変化させる場でもあった。Frankie Goes to Hollywoodは、この12インチ文化と最も相性の良いグループの一つである。
その背景には、ZTT Recordsの存在がある。Trevor Horn、Paul Morley、Jill Sinclairらによって設立されたZTTは、1980年代ポップにおけるスタジオ技術、記号操作、メディア戦略を極限まで推し進めたレーベルだった。Frankie Goes to Hollywoodのサウンドは、Holly Johnsonのヴォーカルやバンドのイメージだけでなく、Trevor Hornを中心とするプロダクション・チームによって作り込まれた。巨大なドラム、硬質なシンセ・ベース、Fairlight CMIを用いたサンプリング、オーケストラ的なシンセ・アレンジ、声の断片、効果音が組み合わされ、ポップ・ソングは音響スペクタクルへと変貌した。
Frankie Goes to Hollywoodが特別だったのは、ダンス・ミュージックとしての肉体性と、政治的・性的な挑発性を同時に持っていた点である。「Relax」は性的暗示によって放送禁止騒動を巻き起こし、「Two Tribes」は冷戦下の核戦争不安をダンス・トラックへ変換し、「The Power of Love」は荘厳なバラードとして宗教的な救済感を提示した。彼らは享楽、恐怖、愛、怒りをそれぞれ巨大なポップ・フォーマットへ変換することに長けていた。
Twelve Inchesは、通常のベスト盤とは異なり、代表曲の“完成形”ではなく、代表曲がどのように拡張され、再編集され、クラブ空間へ向けて変形されたかを聴く作品である。したがって、収録曲の多くはシングル・ヴァージョンより長く、反復やブレイクが多く、リスニング用途だけでなく身体的な持続を意識した構成になっている。これは、Frankie Goes to Hollywoodの本質を理解するうえで非常に重要である。彼らの音楽は、3分台のヒット曲としてだけではなく、12インチ盤というフォーマットの中でこそ、その過剰さと人工性を最大限に発揮するからである。
全曲レビュー
※本作は12インチ・ヴァージョンを集めた編集盤であり、盤や地域によって収録曲・表記に差異がある場合がある。以下では、Frankie Goes to Hollywoodの12インチ文化を代表する楽曲を中心にレビューする。
1. Relax
「Relax」は、Frankie Goes to Hollywoodの存在を決定づけた楽曲であり、1980年代英国ポップの最重要シングルの一つである。シングル版でも十分に強烈だが、12インチ・ヴァージョンではリズム、ベース、ブレイク、反復が拡張され、よりクラブ・トラックとしての肉体性が強調される。
歌詞の中心にあるのは、性的緊張と解放である。「Relax, don’t do it」というフレーズは、抑制を促すようでありながら、実際には欲望の高まりを煽る矛盾した命令として機能する。この曖昧さが、当時のBBCによる放送禁止騒動を生み、楽曲の知名度をさらに高めた。Frankie Goes to Hollywoodは、性的な含意を隠すのではなく、それをポップ・ソングの中心へ持ち込んだ。
音楽的には、硬質なシンセ・ベース、巨大なドラム、鋭いギター、機械的な反復が重要である。通常のロック・バンドの演奏というより、スタジオで構築された快楽装置として鳴っている。12インチ版ではイントロやリズムの持続が長くなり、サビへ到達するまでの緊張が引き伸ばされる。これは歌を聴かせるというより、欲望を時間的に演出する手法である。
「Relax」は、シンセポップ、ハイエナジー、ニュー・ウェイヴ、ディスコ以後のクラブ・ミュージックを結びつけた曲であり、Frankie Goes to Hollywoodがなぜ単なるバンドではなく、時代の象徴になったのかを示している。
2. Two Tribes
「Two Tribes」は、冷戦期の核戦争不安をテーマにした楽曲である。タイトルの「二つの部族」は、米ソ対立やイデオロギー対立を連想させると同時に、人間社会が根本的に分断され、暴力へ向かう性質を持つことを示している。
12インチ・ヴァージョンでは、この曲の政治的・音響的な側面がさらに拡張される。演説風の声、警告音、ニュース映像を思わせる断片、軍事的な効果音が加わり、楽曲は単なるダンス・ポップではなく、冷戦時代の不安を編集した音響コラージュのようになる。クラブで踊れるビートの上に、核戦争のイメージが重ねられる点が非常に重要である。
音楽的には、重いビートと緊迫したシンセが曲を支配する。Holly Johnsonのヴォーカルは、享楽的というよりも、警告と煽動の中間にある。歌詞は直接的な反戦歌というより、戦争がメディアと政治の中でどのように演出されるかを皮肉っている。人類の破滅すらポップ・スペクタクルとして消費されるという、1980年代的な冷笑も感じられる。
「Relax」が性的欲望の曲だとすれば、「Two Tribes」は政治的恐怖の曲である。どちらも身体を動かすダンス・トラックでありながら、欲望と恐怖という異なる衝動を音楽化している。この二面性こそFrankie Goes to Hollywoodの本質である。
3. War
「War」は、Edwin Starrの反戦ソウルの名曲をFrankie Goes to Hollywoodが再解釈した楽曲である。原曲の「War, what is it good for? Absolutely nothing」という明快な反戦メッセージは、Frankie版でも中心に残されている。ただし、その音響は1970年代ソウルから1980年代ZTT的スペクタクルへと大きく変化している。
この曲では、過去の反戦歌が冷戦末期のポップ・メディア環境の中で再構築される。原曲が持っていたソウルの熱は、巨大なドラム、硬質なシンセ、サンプル的な編集によって増幅される。12インチ・ヴァージョンでは、メッセージの反復が強まり、曲はほとんどプロパガンダ的な力を持つ。
歌詞は非常に直接的である。戦争は何の役にも立たない。この単純さは、ポップ・ソングとしての強さでもある。Frankie Goes to Hollywoodは、その単純なメッセージを、過剰なプロダクションによって巨大化する。結果として、楽曲は反戦歌であると同時に、戦争をメディア的に消費する社会への皮肉にも聞こえる。
「War」は、Frankie Goes to Hollywoodが性的挑発だけのグループではなく、政治的テーマをポップの中心に置く能力を持っていたことを示す重要曲である。
4. Welcome to the Pleasuredome
「Welcome to the Pleasuredome」は、Frankie Goes to Hollywoodの世界観を象徴する大作である。快楽、人工性、消費社会、クラブ、メディア、性的解放が一体となった楽曲であり、通常のポップ・ソングというより、音響的なテーマパークのように構成されている。
「Pleasuredome」とは、快楽のドーム、つまり人工的に作られた享楽空間である。ここでは快楽が自然な感情ではなく、スタジオ、クラブ、映像、広告、商品として設計される。Frankie Goes to Hollywoodはその快楽を肯定しながら、同時にその人工性も見せている。
音楽的には、反復するリズム、サンプリング的な断片、シンセによる大きな空間、Holly Johnsonの語り口が重要である。12インチ的な拡張によって、曲はさらに長大な儀式のようになる。サビを中心にした一般的なヒット曲ではなく、音響の場面転換によって聴き手を導く作品である。
この曲は、ZTTサウンドの過剰な美学を理解するうえで欠かせない。ポップ・ソングをクラブ・トラック、映画音楽、広告、神話的物語へ同時に拡張する。その野心が「Welcome to the Pleasuredome」には凝縮されている。
5. The Power of Love
「The Power of Love」は、Frankie Goes to Hollywoodの中でも最も荘厳なバラードである。「Relax」や「Two Tribes」が欲望や政治的恐怖を扱ったのに対し、この曲では愛が救済の力として提示される。
タイトルは非常に普遍的で、言葉だけ見れば平凡にも聞こえる。しかしFrankie Goes to Hollywoodは、この言葉を壮大な音響で包み込み、宗教的な祈りに近いポップ・バラードへ変えている。Holly Johnsonの歌唱は、ここでは挑発的ではなく、切実で神聖な響きを持つ。
12インチや拡張ヴァージョンでは、イントロや余韻が長く取られ、曲の儀式性が増す。シンセ、コーラス、広がりのある音響が、愛を個人的感情ではなく、暗い時代を耐えるための防御壁のように描く。冷戦、欲望、消費社会を歌ってきたバンドが、ここでは愛を最後の救済として提示する点が重要である。
この曲は、Frankie Goes to Hollywoodの多面性を示している。性的挑発や政治的スペクタクルだけでなく、深い感情を荘厳なポップとして成立させる力が彼らにはあった。
6. Rage Hard
「Rage Hard」は、1986年のアルバムLiverpool期を代表する楽曲である。初期のZTT的な完全構築型ポップから、よりロック的で攻撃的な方向へ進んだFrankie Goes to Hollywoodの姿が表れている。
タイトルは「激しく怒れ」という意味を持つ。ここでの怒りは、単なる個人的な感情ではなく、社会、世代、都市、抑圧に対する反応として響く。Frankie Goes to Hollywoodの音楽では、快楽や愛だけでなく、怒りも重要なエネルギー源である。
音楽的には、ギターやバンド感がより前面に出る一方で、シンセやプロダクションの巨大さも残っている。12インチ・ヴァージョンでは、リズムやブレイクが拡張され、曲の攻撃性が強まる。初期の「Relax」が性的な緊張によって身体を揺さぶったのに対し、「Rage Hard」は怒りの推進力によって身体を前へ押し出す。
この曲は、Frankie Goes to Hollywoodがデビュー時の現象性から次の段階へ進もうとしていたことを示す。完全な成功とは言い切れないが、バンドがよりロック的な自己表現へ向かった記録として重要である。
7. Warriors of the Wasteland
「Warriors of the Wasteland」は、荒廃した世界を生きる戦士たちを描くようなタイトルを持つ楽曲である。Liverpool期のFrankie Goes to Hollywoodが、初期の快楽主義やメディア的な挑発から、より暗く、ポスト・アポカリプス的なイメージへ向かったことを示している。
音楽的には、ロックの硬さとシンセポップの冷たさが混ざっている。ギターはより力強く、リズムは戦闘的でありながら、ZTT的な編集感覚も残る。12インチ・ミックスでは、曲の荒々しさと反復性が強調され、荒廃した風景の中を進むような推進力が生まれる。
歌詞のテーマは、崩壊した世界での生存、闘争、抵抗である。冷戦後期の不安、産業都市の疲弊、若者の疎外といった要素が、SF的な荒地のイメージに変換されている。Frankie Goes to Hollywoodは、具体的な社会批評を直接語るよりも、象徴的なイメージを通じて時代の空気を表現する。
この曲は、初期のFrankieだけでは見えにくい、後期の重さと荒さを示す楽曲である。
8. Watching the Wildlife
「Watching the Wildlife」は、Frankie Goes to Hollywood後期の楽曲の中でも比較的メロディアスで、ポップな開放感を持つ曲である。タイトルは「野生を眺める」という意味で、人間社会を少し距離を置いて観察する視点を感じさせる。
この曲では、初期の「Relax」のように欲望の中心へ飛び込むのではなく、欲望や人間の動きを外側から見るような感覚がある。都市の中で人間がどのように群れ、欲望し、動くのか。その姿を“wildlife”として眺める視点は、Frankie Goes to Hollywoodらしい皮肉を含んでいる。
音楽的には、Liverpool期らしいバンド感とポップなメロディが共存している。12インチ・ヴァージョンでは、曲のリズムがより強調され、ダンス・ポップとしての性格が濃くなる。Holly Johnsonの声は、ここでは攻撃的というより、観察者のように響く。
この曲は、Frankie Goes to Hollywoodの後期が完全に失速したわけではなく、なおポップ・ソングとしての魅力を持っていたことを示している。
9. Ferry Cross the Mersey
「Ferry Cross the Mersey」は、Gerry and the Pacemakersで知られるリヴァプールの名曲のカヴァーである。Frankie Goes to Hollywoodもリヴァプール出身のグループであるため、この曲を取り上げることには単なる懐古以上の意味がある。
原曲は、マージー川を渡るフェリーを通じて、リヴァプールという都市への愛着や帰属意識を歌う曲である。Frankie Goes to Hollywood版では、その郷愁が1980年代的なサウンドによって再構成される。彼らの挑発的なイメージとは異なる、地元への視線が表れる重要なカヴァーである。
音楽的には、原曲の温かさを残しつつ、より現代的なポップ・プロダクションが施されている。Frankie Goes to Hollywoodはしばしばメディア的な人工性で語られるが、この曲ではリヴァプールの音楽史とのつながりが見える。
本作の中では、性的・政治的・クラブ的な楽曲群とは異なる、地域性と記憶の役割を担う。Frankie Goes to Hollywoodを単なる80年代の人工的ポップ現象としてではなく、リヴァプールの音楽文化の延長線上に置くために重要な曲である。
10. Born to Run
「Born to Run」は、Bruce Springsteenの代表曲のカヴァーである。原曲は、閉塞した街から逃げ出す若者の衝動を描いたアメリカン・ロックの大名曲である。Frankie Goes to Hollywoodがこれを取り上げることで、アメリカ的なロード・ロックのロマンは、ZTT的な過剰なポップ・スペクタクルへ変換される。
原曲の魅力は、車、夜、道路、恋人、逃走というイメージにある。Frankie版では、そのロマンティックな逃走がより人工的で演劇的に響く。Holly Johnsonのヴォーカルは、Springsteenの労働者階級的な熱とは異なり、よりポップでメディア的な高揚を作る。
音楽的には、原曲のロック的な推進力を保ちながら、スタジオで増幅されたドラマが加わる。12インチ的な発想では、この逃走のエネルギーがさらに長く引き伸ばされ、曲は単なるカヴァーではなく、Frankie Goes to Hollywood流の巨大な逃避行として鳴る。
この曲は、彼らがロックの古典を自分たちの美学で再演できることを示す。原曲の精神を保ちつつ、音響的には完全に80年代ZTTの世界へ置き換えている。
総評
Twelve Inchesは、Frankie Goes to Hollywoodの楽曲を12インチ文化の観点から再確認できる重要なコンピレーションである。通常のベスト盤がヒット曲の分かりやすい輪郭を提示するのに対し、本作はその輪郭をあえて引き伸ばし、分解し、再構築する。ここで聴けるのは、単なる名曲集ではなく、1980年代ポップがクラブ、スタジオ、メディア、政治、セクシュアリティと結びついて変化していく過程である。
Frankie Goes to Hollywoodの本質は、曲そのものだけでなく、曲が流通する方法にあった。12インチ・シングル、リミックス、アートワーク、Tシャツのスローガン、ミュージック・ヴィデオ、メディア騒動、放送禁止、ZTTによる宣伝文句。それらすべてがFrankie Goes to Hollywoodというポップ現象を作っていた。Twelve Inchesは、その中でも特に音響面の過剰さを集中的に体験できる作品である。
音楽的には、Trevor Horn周辺のプロダクション美学が最大の聴きどころである。ドラムは巨大で、シンセは硬質で、サンプリングは映画的に配置され、ヴォーカルはしばしば歌というより演出された声として扱われる。12インチ・ヴァージョンでは、これらの要素がさらに目立つ。ポップ・ソングのサビを聴くというより、音の装置の中へ入っていく感覚がある。
歌詞やテーマの幅も広い。「Relax」は性的解放と欲望を、「Two Tribes」は核戦争不安と政治的対立を、「War」は反戦を、「The Power of Love」は救済としての愛を、「Welcome to the Pleasuredome」は人工的な快楽空間を描く。これらのテーマは、1980年代という時代を非常によく反映している。冷戦、消費社会、クラブ・カルチャー、ゲイ・カルチャー、MTV、スタジオ技術の発展。Frankie Goes to Hollywoodは、それらを一つの巨大なポップ・パッケージへまとめた。
ただし、本作は聴き方を選ぶアルバムでもある。12インチ・ミックスは、シングル・ヴァージョンに比べて長く、反復が多い。家庭で通常のアルバムのように聴くと、冗長に感じる場面もある。しかし、その反復と引き伸ばしこそが12インチの本質である。クラブで身体を動かすため、DJがつなぐため、曲の緊張を持続させるために、ポップ・ソングは長く変形される。本作はその文化を理解するための作品である。
日本のリスナーにとっては、Frankie Goes to Hollywoodを「Relax」「Two Tribes」「The Power of Love」のヒット曲で知っている場合、その背後にあったZTTの編集美学とクラブ・カルチャーを知る入り口になる。通常のベスト盤では見えにくい、ヴァージョン違いの面白さ、音の組み替え、イントロやブレイクの拡張、サンプルの使い方が分かる。Frankie Goes to Hollywoodを、単なる80年代のヒット・グループではなく、リミックス時代の先駆的なポップ現象として捉え直すことができる。
総合的に見て、Twelve Inchesは、Frankie Goes to Hollywoodのディスコグラフィーの中で補助的な作品でありながら、彼らの本質を理解するうえで非常に重要なコンピレーションである。曲の完成版を聴くためではなく、曲がどのように拡張され、音響的・身体的・メディア的な体験へ変化するのかを聴く作品である。1980年代ポップの過剰さ、ZTTのスタジオ技術、12インチ文化の豊かさを知るための、価値ある編集盤といえる。
おすすめアルバム
1. Frankie Goes to Hollywood — Welcome to the Pleasuredome
Frankie Goes to Hollywoodのデビュー・アルバムであり、彼らの世界観を最も包括的に示す作品。「Relax」「Two Tribes」「The Power of Love」「Welcome to the Pleasuredome」を収録し、ZTTサウンドの過剰な美学を理解するうえで欠かせない。
2. Frankie Goes to Hollywood — Liverpool
1986年発表のセカンド・アルバム。初期の巨大なスタジオ・ポップから、よりロック的でバンド感のある方向へ進んだ作品。「Rage Hard」「Warriors of the Wasteland」「Watching the Wildlife」などを収録する。
3. Frankie Goes to Hollywood — Reload! Frankie: The Whole 12 Inches
Frankie Goes to Hollywoodの12インチ・ヴァージョンをまとめた関連コンピレーション。Twelve Inchesと同じく、通常のベスト盤では分からないリミックス文化やZTTの編集美学を理解するうえで重要である。
4. Propaganda — A Secret Wish
同じZTT Recordsから発表された重要作。ヨーロッパ的な冷たさ、シンセポップ、アート・ポップ、Trevor Horn周辺のプロダクション美学が高い完成度で融合しており、Frankie Goes to HollywoodのZTT的側面と比較しやすい。
5. Art of Noise — (Who’s Afraid of?) The Art of Noise!
ZTTの音響実験を象徴する作品。サンプリング、リズム編集、音の断片化をポップ・ミュージックへ導入した重要作であり、Frankie Goes to Hollywoodの12インチ・ミックスに通じるスタジオ実験の背景を理解できる。

コメント