
1. 歌詞の概要
Germsの「Forming」は、1977年にリリースされたデビュー・シングルである。A面が「Forming」、B面が「Sex Boy」。What? Recordsから発表され、しばしばロサンゼルス・パンク最初期を象徴するレコードとして語られる。特に「Forming」は、最初の本格的なロサンゼルス・パンク・レコードと見なされることが多い。(wikipedia.org)
この曲の歌詞は、非常に荒い。
整った物語ではない。
政治的なスローガンのようでもあり、子どもの乱暴な落書きのようでもあり、国家や権力や世界の秩序へ向けた幼い爆弾のようでもある。
「引きずり下ろせ」
「持ち上げろ」
「俺はお前の銃だ」
「引き金を引け」
そんなイメージが、曲の冒頭から乱暴に飛び出す。
ここで歌われる「銃」は、単なる武器ではない。
自分自身を何かに使われる道具として差し出しているようでもあり、逆に自分こそが暴力を起動させる存在だと言っているようでもある。
Germsの初期の魅力は、まさにこの不安定さにある。
彼らは、明確な政治思想を整理して提示するバンドではない。
しかし、政治的な言葉や権力のイメージを、ぐちゃぐちゃに拾い集め、それを子どもの癇癪のような速度で投げつける。
「Forming」では、大統領、ホワイトハウス、女王、ツァーリのような権力の象徴が出てくる。
アメリカだけではない。
英国的な王権も、ロシア的な専制も、すべて同じ乱暴な風景の中に投げ込まれる。
つまりこの曲は、特定の政権批判というより、権力そのものへの雑で凶暴な敵意を鳴らしている。
だが、ここで重要なのは、その雑さである。
「Forming」は、完成された反体制ソングではない。
むしろ、反体制がまだ言葉になりきる前の音である。
怒りがあり、ふざけがあり、無知があり、過剰な自意識があり、何よりも「今すぐ壊したい」という衝動がある。
タイトルの「Forming」は「形成中」という意味である。
この言葉は、Germsというバンドそのものにもぴったりだ。
まだ演奏はうまくない。
まだ曲も荒い。
まだDarby Crashは、後のカリスマとして完成していない。
でも、何かが生まれようとしている。
「Forming」は、完成されたパンクではない。
パンクが形成される瞬間そのものを録音したような曲である。
2. 歌詞のバックグラウンド
「Forming」は、Germsが結成されて間もない時期に作られた楽曲である。
Germsは、Jan Paul Beahm、のちのDarby Crash、そしてGeorg Ruthenberg、のちのPat Smearを中心に生まれた。そこにLorna Doom、Donna Rhiaらが加わり、まだまともに演奏できるかどうかも怪しい状態で、ロサンゼルスのパンク・シーンへ突入していく。(wikipedia.org)
「Forming」は、Pat Smearの家族のガレージで、Sonyの2トラック・リール・トゥ・リール・レコーダーを使って録音された。録音方法も極端に簡素で、楽器用に1本、ヴォーカル用に1本のマイクを立てたとされている。ヴォーカルにかかったエコーは偶然の産物で、Pat Smearは後に、誰かがつまみにぶつかっただけだったという趣旨のことを語っている。(wikipedia.org)
このエピソードは、曲を聴くうえでかなり重要である。
「Forming」の音は、普通の意味で良い録音ではない。
楽器は薄く、ヴォーカルは奇妙に分離し、全体はスカスカで、バンドが今にも崩れそうに聞こえる。
しかし、その粗さこそが曲の本質だ。
きれいに整ったスタジオ録音では、この曲の危うさは出なかっただろう。
「Forming」は、うまく鳴っているから強いのではない。
うまく鳴っていないのに、それでも何かが始まってしまっているから強い。
レコードの初回プレスには、「this record may cause ear cancer」といった警告文が印刷されていたことでも知られている。Germsのバンド史をまとめた記述では、プレス工場からそのような警告付きで戻ってきたことにバンドが不満を持ったという話も紹介されている。(wikipedia.org)
この「耳の癌を引き起こすかもしれない」という冗談めいた警告は、今となってはほとんど神話である。
それは、音が悪いという意味でもある。
しかし同時に、既存の音楽文化にとっての異物であることを示している。
Germsは、まだプロフェッショナルなバンドではなかった。
しかし、プロフェッショナルでないことが、そのまま武器になった。
演奏能力の不足、録音環境の貧しさ、歌の未熟さ。
それらが、全部まとめて「パンク」の素材になった。
The GuardianのGerms年表でも、1977年9月にSonyの2トラックで録音された「Forming」がリリースされ、ロサンゼルス初のパンク・ロック・レコードと見なされると紹介されている。(theguardian.com)
ただし、リリース月については資料によって揺れがある。Wikipediaの「Forming」項目では1977年7月リリースとされており、一方でGuardianは1977年9月と記している。(wikipedia.org, theguardian.com)
この揺れ自体も、Germsらしい。
彼らの歴史は、しばしば曖昧で、証言が食い違い、神話と事実が混ざる。
だが、はっきりしていることがある。
「Forming」は、ロサンゼルス・パンクの始まりの音のひとつだった。
Pitchforkの『(GI)』レビューでも、Germsが1977年に結成され、KROQのDJ Rodney Bingenheimerへしつこく電話して「Forming」をかけさせたこと、そして彼らがレコードを出す前からロゴやTシャツ、ファン集団「Circle One」を持っていたことが紹介されている。(pitchfork.com)
つまりGermsは、演奏がうまくなる前に、すでにバンドという神話を作っていた。
「Forming」は、その神話の最初の刻印である。
曲として完成しているというより、存在の宣言なのだ。
3. 歌詞の抜粋と和訳
歌詞の権利に配慮し、ここでは短い範囲のみを引用する。歌詞確認用リンクとして、Spotifyの楽曲ページおよび歌詞掲載ページを参照する。Spotifyでは「Forming」の冒頭歌詞が確認できる。(open.spotify.com)
歌詞確認用リンク:Spotify「Forming」
Rip them down > > Hold them up
和訳:
奴らを引きずり下ろせ > > 奴らを持ち上げろ
冒頭から矛盾している。
引きずり下ろす。
持ち上げる。
破壊と崇拝。
転覆と操作。
この矛盾が、「Forming」という曲を象徴している。
Darby Crashは、単に「壊せ」と叫んでいるだけではない。
権力を壊したい一方で、自分自身も何かに持ち上げられたい。
支配を嫌いながら、支配のイメージに惹かれている。
そのねじれが、後のDarby Crashのカリスマ性にもつながっていく。
次に、曲の中心的なフレーズを短く引用する。
I’m your gun > > Pull my trigger
和訳:
俺はお前の銃だ > > 俺の引き金を引け
この一節は、非常に危険な響きを持つ。
自分を銃にたとえる。
しかも、自分で撃つのではなく、相手に引き金を引かせる。
ここには、主体と道具の境目が曖昧になる感覚がある。
自分が暴力を起こすのか。
誰かに使われるのか。
自分は武器なのか。
それとも、引き金を引かせることで相手を巻き込むのか。
この曖昧さが、Germsの初期衝動らしい。
さらに、政治的なイメージを含む短い部分を挙げる。
Mr. Prez in his big White House
和訳:
大きなホワイトハウスにいる大統領さん
ここで出てくる「Mr. Prez」は、大統領を茶化したような呼び方である。
立派な権力者を、子どもがからかうような雑な言葉に落としている。
「big White House」という言い方も、どこか幼い。
しかし、その幼さが鋭い。
Germsの怒りは、洗練された政治批評ではない。
だが、権力の象徴を雑に引きずり下ろす力を持っている。
引用した歌詞の著作権は各権利者に帰属する。ここでの引用は批評・解説目的の短い範囲に限定している。
4. 歌詞の考察
「Forming」の歌詞は、整っていない。
だが、それは欠点ではない。
むしろ、この曲の本質である。
歌詞には、権力への敵意、暴力への欲望、革命のような語彙、世界的な支配者たちのイメージが混ざっている。
しかし、それらは明確な政治的論理として整理されていない。
大統領。
ホワイトハウス。
女王。
ツァーリ。
ロケット。
税金。
浸透。
集中。
行動。
こうした言葉が、ほとんどニュース映像の断片のように並ぶ。
まるで、テレビや学校や新聞から拾ってきた権力の言葉を、10代のパンク少年が全部まとめて壁に叩きつけているようである。
ここで重要なのは、「Forming」が知的に未熟だから価値が低い、ということではない。
むしろ、知的に完成していないからこそ、パンクの初期衝動がそのまま見える。
政治的な怒りは、最初から整った思想として現れるわけではない。
最初は、もっと雑で、感覚的で、身体的なものだ。
何かがおかしい。
誰かが支配している。
大人たちは嘘をついている。
国も学校も家庭もメディアも信用できない。
でも、それをどう言えばいいかわからない。
「Forming」は、その「どう言えばいいかわからない怒り」を鳴らしている。
だから、歌詞はぎこちない。
でも、そのぎこちなさが本物に聴こえる。
Darby Crashのヴォーカルも同じだ。
彼は、ここではまだ後の『(GI)』ほどの凄みを完全には持っていない。
声は若く、録音は粗く、言葉はところどころ投げやりに響く。
しかし、その投げやりさの中に、異様な自信がある。
「俺はお前の銃だ」
このフレーズは、実際にはかなり大きな自己像である。
自分はただの少年ではない。
自分は武器である。
自分は誰かに引き金を引かせる存在である。
この自己像が、Darby Crashの後の神話性に直結している。
彼は、自分を単なるフロントマンではなく、何かの中心に置こうとした。
Circle Oneというファン集団、青い円のロゴ、Germs Burnsと呼ばれる cigarette burn のような儀式的な傷跡。
そうした要素を見ても、Germsは単なるバンド以上のカルト的な共同体へ向かっていた。Pitchforkのレビューでも、Circle Oneのメンバーが青い円の記章や「Germs Burns」で自分たちを示したことが紹介されている。(pitchfork.com)
「Forming」の時点で、その芽はすでにある。
曲名の「Forming」は、バンドが形成されているという意味でもあり、集団が形成されているという意味でもあり、Darby Crashというキャラクターが形成されているという意味でもある。
この曲は、まだ完成していないからこそ重要なのだ。
サウンド面でも、「Forming」はまさに形成途中の音である。
ギターは単純なコードをかき鳴らす。
ドラムはぎこちない。
ベースも洗練されていない。
全体は、ちゃんとしたパンク・バンドというより、パンクになる直前の騒音のように聴こえる。
しかし、その不完全さが、後のハードコア・パンクのスピードと粗さを先取りしている。
「うまくなる前に録音してしまえ」
「整える前に出してしまえ」
「完成度より衝動を残せ」
そういう態度が、このレコードにはある。
この態度は、パンクにとって非常に重要だった。
ロックは1970年代半ばまでに、かなり大きく、技術的で、商業的なものになっていた。
長いソロ、巨大なステージ、複雑なアルバム、プロフェッショナルな演奏。
それに対して、パンクは「できなくてもやる」と言った。
「Forming」は、その極端な例である。
Germsは、できるようになる前にやった。
そして、その「できなさ」が、歴史になった。
もちろん、ただ下手なら何でもいいわけではない。
「Forming」が残ったのは、下手なだけではなく、そこに言葉にならない時代の違和感が詰まっていたからである。
1977年のロサンゼルス。
ニューヨークやロンドンのパンクとは違う乾いた空気。
ハリウッドのすぐ近くにある退廃。
郊外の若者の退屈。
ドラッグ、暴力、メディア、スター願望、政治不信。
そのすべてが、まだ形を持たないまま、Germsの音に流れ込んでいる。
「Forming」は、まさにその名の通り、ロサンゼルス・パンクが形成される瞬間のドキュメントである。
歌詞に出てくる権力者たちは、現実の政治家であると同時に、Darby Crashが自分の中で作り上げた巨大な敵でもある。
Mr. Prez。
Queen。
Czar。
どれも強大な支配者の名前だ。
しかしDarbyは、それらを曲の中で雑に扱う。
本物の権力者を、ガレージの2トラック録音の中へ引きずり込む。
このスケールの不均衡が面白い。
世界の権力と、ガレージの少年たち。
ホワイトハウスと、貧弱な録音機材。
大統領と、音程も演奏も怪しいパンク・バンド。
普通なら勝負にならない。
しかしパンクでは、その不均衡こそが武器になる。
小さい者が、大きいものへ唾を吐く。
弱い音が、巨大な制度を馬鹿にする。
「Forming」は、そういう曲である。
5. この曲が好きな人におすすめの曲 5曲
- Lexicon Devil by Germs
「Forming」でまだ形成途中だったGermsの言葉と音が、より鋭くなった代表曲である。1978年の『Lexicon Devil』EPに収録され、後に『(GI)』にも入る重要曲だ。Darby Crashの自己神話化、言葉への執着、攻撃性が一気に前へ出ている。
「Forming」が荒い設計図なら、「Lexicon Devil」はその設計図に血と火が入った曲である。Germsを聴くなら避けて通れない。
- Sex Boy by Germs
「Forming」のB面に収録されたライブ録音曲である。Wikipediaの「Forming」項目では、「Sex Boy」がWest HollywoodのRoxyで、映画『Up in Smoke』の撮影中にカセットへ録音されたものだと説明されている。(wikipedia.org)
音はさらに泥臭く、混沌としている。「Forming」のガレージ録音がバンドの最初の宣言なら、「Sex Boy」は彼らのライブの危険な空気を伝える資料のような曲だ。
- We Must Bleed by Germs
『(GI)』収録曲で、Germsが単なる初期衝動から、より強烈なハードコア・パンクへ進んだことを示す一曲である。
「Forming」の粗さに惹かれた人が、後のGermsの完成度と破壊力を知るにはこの曲がいい。音はよりタイトで、Darby Crashの声もより凶暴に響く。血や痛みのイメージが、バンドの破滅的な美学と結びついている。
- I Hate the Rich by The Dils
同じくカリフォルニア初期パンクの重要曲であり、1977年から1980年のカリフォルニア・パンクをまとめたJon Savage監修コンピレーション『Black Hole』にも、Germsの「Forming」と並んで収録されている。Pitchforkのニュース記事では同コンピの冒頭曲が「Forming」で、続いてThe Dilsの「I Hate the Rich」が並ぶことが紹介されている。(pitchfork.com)
「Forming」の政治的な雑さに対して、こちらはより明確に階級的な怒りを打ち出す。初期カリフォルニア・パンクの幅を知るには良い対照になる。
- We’re Desperate by X
XはGermsと同じロサンゼルス・パンクの重要バンドであり、「We’re Desperate」もまた都市の焦燥を鋭く鳴らした曲である。Jon Savage監修の『Black Hole』にも収録曲として名前が挙がっている。(pitchfork.com)
Germsが混沌と未熟さを武器にしたのに対し、Xはよりソングライティングと演奏の強さを持っていた。両方を聴くことで、1977年前後のLAパンクが一枚岩ではなかったことがわかる。
6. まだ形にならない怒りのレコード
「Forming」の特筆すべき点は、曲名と内容と録音状態が、すべて同じことを語っている点にある。
形成中。
まだできあがっていない。
しかし、もう始まっている。
この曲は、まさにその状態の音楽である。
Germsはまだ未熟だった。
演奏は危うい。
録音は粗い。
歌詞も整っていない。
でも、その未熟さがそのまま力になっている。
普通の音楽史では、未完成なものは完成品へ向かう途中の段階と見なされる。
しかしパンクでは、未完成であること自体が価値になる。
なぜなら、完成を待っていたら失われるものがあるからだ。
怒りは、整えると弱まることがある。
衝動は、練習しすぎると丸くなることがある。
「Forming」は、そうなる前の音を残している。
この曲を聴くと、バンドが自分たちの能力を超えて何かをやろうとしているのがわかる。
技術よりも先に、態度がある。
曲よりも先に、名前がある。
演奏よりも先に、ロゴや神話がある。
実力よりも先に、存在の主張がある。
それがGermsだった。
Darby Crashは、まだ完全なDarby Crashではない。
このシングルの時点ではBobby Pynという名義でも知られていた。
しかし、すでに彼は自分を何か大きなものへ変えようとしている。
「俺はお前の銃だ」
この言葉は、若者のはったりである。
同時に、ロック・スターとしての自己創造でもある。
自分はただの人間ではない。
自分は引き金を引かれる存在だ。
誰かの暴力を起動する装置だ。
この危険な自己像が、後のDarby Crashのカルト性へつながっていく。
ただし、「Forming」にはまだ、後の悲劇を重ねすぎないほうがいい部分もある。
この曲には、若さの馬鹿馬鹿しさがある。
ふざけている。
雑である。
権力を茶化し、言葉を乱暴に並べ、世界を理解する前に壊そうとしている。
その馬鹿馬鹿しさも大切だ。
パンクは、深刻なだけではない。
くだらなさ、悪ふざけ、無意味な挑発、下品な笑い。
それらもまた、既存の価値観を壊す力になる。
「Forming」の歌詞は、政治的に読むこともできる。
だが、それ以上に「権力者の名前を叫ぶだけでなんとなく敵に見える」という、10代的な直感の曲でもある。
そこに、初期パンクのリアリティがある。
完全に理解してから反抗するのではない。
理解できないから反抗する。
説明できないから叫ぶ。
言葉にならないから音を出す。
「Forming」は、その順番でできている。
また、この曲はロサンゼルス・パンクの始まりとして非常に重要である。
ニューヨークのCBGBやロンドンのSex Pistols周辺の物語に比べて、LAパンクはしばしば遅れて語られることがある。
しかし「Forming」は、1977年のロサンゼルスで、すでに別の種類のパンクが生まれていたことを示している。
それは、都市の中心から生まれた洗練されたアート・パンクではない。
もっと郊外的で、混乱していて、自己破壊的で、カルト的なものだ。
Hollywoodの近くにありながら、Hollywoodの表舞台ではない。
スター文化を見ながら、スターになれない若者たち。
でも、そのスターへの欲望を、パンクの醜さとして反転させる。
Germsは、その象徴だった。
「Forming」は、まだ美しくない。
まだ強くもない。
しかし、そこには「これから何かひどいことが始まる」という気配がある。
その気配が、この曲をただの古いシングル以上のものにしている。
聴き返すと、曲は意外なほど短く、軽い。
だが、その歴史的な重みは大きい。
ガレージの2トラック。
偶然のエコー。
粗い演奏。
雑な歌詞。
謎の警告文。
ローカル・シーンの悪ふざけ。
そのすべてが集まって、ロサンゼルス・パンクの原初のノイズになった。
「Forming」は、完成度で聴く曲ではない。
発火点として聴く曲である。
火はまだ小さい。
炎の形も安定していない。
でも、すでに燃えている。
その火は、のちに『(GI)』でより大きく燃え、Germsの神話を作り、さらに西海岸ハードコアへと広がっていく。
しかし始まりは、この頼りない、汚い、やけに自信だけはあるシングルだった。
「Forming」は、パンクがまだ自分の形を知らない瞬間の歌である。
そして、自分の形を知らないまま鳴ったからこそ、今も妙に生々しい。
完成していないものだけが持つ、取り返しのつかない輝き。
この曲には、それがある。

コメント