アルバムレビュー：California 37 by Train

アルバムレビュー

2025.03.17

発売日: 2012年4月13日
ジャンル: ポップロック、フォークロック

大ヒットの波に乗るポップロック—Trainの進化を示したCalifornia 37
全曲レビュー
総評
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大ヒットの波に乗るポップロック—Trainの進化を示したCalifornia 37

2012年にリリースされたCalifornia 37は、Trainにとって6作目のスタジオアルバムであり、前作Save Me, San Francisco（2009年）の成功を引き継ぎつつ、よりポップでキャッチーな楽曲を前面に押し出した作品となっている。本作からは、シングル「Drive By」が大ヒットし、バンドの知名度をさらに押し上げた。

本作では、ポップロック、フォーク、カントリーの要素を取り入れ、シンプルながらも洗練されたメロディを重視した楽曲が特徴となっている。また、ユーモラスな歌詞やカリフォルニアの自由な空気感を感じさせるテーマが多く、バンドの陽気な一面が際立つアルバムとなっている。

全曲レビュー

1. This’ll Be My Year

アルバムの幕開けを飾る楽曲で、歴史的な出来事を並べながら、自分の人生の歩みを振り返るユニークな歌詞が印象的。ポジティブなメッセージが込められた曲。

2. Drive By

本作のリードシングルであり、軽快なギターリフとキャッチーなコーラスが特徴のポップロックナンバー。シンプルながらもクセになるメロディとユーモラスな歌詞が、多くのリスナーを惹きつけた。

3. Feels Good at First

フォーク調のアコースティックナンバーで、初恋や恋の始まりのワクワク感を歌った、温かみのある楽曲。シンプルなギターの音色が心地よい。

4. Bruises (feat. Ashley Monroe)

カントリーシンガーAshley Monroeとのデュエット曲。人生の傷や経験を振り返りながらも、それを受け入れて進んでいくポジティブなメッセージが込められた楽曲。カントリーとポップの絶妙なバランスが魅力。

5. 50 Ways to Say Goodbye

ラテン風のアコースティックギターとユニークな歌詞が特徴のアップテンポな楽曲。恋愛の別れを50通りの方法で表現するという斬新なアイデアがユーモラスで、ライブ映えする楽曲。

6. You Can Finally Meet My Mom

エモーショナルなバラードで、亡くなった母への思いを歌った感動的な楽曲。Pat Monahanの感情豊かなボーカルが際立つ。

7. Sing Together

タイトル通り、シンガロングを意識した温かみのある楽曲。アコースティックギターを基調にした、シンプルで心温まるナンバー。

8. Mermaid

カリブ音楽の要素を取り入れたポップな楽曲で、夏にぴったりの爽やかな雰囲気。陽気で楽しいトラック。

9. California 37

アルバムのタイトル曲で、バンドのキャリアを振り返りつつ、カリフォルニアの自由な空気感を表現した楽曲。

10. We Were Made for This

メロディアスなバラードで、運命的な愛をテーマにした感動的な楽曲。シンプルなピアノのアレンジが印象的。

11. When the Fog Rolls In

アルバムのラストを飾る落ち着いたナンバーで、サンフランシスコの霧に例えた別れの歌。静かに余韻を残す美しい楽曲。

総評

California 37は、前作の成功を引き継ぎながらも、新たな要素を加えた進化したポップロックアルバムである。「Drive By」や「50 Ways to Say Goodbye」のようなキャッチーな楽曲から、「Bruises」のようなカントリーテイストのデュエット、「You Can Finally Meet My Mom」のような感動的なバラードまで、幅広いサウンドが詰まっている。

特に、「Drive By」の成功によって、Trainは再びメインストリームでの地位を確立し、世界的なツアーへと繋げることができた。また、アルバム全体として、カリフォルニアの自由で楽観的な雰囲気を感じさせる楽曲が多く、聴く者に元気を与える作品となっている。

ユーモアのある歌詞や、リスナーが共感できるストーリー性を持つ楽曲が多く、ポップロックファンやカントリー、フォークの要素を好むリスナーにもおすすめの作品である。