
発売日: 2015年1月30日
ジャンル: ポップ、R&B、ダンスポップ
ガールグループの新時代を切り開いたデビューアルバム—Fifth HarmonyのReflection
2015年にリリースされたReflectionは、アメリカのガールグループFifth Harmonyのデビューアルバムであり、彼女たちのスタイルを確立し、世界的な人気を確立した作品である。
本作は、ポップを基盤としながらも、90年代のR&Bやヒップホップの影響を色濃く受けたサウンドが特徴的であり、シングル「BO$$」「Sledgehammer」「Worth It」などがヒットし、現代のガールグループのトレンドを大きく変えるきっかけとなった。また、アルバムを通じて「女性の自信」「エンパワーメント」「恋愛」をテーマにした楽曲が多く、パワフルなメッセージ性も魅力のひとつとなっている。
プロデューサー陣には、Dr. Luke、Stargate、Ricky Reed、DJ Mustardなどが参加し、洗練されたR&Bポップと、エネルギッシュなビートが融合したアルバムに仕上がっている。
全曲レビュー
1. Top Down
アルバムの幕開けを飾る、爽快なビートとシンセポップの要素を取り入れたアーバンポップナンバー。パーティーチューンとしての雰囲気があり、オープニングにふさわしいトラック。
2. BO$$
本作のリードシングルであり、「Michelle Obama」のリリックでも知られる自己肯定感を高めるアンセム。パーカッシブなビートと力強いボーカルが印象的で、ガールグループの新たな時代を象徴する楽曲。
3. Sledgehammer
Meghan Trainorがソングライティングに関与した、80年代風のエレクトロポップバラード。パワフルなコーラスとシンセサウンドが美しく、アルバムの中でも特にメロディアスな楽曲。
4. Worth It (feat. Kid Ink)
アルバム最大のヒット曲で、サックスの印象的なフレーズと、ヒップホップのビートが融合したダンスポップの傑作。Kid Inkのラップが楽曲にアクセントを加えており、クラブ向けのトラックとしても機能する。
5. This Is How We Roll
エレクトロポップとEDMの要素が強いダンスチューン。パーティー感溢れるトラックで、シンセの使い方がユニーク。
6. Everlasting Love
90年代R&Bの影響を強く感じさせるミッドテンポのバラード。グループのハーモニーが際立ち、ボーカルの実力を堪能できる楽曲。
7. Like Mariah (feat. Tyga)
Mariah Careyの「Always Be My Baby」をサンプリングした楽曲で、懐かしさと新しさが融合したR&Bトラック。Tygaのラップがヒップホップ要素を加え、バランスの取れた仕上がり。
8. Them Girls Be Like
ポップでキャッチーなフックが印象的な楽曲で、SNS文化やトレンドを意識したユーモラスな歌詞が特徴。ガールグループらしい楽しさを感じられる。
9. Reflection
アルバムタイトル曲であり、女性の自信と自己愛をテーマにしたアンセム的な楽曲。力強いメッセージとキャッチーなメロディが融合し、グループのアイデンティティを象徴している。
10. Suga Mama
グルーヴィーなR&Bビートに、自立した女性の姿を描いたリリックが特徴的な楽曲。ボーカルの力強さが際立つ。
11. We Know
アコースティックギターが基調となったR&Bバラードで、別れの痛みをしっとりと歌い上げる感動的な楽曲。メンバーのボーカルが際立つ、美しいナンバー。
総評
Reflectionは、Fifth Harmonyのデビューアルバムとして、ポップとR&Bの融合を成功させ、2010年代のガールグループシーンを再定義した作品である。
本作は、力強い女性のエンパワーメントをテーマにした楽曲が多く、メッセージ性の強い作品となっている。「BO$$」や「Worth It」のようなアグレッシブな楽曲から、「We Know」や「Everlasting Love」のようなR&Bバラードまで、バラエティに富んだ楽曲構成が魅力。
また、プロダクション面でも、90年代R&Bの影響を受けたサウンドと、EDMのトレンドを取り入れたポップな楽曲がバランスよく配置されており、アルバム全体を通して楽しめる作品となっている。
デビュー作でありながらも、グループの個性と実力を存分に発揮した一枚であり、2010年代のポップシーンを象徴するアルバムのひとつとして評価されている。
おすすめアルバム
- Fifth Harmony – 7/27 (2016)
- 本作の続編ともいえる2ndアルバムで、よりR&B色が強まった作品。「Work from Home」収録。
- Little Mix – Get Weird (2015)
- イギリスのガールグループLittle Mixによるポップ&R&Bの融合が特徴的な作品。
- Destiny’s Child – The Writing’s on the Wall (1999)
- 90年代R&Bの代表作で、本作のサウンドに影響を与えたアルバム。
- Camila Cabello – Camila (2018)
- 元Fifth Harmonyのメンバー、Camila Cabelloのソロデビューアルバム。ラテンポップとR&Bの要素が強い。
- Ariana Grande – My Everything (2014)
- R&Bポップの影響を受けた作品で、Fifth Harmonyの音楽と親和性が高い。
“`
- R&Bポップの影響を受けた作品で、Fifth Harmonyの音楽と親和性が高い。
コメント