Primal Screamのベストソング10選：ロックとダンスの融合を体現する名曲を振り返る

ロック

ベストソング

2024.10.15

インタビュアー: 今日はPrimal Screamのキャリアを通じて生み出された数々の名曲の中から、特に影響力の強いベストソング10曲を選び、彼らの音楽的な進化や魅力について語り合いたいと思います。彼らはロック、ダンス、サイケデリアの要素を融合させ、90年代以降の音楽シーンに大きな影響を与えてきました。では、どの曲が彼らのキャリアを象徴していると思いますか？

David Richardson:

: やはり最初に挙げるべきは「Loaded」だね。これは1990年のアルバム『Screamadelica』からのシングルで、Primal Screamのキャリアを決定づけた一曲。元々の「I’m Losing More Than I’ll Ever Have」をリミックスしたもので、アンドリュー・ウェザオールがプロデュースを担当。ダンスビートとロックが見事に融合していて、Primal Screamがエレクトロニックミュージックとロックを結びつけるという革新的な道を切り開いた象徴的な曲だ。音楽史に残る革命的なサウンドだね。

Sophie Bennett:

: 確かに「Loaded」は彼らの代表曲だけど、私が挙げたいのは「Movin’ on Up」よ。『Screamadelica』のオープニングトラックで、ゴスペルやソウルの要素が強く、Primal Screamの多様な音楽性をよく示している曲ね。明るく解放感があるサウンドで、バンドが新しい音楽的な高みへと登っていくようなイメージを与えてくれる。この曲はライブでもよく演奏され、観客を一気に盛り上げるナンバーだわ。

Alex Greenfield:

: その流れでいうなら、「Come Together」も絶対外せないよね。この曲も『Screamadelica』からで、10分近い長さのトラック。ダンスビートにサイケデリックな要素が加わり、プログレッシブな展開を見せる。タイトル通り、音楽を通じて人々が一体となるような力強いメッセージが感じられるんだ。アシッドハウスとロックの融合を完全に成功させた一曲で、90年代のクラブカルチャーを象徴する楽曲だと思う。

Naomi Fernandez:

: 私は「Higher Than the Sun」を挙げたいわ。この曲は、アンビエントとサイケデリアが融合した一種の「音の旅」ね。『Screamadelica』の中でも特に異色で、トリップ感の強い浮遊感のあるサウンドが印象的。彼らがダンスミュージックとロックの枠を超えて、音楽を純粋な感覚体験として表現しようとしていることが感じられる曲よね。ボビー・ギレスピーの夢見るようなボーカルも、この曲の雰囲気を一層引き立てているわ。

David Richardson:

: 次に挙げるのは「Rocks」だね。1994年のアルバム『Give Out But Don’t Give Up』に収録されているこの曲は、全く違ったサウンドを打ち出している。これはもう完全にストレートなロックンロールで、ストーンズ風のギターリフが印象的。『Screamadelica』のダンスミュージック的アプローチとは一線を画して、バンドが持つ生々しいエネルギーを引き出しているんだ。ライブで聴くと観客が一気にヒートアップする曲だね。

Sophie Bennett:

: 「Rocks」はまさにロックアンセムね！でも、『Give Out But Don’t Give Up』からは「Jailbird」も忘れられないわ。この曲もストレートなロックナンバーで、少しファンクの要素が混ざっているのが特徴的。エッジの効いたギターリフとボビー・ギレスピーのざらついたボーカルがうまくマッチしていて、バンドがシンプルでパワフルなロックを再発見したことが感じられるわ。

Alex Greenfield:

: それじゃ、俺は「Kill All Hippies」を挙げるよ。1999年のアルバム『XTRMNTR』のオープニングトラックで、Primal Screamの攻撃的で反体制的な側面がよく表れている曲だ。このアルバムは、社会的・政治的なテーマが強く、曲全体に強烈なエネルギーが満ちている。エレクトロとロックが荒々しくぶつかり合い、暴力的なまでにパワフルなサウンドになっているのが印象的だね。この曲を聴くと、Primal Screamの多面的な音楽性が感じられる。

Naomi Fernandez:

: それに続いて「Swastika Eyes」も挙げたいわ。『XTRMNTR』からのシングルで、強烈なビートと政治的メッセージが融合した一曲ね。特に、この曲ではファシズムや権力への批判がストレートに表現されていて、Primal Screamの音楽がただのエンターテインメントではなく、社会的メッセージを持つものだと再認識させてくれるわ。エレクトロニカの影響が色濃いけど、その中にパンクの精神が生きているのが魅力的ね。

David Richardson:

: 次に「Accelerator」を入れたい。この曲も『XTRMNTR』からで、ものすごい勢いとノイズに満ちたトラック。ギターサウンドが炸裂していて、まるで攻撃的なマシンのような音が鳴り響く。これほどまでにノイジーで過激な曲はPrimal Screamのカタログの中でも特異で、彼らのエクスペリメンタルな側面を象徴していると思う。バンドの挑戦的な姿勢が詰まった一曲だね。

Sophie Bennett:

: 最後に私が選ぶのは「Country Girl」ね。2006年のアルバム『Riot City Blues』からのリードシングルで、この曲は再びロックンロールのルーツに戻ったかのような雰囲気があるわ。ブルースやカントリーの要素が含まれていて、バンドが長いキャリアの中でさまざまな音楽スタイルに挑戦してきたことが感じられる。エネルギッシュでキャッチーなこの曲は、リスナーにとっても非常に親しみやすいものになっているわね。