アルバムレビュー:Screaming Life/Fopp by Soundgarden

※本記事は生成AIを活用して作成されています。

発売日:1990年5月11日

ジャンル:グランジ/オルタナティブ・メタル/ハードロック/ノイズ・ロック

概要

Soundgardenの『Screaming Life/Fopp』は、1987年のEP『Screaming Life』と1988年のEP『Fopp』をまとめたコンピレーション作品であり、バンドの初期衝動と、後に確立される重量級オルタナティブ・ロックの原型を一度に確認できる重要作である。

後年のSoundgardenは、『Badmotorfinger』『Superunknown』『Down on the Upside』によって、Black Sabbath由来のヘヴィネス、変拍子、サイケデリア、Chris Cornellの圧倒的なヴォーカルを統合した、1990年代を代表するロック・バンドのひとつとなった。しかし『Screaming Life/Fopp』に記録されているのは、その完成形以前の、まだジャンルが定まり切っていないSoundgardenである。

ここではパンク、ハードコア、ヘヴィメタル、ノイズ・ロック、ファンク、サイケデリック・ロックが粗い形で混在している。

Soundgardenはシアトルで1984年に結成され、Chris Cornell、Kim Thayil、Hiro Yamamotoを中心に活動を開始した。初期にはCornellがドラム兼ヴォーカルを担当していた時期もあり、その後Matt Cameronが加入してバンドのリズム面が大きく強化される。

『Screaming Life』の録音にはSub Popの初期を象徴するプロデューサーJack Endinoが関わった。Endinoの録音は過剰に磨かれておらず、ギターの歪み、ドラムの生々しさ、ヴォーカルの荒々しさをそのまま残す。

この音像は、後に「グランジ」と呼ばれるシアトル・サウンドの形成に大きく関わった。

ただし、『Screaming Life/Fopp』を現在の視点からグランジの完成形として聴くと、むしろ違いの方が目立つ。

Nirvana的なパンクの簡潔さよりも、Led ZeppelinやBlack Sabbathのような70年代ハードロックの影響が濃い。

Kim Thayilのギターはすでに低く重いが、同時にノイズ的で、完全にメタルの語彙へ収まらない。

Chris Cornellのヴォーカルも、後年ほど精密にコントロールされたものではなく、ハードコア的な叫びとヘヴィメタル的な高音の中間にある。

そしてHiro Yamamotoのベースは、Soundgarden初期特有のうねるような低音を作り出している。

一方『Fopp』側では、Ohio Playersのファンク曲「Fopp」を取り上げるという意外な選択が目立つ。

このカヴァーは、Soundgardenが初期から単純なメタル・バンドではなかったことを示している。

彼らは重いギターを鳴らしていたが、リズムへの関心も強かった。

その感覚は後の「Outshined」「Spoonman」などにもつながる。

つまり『Screaming Life/Fopp』は、Soundgardenがまだ何者になるか決まり切っていない時期の記録である。

しかし、その未完成さのなかに、後のバンドを特徴づけるほぼすべての要素がすでに存在している。

重いリフ。

不規則なリズム。

Cornellの強烈な声。

Thayilの不穏なギター。

ブラック・ユーモア。

パンクとメタルの混合。

そしてジャンルを疑う姿勢。

この作品は、1980年代末のシアトル・アンダーグラウンドが、1990年代に世界規模のロック・ムーヴメントへ変化する直前を記録した非常に重要な資料でもある。

全曲レビュー

1. Hunted Down

「Hunted Down」は、初期Soundgardenを代表する楽曲のひとつである。

タイトルは「追い詰められる」「狩られる」。

歌詞には被害妄想的な緊張と、逃げ場のない感覚がある。

音楽的には、重く反復するギター・リフが曲の中心にある。

このリフは後年のSoundgardenほど複雑ではないが、すでに「速度ではなく重量によって圧力を作る」という彼らの方法論が確立されている。

Chris Cornellのヴォーカルも重要である。

後の「Jesus Christ Pose」や「Slaves & Bulldozers」で聞けるような、圧倒的な高音域はまだ完全には前面に出ていない。

しかし、声そのものにはすでに異常な存在感がある。

低い部分では威圧的で、上へ伸びると突然空間が開く。

このダイナミクスによって、単純なリフの反復がドラマティックな曲へ変化する。

歌詞と演奏の両方に「追い詰められる」感覚があり、『Screaming Life』の導入として非常に強い。

2. Entering

「Entering」は、タイトル通り「どこかへ入っていく」ことを思わせる楽曲である。

初期Soundgardenの楽曲には、明確な物語よりも身体的な圧力や空間感覚を優先するものが多い。

「Entering」もそのひとつで、歌詞を説明的に読むというより、音のなかへ押し込まれていく感覚が重要になる。

Kim Thayilのギターは、典型的なハードロックのように明快なコード進行を提示しない。

歪み、反復、微妙に不安定な音程によって、空間そのものを濁らせる。

この方法は後のノイズ・ロックやスラッジ・メタルにも近い。

Soundgardenは初期から、ギターを「曲を飾る楽器」ではなく、「環境を作る楽器」として使っていた。

リズム・セクションもタイトで、後の変拍子的な複雑さへつながる緊張感が感じられる。

3. Tears to Forget

「Tears to Forget」は、タイトルが示すように記憶と感情の消去を扱った楽曲である。

「忘れるための涙」という言葉には矛盾がある。

泣くことで忘れたい。

しかし泣くこと自体が、まだ忘れていない証拠でもある。

このような自己矛盾は、後年のChris Cornellの歌詞でも繰り返される。

彼の歌詞では、感情を完全に整理することが少ない。

悲しみ、怒り、自己嫌悪、欲望が同時に存在する。

音楽的には荒々しく、パンクの速度感とメタルの重量感が交差する。

後年のSoundgardenよりも直線的であるが、Cornellの声がその単純さを巨大なものに変える。

この曲では特に、若いバンド特有の勢いが強い。

4. Nothing to Say

「Nothing to Say」は、『Screaming Life』のなかでも特に後期Soundgardenへ直接つながる楽曲である。

タイトルは「言うことが何もない」。

この言葉には、無関心、疲労、コミュニケーションの拒絶が含まれる。

音楽は非常に重い。

ギター・リフはBlack Sabbathを思わせる低い反復を持ち、テンポも速さより重量を優先している。

Soundgardenがグランジのなかでも特にメタルとの接点が強いバンドだったことがよく分かる曲である。

しかしSabbathの単純な模倣ではない。

リズムには少しねじれがあり、Kim Thayilのギターもブルース的な安定感より不協和的な感触を残す。

この「メタルなのにどこか居心地が悪い」という感覚がSoundgardenの個性である。

Cornellのヴォーカルも、サビへ向かうにつれて大きく開き、後の『Badmotorfinger』期に見られる劇的な歌唱の原型が確認できる。

5. Little Joe

「Little Joe」は、初期Soundgardenのブラック・ユーモアと人物描写が表れた楽曲である。

タイトルにある「Little Joe」という人物は、完全な英雄ではない。

むしろ少し卑小で、少し滑稽で、社会の周縁にいる人物像を思わせる。

Soundgardenの歌詞には、しばしば社会的な規範から外れた人物が登場する。

しかし彼らはその人物をロマンティックに理想化しない。

弱さ、醜さ、暴力性も含めて描く。

音楽面では、ギターとリズムの反復が前面に出る。

曲の構造自体は比較的シンプルだが、バンド全体の演奏には荒いエネルギーがある。

この種の楽曲を聴くと、Soundgardenがメタルだけでなくパンク・バンドとしての素地も強く持っていたことが分かる。

6. Hand of God

「Hand of God」は、『Screaming Life』のなかでも宗教的な言葉を利用した不穏な楽曲である。

タイトルは「神の手」。

通常なら救済や奇跡を意味しそうな言葉だが、Soundgardenではそのイメージが必ずしも肯定的ではない。

Cornellの歌詞では宗教的象徴がしばしば権威、恐怖、皮肉と結びつく。

「Jesus Christ Pose」へ続く彼の宗教的イメージへの関心の初期形と見ることもできる。

音楽も荘厳ではなく、むしろ荒々しい。

神という巨大な概念を扱いながら、サウンドは地下クラブのように生々しい。

この落差が重要である。

Soundgardenは宗教を美しく描くより、その権威が人間へ与える圧力や不気味さをロックの音圧へ変換する。

7. Kingdom of Come

「Kingdom of Come」は、『Fopp』側に収録された楽曲で、タイトルから宗教的・終末的なイメージを連想させる。

“kingdom come”は「神の国が来る」という宗教的表現であると同時に、英語では「完全な破壊」を連想させる用法も持つ。

Soundgardenはこの二重性を好む。

救済と破壊。

聖性と暴力。

その境界が曖昧になる。

音楽的には、前半の『Screaming Life』より少し実験性が感じられる。

リフは重いが、単なるハードロックへ進まず、バンドが別の方向を探している感触がある。

この時期のSoundgardenは、自分たちのサウンドを固定するより、ファンクやノイズ、メタルの要素を次々に試していた。

「Kingdom of Come」はその過渡期らしさをよく示している。

8. Swallow My Pride

「Swallow My Pride」は、シアトルの同世代バンドGreen Riverの楽曲を取り上げたカヴァーである。

Green RiverはMark ArmやStone Gossard、Jeff Amentらが在籍した重要バンドであり、後のMudhoneyやMother Love Bone、さらにPearl Jamへつながるシアトル・シーンの原点のひとつだった。

このカヴァーの存在は、『Screaming Life/Fopp』が単なるSoundgarden初期音源集ではなく、当時のシアトル・アンダーグラウンドの人間関係を記録した作品でもあることを示している。

Soundgarden版では、原曲のパンク/ガレージ的な荒さを保ちながら、より重量感のあるギターとCornellの強いヴォーカルによって再構築している。

タイトルは「プライドを飲み込む」。

つまり自尊心を抑え、屈辱を受け入れることを意味する。

この言葉の感情的な強さと、Soundgardenの荒々しい演奏は非常によく合う。

また、シアトル・シーンが当時まだ巨大な商業ジャンルではなく、小規模なバンド同士が影響し合う共同体だったことを理解するうえでも重要な曲である。

9. Fopp

「Fopp」は、Ohio Playersのファンク曲をSoundgardenがカヴァーした異色の楽曲である。

この選曲だけでも、彼らの音楽的好奇心の広さが分かる。

1980年代後半のSoundgardenは、メタルとパンクを混ぜたバンドとして見られやすかった。

しかし彼らはファンクにも強い関心を持っていた。

特にHiro YamamotoのベースとMatt Cameronのドラムが生み出すリズムには、単なるヘヴィメタルでは得られない身体的なグルーヴがある。

Soundgarden版「Fopp」は、原曲のファンク感覚を残しながら、ギターを大きく歪ませている。

そのためファンクとノイズ・ロックが衝突するような奇妙なサウンドになる。

この雑食性は、後の90年代ロック全体を先取りしている。

Red Hot Chili Peppers、Faith No More、Jane’s Addictionなど、ジャンルを横断するバンドが台頭する時代とSoundgardenは同じ空気を共有していた。

「Fopp」は、彼らがグランジという後付けのカテゴリーよりはるかに広い音楽的背景を持っていたことを示す代表例である。

10. Fopp (Dub)

最後の「Fopp (Dub)」は、同曲をダブ的な処理によって再構築したヴァージョンである。

これは初期Soundgardenのなかでも特に実験的なトラックである。

ロック・バンドの楽曲をダブ的に解体するという発想は、パンク以後の音楽文化と深く結びついている。

Public Image LtdやThe Clashなど、多くのポストパンク勢がレゲエやダブから影響を受けていた。

Soundgardenもまた、メタルの文法だけに閉じこもっていなかった。

このヴァージョンでは、曲そのものの輪郭より、リズム、残響、空間処理が重視される。

そのためアルバムの最後は、典型的なロック・ソングとして閉じるのではなく、音そのものが崩れていくように終わる。

後年のSoundgardenはサイケデリックな音響処理を積極的に使用するようになるが、「Fopp (Dub)」にはその実験性の初期形を見ることができる。

総評

『Screaming Life/Fopp』は、Soundgardenの完成された代表作ではない。

しかし、彼らがどのようにしてSoundgardenになったのかを理解するには非常に重要な作品である。

後年の『Badmotorfinger』や『Superunknown』では、バンドの音楽的要素が高度に統合される。

Black Sabbath的な重量。

Led Zeppelin的なヴォーカル・スケール。

パンクの攻撃性。

サイケデリア。

変拍子。

ポップなメロディー。

それらが同じ楽曲のなかで自然に共存する。

『Screaming Life/Fopp』では、その要素がまだ別々に見える。

ある曲はパンク。

ある曲はメタル。

ある曲はファンク。

ある曲はノイズ。

しかし、その未整理さこそが面白い。

これは「完成前」の音楽である。

バンドが何者になるかを試している。

そしてその試行錯誤が、そのまま録音されている。

特に重要なのが、Soundgardenが最初から典型的なグランジ・バンドではなかったことである。

「グランジ」という言葉は、1991年以降、NirvanaPearl JamAlice in Chains、Soundgardenなどをひとまとめにする便利なカテゴリーとして広く使われた。

しかし実際の音楽性は大きく異なる。

Nirvanaはパンク/インディー・ロックの影響が強い。

Pearl Jamはクラシック・ロックやハードロック。

Alice in Chainsはヘヴィメタル。

そしてSoundgardenにはBlack Sabbath、Led Zeppelin、パンク、ノイズ・ロック、ファンクが混在していた。

『Screaming Life/Fopp』を聴けば、その違いが非常によく分かる。

Soundgardenのリフは重い。

しかし、メタルのように正確で滑らかではない。

少し歪んでいる。

少し崩れている。

そこにシアトル・アンダーグラウンド特有のパンク的な粗さがある。

Kim Thayilのギターは特に重要である。

彼は一般的なハードロック・ギタリストのように、ヴォーカルの隙間を華麗なソロで埋めることを主目的にしない。

むしろ奇妙な音程。

ノイズ。

持続音。

不協和音。

リフの微妙なズレ。

そうしたものを使って、楽曲の空気を不安定にする。

このスタイルは後のオルタナティブ・メタルに大きな影響を与えた。

一方Chris Cornellのヴォーカルは、この時点ですでに特別である。

彼はロバート・プラントや70年代ハードロックの高音域を受け継ぎながら、そこにパンク的な荒さを加えた。

後年のCornellは高音を極めて正確にコントロールし、強弱を自在に使うようになる。

しかし『Screaming Life/Fopp』では、まだ声が完全に制御されていない。

だからこそ若々しい危険性がある。

声が曲から飛び出しそうになる。

その不安定さが初期Soundgardenの魅力である。

Matt Cameronのドラムも見逃せない。

後年のSoundgardenでは変拍子や複雑なアクセントが重要になるが、その基礎となるタイトなリズム感はすでにこの時期から聞くことができる。

Cameronはテクニカルでありながら、演奏を技巧の見せ場にしない。

曲が必要とする重量と推進力を与える。

そのためSoundgardenの複雑な曲も、身体的なロックとして成立する。

Hiro Yamamotoのベースも初期Soundgardenの個性を大きく支えている。

特に「Fopp」のような楽曲では、ベースが単なる低音補強ではなく、ファンク的なグルーヴの中心になる。

後のBen Shepherd期とはまた異なる、初期特有の柔軟さがある。

そして『Screaming Life/Fopp』の歴史的重要性を語るうえで、Sub Popというレーベルの存在は欠かせない。

1980年代後半、Sub Popはシアトルのローカル・バンドを積極的に紹介し、後に「Seattle Sound」と呼ばれるイメージを形成していった。

Jack Endinoの生々しい録音。

Charles Petersonによるライブ写真。

安価で荒い印刷物。

こうした視覚と音響の統一によって、シアトル・シーンは単なる地域的な地下音楽から、ひとつの文化として認識されるようになる。

Soundgardenはその最初期を代表するバンドのひとつだった。

そのため『Screaming Life/Fopp』は、1990年代のグランジ・ブームが始まる前の「原型」を記録している。

ここにはまだ巨大なレコード会社の期待もない。

MTV向けの巨大なシングルもない。

世界規模のロック・スターとしてのSoundgardenも存在しない。

あるのは、シアトルの地下シーンで異様に重い音を鳴らしていた若いバンドだけである。

その生々しさが、本作最大の価値である。

また、「Fopp」やそのダブ・ヴァージョンの存在によって、Soundgardenが最初からジャンルを壊すことに興味を持っていたことも分かる。

メタルだけではない。

パンクだけでもない。

ファンクもできる。

ダブ的な処理も試す。

この雑食性は、後の『Superunknown』で完全に開花する。

同作では「Black Hole Sun」のサイケデリア、「Spoonman」の変則的グルーヴ、「Fell on Black Days」の暗いオルタナティブ・ロックなど、多様な要素が自然に共存する。

『Screaming Life/Fopp』は、その遠い出発点である。

歌詞についても、後年につながる要素が見える。

Cornellの作品では、宗教、自己嫌悪、疎外、死、社会への違和感が頻繁に登場する。

「Hand of God」「Kingdom of Come」には宗教的イメージがあり、「Hunted Down」には被害意識、「Nothing to Say」にはコミュニケーションの断絶がある。

これらは後により文学的で複雑な歌詞へ発展していく。

まだ若い。

まだ粗い。

しかしテーマの核はすでに存在している。

『Screaming Life/Fopp』は、完成度を競うアルバムではない。

むしろ完成していないことに価値がある。

バンドが自分たちの音を探している。

ジャンル同士がまだきれいに混ざっていない。

声もギターも荒い。

録音も生々しい。

しかし、その不安定さのなかに、後の90年代ヘヴィ・オルタナティブを決定づける力がある。

Soundgardenの代表作から遡るリスナーにとって、本作は「なぜこのバンドだけが他のグランジ勢と違うのか」を理解するための重要な一枚である。

そして1980年代末シアトルのアンダーグラウンドを知るうえでは、Mud­honey、Green River、Melvinsなどと並ぶ基本資料でもある。

『Screaming Life/Fopp』は、巨大なSoundgardenが生まれる前の、小さく、荒く、しかし異常なエネルギーを持ったSoundgardenを封じ込めた作品なのである。

おすすめアルバム

1. Soundgarden – Ultramega OK(1988)

Soundgarden初のフル・アルバム。『Screaming Life/Fopp』のパンク、メタル、ノイズがより長い作品のなかで展開されている。後年ほど洗練されていないが、初期Soundgardenの攻撃性と実験性を追ううえで最も直接的な関連作である。

2. Soundgarden – Badmotorfinger(1991)

初期に存在した重量感、変拍子、Cornellの高音、Thayilの不協和的なギターが完成形へ到達した代表作。「Rusty Cage」「Outshined」「Jesus Christ Pose」などを収録し、『Screaming Life/Fopp』の粗いアイデアが数年後どのように巨大なオルタナティブ・メタルへ発展したのかが分かる。

3. Green River – Dry as a Bone/Rehab Doll(1990)

シアトル・グランジ前史を理解するうえで欠かせない作品。ガレージ・ロック、パンク、ハードロックを汚れたギター・サウンドで融合している。「Swallow My Pride」の原曲を含むGreen Riverの音楽を知ることで、Soundgardenが活動していた初期Sub Pop周辺の空気がより明確になる。

4. Melvins – Gluey Porch Treatments(1987)

極端に低速で重いギターとハードコア・パンクを融合した初期Melvinsの重要作。Soundgardenとはリズム感やヴォーカルの性格が異なるものの、シアトル/ワシントン州周辺で「パンクを遅く、重くする」という発想がどのように形成されたのかを理解するうえで重要な一枚である。

5. Mudhoney – Superfuzz Bigmuff(1988)

Sub Pop初期を象徴する作品。ファズ・ギター、ガレージ・パンク、皮肉なヴォーカルを中心とし、Soundgardenよりメタル色は弱いが、1980年代末シアトル・サウンドの粗い美学を代表している。『Screaming Life/Fopp』と並べることで、「グランジ」と呼ばれる以前のシーンがどれほど多様だったかを理解できる。

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