アルバムレビュー：Charlie by Charlie Puth

発売日: 2022年10月7日
ジャンル: ポップ, R&B, ファンク

Charlie Puthの3枚目のアルバム『Charlie』は、彼のキャリアの中でも最も個人的で真実味のある作品だ。TikTokを通じてファンとの交流を深めながら制作されたこのアルバムは、失恋、自己成長、ユーモアを交えた歌詞が特徴的だ。Puthはこのアルバムについて、「本当の自分をさらけ出した」と述べており、キャリアを通じて築いてきたサウンドがより成熟した形で表現されている。

トラックリスト (全12曲):

1. That’s Hilarious
   失恋の痛みを皮肉に描いたアップテンポのポップソング。笑い声をバックに、感情の浮き沈みを表現している。
2. Charlie Be Quiet!
   恋愛において感情を抑えるべきだという自己対話をテーマにしたトラック。静かな歌詞が徐々に力強いギターリフへと展開する。
3. Light Switch
   恋愛の駆け引きを描いたキャッチーなシングル。TikTokでの制作過程が話題となり、世界中でヒットした。
4. There’s A First Time For Everything
   初恋の喜びと期待を描いたノスタルジックなトラック。70年代のポップサウンドを思わせるメロディが印象的。
5. Smells Like Me
   過去の恋愛を引きずる痛みをテーマに、相手が自分を忘れられないよう願う切ない歌詞が特徴。
6. Left and Right (feat. Jungkook)
   BTSのJungkookとのコラボ曲。元恋人との記憶が頭から離れないというテーマで、グローバルヒットを記録した。
7. Loser
   恋愛に失敗した後悔をユーモラスに描く、アップテンポのポップソング。コミカルなミュージックビデオも話題。
8. When You’re Sad I’m Sad
   ピアノ主導のバラードで、愛する人の悲しみに寄り添う感情を描いている。アルバムの中で最も感情的な楽曲。
9. Marks on My Neck
   恋愛の傷跡を視覚的に表現し、再び心を開いたことへの後悔を歌う。
10. Tears on My Piano
    過去の恋愛の痛みを反映したピアノバラードで、感情がこみ上げる楽曲。
11. I Don’t Think That I Like Her
    恋愛に対する冷めた感情を皮肉を込めて歌った曲。トラヴィス・バーカーがドラムで参加し、ポップロックの要素も強い。
12. No More Drama
    アルバムを締めくくる楽曲で、失恋から立ち直り、新しいスタートを切る感情を表現した解放感のあるトラック。

アルバム総評:

『Charlie』は、Charlie Puthがこれまでのキャリアで築いてきたポップサウンドに、より個人的で感情的な深みを加えたアルバムだ。失恋や自己発見をテーマにした歌詞が際立っており、特に「Light Switch」や「Left and Right」は、TikTokを通じて多くのリスナーと繋がり、グローバルヒットを記録した。Puthの成熟したソングライティングと、ポップの枠を超えた音楽的な多様性がアルバム全体に反映されている。

このアルバムが好きな人におすすめの5枚:

1. Fine Line by Harry Styles
   自己発見と恋愛をテーマにしたポップロックアルバムで、感情豊かなメロディが特徴。
2. Future Nostalgia by Dua Lipa
   80年代ディスコとポップの要素を融合させたエネルギッシュなアルバム。
3. Man of the Woods by Justin Timberlake
   ファンクとR&Bを取り入れたポップアルバムで、Puthの多彩なサウンドに通じるものがある。
4. Justice by Justin Bieber
   恋愛や社会問題に対する内省的な視点が描かれたポップとR&Bの融合。
5. Voicenotes by Charlie Puth
   彼の2作目のアルバムで、洗練されたプロダクションとポップサウンドが楽しめる。