アルバムレビュー：A Very Trainor Christmas by Meghan Trainor

アルバムレビュー

2025.03.17

発売日: 2020年10月30日
ジャンル: クリスマス、ポップ、ジャズ、R&B

Meghan Trainor流のホリデーアルバム—ノスタルジックな温かさとポップな遊び心
全曲レビュー
総評
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Meghan Trainor流のホリデーアルバム—ノスタルジックな温かさとポップな遊び心

2020年にリリースされたA Very Trainor Christmasは、Meghan Trainorが手掛けた自身初のクリスマスアルバムであり、クラシックなホリデーソングとオリジナル楽曲を組み合わせた作品となっている。彼女の得意とするレトロポップやR&B、ジャズの要素を盛り込みつつ、モダンなアレンジも加えたことで、伝統的なクリスマスアルバムとは一味違ったユニークな仕上がりになっている。

また、家族とのつながりを大切にするTrainorらしく、家族や兄弟をフィーチャーした楽曲が含まれている点も特徴的。楽しいホリデームードを演出しつつ、温かく心に響くメッセージが込められた作品となっている。

全曲レビュー

1. My Kind of Present

オープニングを飾るオリジナル楽曲。50年代のドゥーワップを思わせるレトロな雰囲気のポップソングで、クリスマスのワクワク感を伝えるキャッチーなメロディが魅力。

2. It’s Beginning to Look a Lot Like Christmas

クリスマスの定番ソングをクラシックなビッグバンド風のアレンジでカバー。スウィングジャズの要素を取り入れた華やかな仕上がりとなっている。

3. Believe in Santa

ポップでキュートなオリジナル曲。「サンタクロースを信じよう！」というストレートなメッセージが楽しく、子どもから大人まで楽しめる楽曲。

4. Christmas Party

ダンサブルでエネルギッシュなパーティーチューン。ジャズとR&Bの要素を取り入れたアップテンポな曲で、ホリデーシーズンの盛り上げ役になりそうな一曲。

5. Winter Wonderland

スウィングジャズ調のアレンジでカバーされた名曲。レトロなビッグバンドサウンドが魅力で、Meghanの暖かみのあるボーカルが心地よい。

6. White Christmas (feat. Seth MacFarlane)

アニメ『ファミリー・ガイ』の生みの親であり、シンガーとしても知られるSeth MacFarlaneとのデュエット。オールドハリウッド映画のようなエレガントなアレンジと、Sethのクラシックな歌唱が絶妙にマッチしている。

7. Holiday (feat. Earth, Wind & Fire)

Earth, Wind & Fireとのコラボレーションが実現した、70年代ディスコ風のユニークなホリデーソング。ファンキーなグルーヴと華やかなホーンセクションが特徴的。

8. Christmas Got Me Blue

バラード調のオリジナル曲。クリスマスなのに恋人がいない寂しさを歌った切ない楽曲で、R&Bの影響を感じさせるメロディと繊細なボーカルが印象的。

9. Sleigh Ride

軽快なジャズアレンジでカバーされた名曲。Meghanのスウィング感溢れる歌唱と、ホーンセクションが際立つアレンジが楽しい。

10. My Only Wish

甘くロマンティックなオリジナルソング。「クリスマスに恋人がそばにいてほしい」という願いを込めた歌詞が、暖かみのあるメロディにのせられている。

11. The Christmas Song

伝統的なクリスマスバラードを、シンプルなピアノとストリングスのアレンジでしっとりと歌い上げた、エモーショナルなカバー。

12. Rudolph the Red-Nosed Reindeer

誰もが知るクリスマスの童謡を、陽気でグルーヴィーなビッグバンドアレンジでカバー。Meghanの遊び心あふれるボーカルが楽しい。

13. Naughty List

オリジナルのアップテンポなポップソングで、「ナイスリスト（良い子リスト）に入るか、ノーティリスト（いたずらっ子リスト）に入るか？」というユニークなテーマの歌詞が面白い。

14. Have Yourself a Merry Little Christmas

アルバムの締めくくりにふさわしい、美しく静かなバラード。オーケストラをバックに、Meghanがしっとりと歌い上げ、心温まる余韻を残す。

総評

A Very Trainor Christmasは、Meghan Trainorらしいポップなエネルギーと、クラシックなクリスマスの温かさを見事に融合させた作品である。クラシックなホリデーソングのカバーと、ユニークなオリジナル楽曲がバランスよく収録されており、伝統的なクリスマスの雰囲気を楽しみながらも、新しい魅力を感じられるアルバムとなっている。

特に、Seth MacFarlaneやEarth, Wind & Fireとのコラボレーションは、Meghanの音楽的な多様性を示すとともに、アルバムの華やかさを際立たせている。また、家族愛をテーマにした温かいメッセージが随所に込められており、ホリデーシーズンにぴったりの一枚となっている。

ジャズ、ポップ、R&Bの要素がバランスよく組み合わさった本作は、世代を問わず楽しめるクリスマスアルバムとして、長く愛される作品になりそうだ。