
発売日:2021年12月3日
ジャンル:R&B、コンテンポラリーR&B、ポップ、ソウル、チルアウト、オルタナティヴR&B
概要
Khalidの『Scenic Drive (The Tape)』は、2021年に発表されたミックステープ的な位置づけの作品であり、彼のキャリアにおいて、デビュー期の瑞々しさと成熟したR&B表現の中間にある重要な一作である。Khalidは、2017年のデビュー・アルバム『American Teen』によって一躍注目を集めたアーティストであり、10代の孤独、恋愛、友情、郊外的な生活感、スマートフォン世代のコミュニケーションを、柔らかくメロディアスなR&B/ポップとして表現した。その後、2019年の『Free Spirit』ではより大きなスケールのポップ・アルバムへと発展し、Khalidは現代R&Bとメインストリーム・ポップを結ぶ存在として確固たる位置を築いた。
『Scenic Drive (The Tape)』は、そうした大作志向の流れから少し距離を取り、よりムード重視のR&B作品としてまとめられている。タイトルの「Scenic Drive」は「景色のよいドライブ」を意味する。これは、Khalidの音楽性と非常に相性の良い言葉である。彼の楽曲には、夜の車内、広い道路、街灯、遠くへ向かう感覚、目的地よりも移動そのものを楽しむような空気がしばしば漂う。本作もまた、劇的な展開より、一定の速度で流れていく情景と感情を重視している。
音楽的には、1990年代から2000年代のR&Bへの敬意と、2020年代的な滑らかなプロダクションが融合している。重低音を強調した攻撃的なサウンドではなく、柔らかいシンセ、控えめなビート、浮遊感のあるコーラス、温かいベースラインが中心にある。全体としては、深夜のドライブ、恋人との会話、過去の関係への回想、自分自身の感情の整理に向いたサウンドである。Khalidの声はいつものように穏やかで、強く押し出すよりも、メロディの中をゆっくり漂うように響く。
本作には、Alicia Keys、6LACK、Lucky Daye、Quin、Ari Lennox、Smino、Kiana Ledé、Majid Jordan、JIDなど、多彩なゲストが参加している。これにより、『Scenic Drive (The Tape)』はKhalidのソロ作品というより、R&Bを中心としたコラボレーション・プロジェクトとしての性格を持っている。各曲で異なる声が加わることで、恋愛や親密さをめぐる複数の視点が生まれ、アルバム全体に会話的な広がりがもたらされている。
Khalidの魅力は、感情を過剰に劇化しないところにある。彼の音楽では、愛や別れ、欲望や不安が、激しいドラマとしてではなく、日常の中に溶け込んだ感情として描かれる。『Scenic Drive (The Tape)』でも、恋愛は燃え上がる事件というより、夜の車内でふと口にする本音、会えない時間に募る思い、関係を続けるための不安、相手への静かな依存として表現される。そこに、Khalidらしい現代的な親密さがある。
『American Teen』が若者の感情を明るく淡いポップR&Bとして描いた作品だとすれば、『Scenic Drive (The Tape)』は、より大人びた質感の中で、恋愛と自己確認を静かに見つめる作品である。大きなヒット・シングルを中心に構成されたアルバムというより、全体の空気を楽しむための作品であり、タイトル通り、景色を眺めながら流して聴くような連続性が重視されている。
全曲レビュー
1. Intro
「Intro」は、アルバムの入口として、作品全体のムードを静かに整える役割を持つ短いトラックである。『Scenic Drive (The Tape)』は、派手なオープニングで聴き手を圧倒する作品ではない。むしろ、車に乗り込み、エンジンをかけ、夜の道路へゆっくり滑り出すような始まり方をする。そのため、このイントロは単なる導入ではなく、アルバムを聴くための空間を作る装置として機能している。
音楽的には、チルアウトしたR&Bの質感が前面に出ている。ビートやメロディの主張は控えめで、空気感、残響、音の温度が重視される。Khalidの作品において、こうした余白は非常に重要である。彼の声は、強烈なアタックよりも、柔らかな音像の中で自然に存在感を発揮するタイプであり、このイントロもその特性を引き出すための入口になっている。
歌詞的な主張よりも、アルバム全体のコンセプトを示す役割が大きい。ここで提示されるのは、移動、夜、静かな期待、感情の流れである。『Scenic Drive (The Tape)』は、明確な物語を追うよりも、曲ごとに異なる感情の景色を通過していく作品であり、「Intro」はそのドライブの始点として機能している。
2. Present
「Present」は、本作の中心的な楽曲のひとつであり、Khalidらしい柔らかなメロディと、現代R&Bらしい滑らかなビートが結びついたナンバーである。タイトルの「Present」は、「現在」という意味であると同時に、「そばにいる」「存在している」という意味も連想させる。恋愛において、相手と同じ時間を共有すること、今この瞬間に集中することがテーマとして浮かび上がる。
サウンドは、穏やかなテンポと丸みのある低音を中心にしている。ビートは強く前に出すぎず、Khalidのヴォーカルを支えるように配置されている。彼の声は、ここでも力強く張り上げるのではなく、メロディの上を滑るように響く。聴き手との距離が近く、まるで車内で隣に座る相手に語りかけているような親密さがある。
歌詞のテーマは、相手との現在を大切にすることだ。現代の恋愛では、過去の関係や未来への不安、SNS上の比較、忙しさなどによって、目の前の相手に集中することが難しくなる。「Present」は、そうした雑音から少し離れ、今この瞬間に相手と向き合う感覚を描いている。
この曲は、アルバムのタイトル『Scenic Drive』ともよく響き合う。ドライブとは、目的地へ急ぐだけでなく、移動中の景色や会話を楽しむ時間でもある。「Present」は、その時間の中で生まれる親密さを音楽化した曲であり、本作全体のムードを象徴している。
3. Backseat
「Backseat」は、タイトルからして非常に映像的な楽曲である。車の後部座席という場所は、Khalidの音楽において重要な親密空間として機能する。そこは公共の場所ではなく、完全な自宅でもない。移動中でありながら、閉じられた小さな空間でもある。この中間的な場所が、恋愛や欲望、会話、沈黙を描く舞台として効果的に使われている。
音楽的には、ゆったりとしたR&Bグルーヴを基盤にしている。ビートは滑らかで、低音は温かく、全体に夜の空気がある。Khalidの声は、曲の中で大きく主張するというより、空間に溶け込むように配置されている。彼のヴォーカルには、過度な官能性ではなく、柔らかく自然な親密さがある。
歌詞のテーマは、恋人同士の近さ、身体的な距離の縮まり、そして車内という閉ざされた空間で生まれる感情である。ここでのロマンスは、ドラマティックな告白ではなく、さりげない視線や距離感、同じ空間にいることから生まれる。Khalidは、恋愛を大げさな事件としてではなく、日常の延長にある親密さとして描くことに長けている。
「Backseat」は、本作のドライブ・コンセプトを最も直接的に反映した曲のひとつである。道路、車内、夜、恋人との距離。これらの要素が、チルなR&Bサウンドの中で自然に結びついている。
4. Retrograde
「Retrograde」は、Alicia Keysが参加した楽曲であり、本作の中でも特にソウルフルで奥行きのあるトラックである。タイトルの「Retrograde」は、逆行、後退、あるいは惑星の逆行を意味する言葉であり、関係性が前に進まず、過去へ引き戻される感覚を連想させる。恋愛や人生における停滞、戻りたい気持ちと進まなければならない現実が、曲のテーマとして浮かび上がる。
Alicia Keysの参加は、この曲に大きな深みを与えている。彼女の声は、Khalidの柔らかなトーンとは異なり、ソウルの重みと成熟した表現力を持つ。Khalidの若く穏やかな声と、Alicia Keysの深く温かい声が重なることで、曲には世代や経験の違いを越えた対話のようなニュアンスが生まれている。
音楽的には、現代R&Bの滑らかさとクラシックなソウルの情感が融合している。ピアノや柔らかなコード感が、Alicia Keysの存在感とよく合っている。ビートは抑制されており、声と和声の響きが中心に置かれている。
歌詞のテーマは、過去との向き合い方である。関係がうまく進まないとき、人は過去の良かった瞬間に戻りたくなる。しかし、ただ戻るだけでは問題は解決しない。「Retrograde」は、その揺れを静かに描いている。アルバム全体の中でも、より大人びた感情を持つ楽曲であり、Khalidの音楽が単なる若者向けポップR&Bを超えて、成熟したソウル表現へ接近していることを示している。
5. Brand New
「Brand New」は、Quinが参加した楽曲であり、本作の中でも軽やかでロマンティックな雰囲気を持つ。タイトルは「真新しい」という意味で、関係の始まり、気分の刷新、新しい感情への期待を表している。『Scenic Drive (The Tape)』の中では、過去や未練を扱う曲も多いが、この曲ではより前向きな空気が流れている。
サウンドは、浮遊感のあるR&Bを基調としている。柔らかいシンセ、滑らかなビート、控えめなベースが、曲全体に軽い揺れを与えている。Khalidの声とQuinの声は相性がよく、どちらも過度に力むことなく、空間の中で自然に溶け合う。二人のヴォーカルの重なりは、親密な会話のように聴こえる。
歌詞のテーマは、新しい関係や新しい感情に身を委ねることだ。恋愛には過去の傷や不安がつきまとうが、「Brand New」では、それを越えて新しい瞬間を受け入れる感覚がある。タイトルが示すように、ここで重要なのは完全な無垢ではなく、気持ちを更新すること、相手といることで自分の感覚が新しくなることだ。
この曲は、アルバム全体の中で柔らかな光を差し込む役割を果たしている。夜のドライブの中で、少し視界が開けるような楽曲である。
6. All I Feel Is Rain
「All I Feel Is Rain」は、JIDをフィーチャーした楽曲であり、本作の中でもメランコリックな色合いが強い。タイトルは「感じるのは雨だけ」という意味で、感情の沈み込み、失望、寂しさ、関係の冷え込みを象徴している。雨はR&Bやソウルにおいて、喪失や浄化、記憶を表すモチーフとして頻繁に用いられるが、この曲でもそのイメージが効果的に使われている。
音楽的には、暗めのコードと滑らかなビートが中心である。サウンドは重すぎず、むしろ湿度を含んだような柔らかさがある。Khalidの声は、雨に包まれるように響き、感情を大きく爆発させるのではなく、淡々とした悲しみを伝える。JIDの参加により、曲にはリズム面での変化と語りの強度が加わっている。
JIDのラップは、Khalidのメロディアスな歌唱と対照的である。Khalidが感情をゆっくり広げるのに対し、JIDは言葉の密度とリズムの鋭さで曲に緊張感をもたらす。この組み合わせによって、「All I Feel Is Rain」は単なるチルなR&Bにとどまらず、内面の揺れや複雑さを持つ楽曲になっている。
歌詞のテーマは、感情が晴れない状態である。相手との関係が曖昧になり、心の中に雨が降り続ける。そこには怒りよりも、どうにもならない沈み込みがある。この曲は、アルバムの中で最も陰影の濃いトラックのひとつであり、Khalidの静かな憂いをよく示している。
7. Voicemail
「Voicemail」は、Kiana Ledéが参加した楽曲であり、現代的な恋愛のコミュニケーションをテーマにした一曲である。タイトルの「Voicemail」は、電話に出られなかったときに残される音声メッセージを意味する。これは、連絡がつかないこと、距離、すれ違い、言えなかった本音を象徴する非常に現代的なモチーフである。
音楽的には、滑らかなR&Bのトラックに、KhalidとKiana Ledéの声が穏やかに重なる。二人とも強烈な声量で押すタイプではなく、感情の細かな揺れを声の質感で伝える。そのため、曲全体には親密な対話のような雰囲気がある。直接会って話せない関係性を、声だけがつなぐというテーマともよく合っている。
歌詞のテーマは、連絡の不在と感情の残響である。電話に出ない、メッセージを残す、返事を待つ。こうした行為は、現代の恋愛において非常に大きな意味を持つ。相手が返事をしないこと、声を聞けないこと、伝えたいことが宙に浮いたままになることが、関係の不安を増幅させる。
「Voicemail」は、Khalidが得意とするスマートフォン時代の親密さをよく表している。恋愛は直接の会話だけでなく、通知、未読、音声メッセージ、タイミングによって形作られる。この曲は、その不安定な接続感をR&Bとして美しく表現している。
8. Open
「Open」は、Majid Jordanが参加した楽曲であり、本作の中でも特に洗練された夜のR&Bとして響く。タイトルは「開く」「心を開く」という意味を持ち、相手に対して自分の感情を隠さず見せること、関係を閉ざさずに受け入れることがテーマとして考えられる。
Majid Jordanの参加によって、曲には洗練されたカナディアンR&B/オルタナティヴR&B的な質感が加わっている。滑らかなシンセ、広がりのある音像、控えめながらも深いグルーヴは、Khalidのチルな声質と非常に相性が良い。曲全体には、深夜の都市をゆっくり走るような冷たい美しさがある。
歌詞のテーマは、心を開くことへの不安と願望である。恋愛において、自分の本音を見せることは親密さの条件である一方、傷つく危険も伴う。「Open」は、その境界を描いている。相手に近づきたいが、完全に無防備にはなれない。だからこそ、少しずつ心を開いていく必要がある。
この曲は、『Scenic Drive (The Tape)』の中でも特にムードの完成度が高い。大きな展開で聴かせるのではなく、音の温度、声の重なり、夜の空気感で聴かせる。Khalidの音楽が持つ「移動中の内省」ともよく合った楽曲である。
9. Scenic Drive
表題曲「Scenic Drive」は、Ari LennoxとSminoを迎えた楽曲であり、アルバムのコンセプトを最も直接的に体現するトラックである。タイトルが示す通り、景色のよい道を走る感覚、恋人や親しい相手と同じ時間を共有する感覚、そして移動そのものを楽しむ感覚が中心にある。
Ari Lennoxのソウルフルで温かい声は、Khalidの柔らかなヴォーカルと美しく重なる。彼女の歌唱には、ネオソウル的な深みと官能性があり、曲に大人びた色気を加えている。一方、Sminoの参加によって、楽曲には軽やかなリズムの遊びとヒップホップ的な流動感が生まれている。三者の個性が混ざることで、「Scenic Drive」はアルバム内でも特に豊かなコラボレーション曲になっている。
音楽的には、リラックスしたR&Bグルーヴが中心である。ビートは急がず、ベースは丸く、全体に暖かな夜風のような空気がある。曲は目的地へ向かって一直線に進むというより、景色を楽しみながらゆっくり流れていく。その構造自体がタイトルと一致している。
歌詞のテーマは、移動と親密さである。ドライブは、二人きりの時間を作る行為であり、会話、沈黙、音楽、景色が混ざり合う空間である。この曲では、その時間がロマンティックに描かれている。アルバム全体の核となる楽曲であり、『Scenic Drive (The Tape)』という作品のムードを最もよく表している。
総評
『Scenic Drive (The Tape)』は、Khalidの作品の中でも、特にムードと流れを重視したR&Bプロジェクトである。『American Teen』のような青春の切実さや、『Free Spirit』のような大作感とは異なり、本作は夜のドライブに似た、穏やかで連続的な聴き心地を持っている。楽曲ごとの強いドラマ性よりも、全体を通じた空気感、声の重なり、緩やかなグルーヴが重視されている。
本作の大きな特徴は、コラボレーションの豊かさである。Alicia Keys、6LACK、Lucky Daye、Quin、Ari Lennox、Smino、Kiana Ledé、Majid Jordan、JIDといったゲストは、それぞれ異なるR&B/ソウル/ヒップホップの文脈を持っている。Khalidは、その中心で自分の声を押しつけるのではなく、各アーティストの個性を受け止めるように存在している。この柔軟さが、彼の音楽の大きな強みである。
音楽的には、コンテンポラリーR&Bの滑らかさ、ネオソウル的な温かみ、オルタナティヴR&Bの浮遊感が混ざり合っている。ビートは全体に控えめで、派手なドロップや過剰な展開は少ない。その代わり、音の質感、声の距離、コードの甘さ、低音の丸みが丁寧に作られている。日本のリスナーにとっては、夜に落ち着いて聴くR&B、ドライブや移動中に聴くアルバムとして非常に相性が良い作品である。
歌詞面では、恋愛における親密さ、すれ違い、連絡の不在、過去への引力、心を開くことへの不安が繰り返し扱われる。「Present」では今この瞬間を大切にする感覚が描かれ、「Backseat」では車内の親密な空間が舞台となる。「Retrograde」では過去へ引き戻される関係性が歌われ、「Voicemail」では現代的なコミュニケーションの不在がテーマになる。「Open」では心を開くことへのためらいが描かれ、「Scenic Drive」では移動とロマンスがアルバム全体の象徴として提示される。
Khalidのヴォーカルは、本作でも非常に重要である。彼の声は、劇的な技巧や強い装飾ではなく、穏やかなトーンと自然なメロディ感によって聴き手を引き込む。感情を激しくぶつけるのではなく、そっと置いていくような歌い方が、本作のチルで親密なサウンドとよく合っている。Khalidの音楽が多くのリスナーに受け入れられてきた理由は、この過度に押しつけない感情表現にある。
また、本作はKhalidがR&Bの伝統と現代ポップの間に立つアーティストであることを改めて示している。Alicia Keysのようなソウル/R&Bの先輩世代との共演、Ari LennoxやLucky Dayeのようなネオソウル文脈、Majid JordanのようなオルタナティヴR&B、JIDやSminoのヒップホップ的なリズム感が、一枚の作品の中で自然に共存している。Khalidはその中心で、世代やジャンルをつなぐ存在として機能している。
『Scenic Drive (The Tape)』は、強烈なコンセプト・アルバムではない。しかし、タイトルが示す通り、流れゆく景色のように聴くことで魅力が増す作品である。曲ごとに大きな起伏を求めるより、夜の空気、車内の静けさ、隣にいる相手との距離、過去と現在の感情が混ざる時間を味わうアルバムである。Khalidのディスコグラフィーの中では控えめな作品に見えるかもしれないが、彼の声の質感、コラボレーション能力、現代R&Bのムード作りの巧さを理解するうえで、非常に重要な一作といえる。
おすすめアルバム
1. Khalid – American Teen(2017年)
Khalidのデビュー・アルバムであり、彼の名を広く知らしめた作品。「Location」「Young Dumb & Broke」などを収録し、10代の孤独、恋愛、友情を淡いポップR&Bとして描いている。『Scenic Drive』の親密なムードの原点を知るうえで重要な一枚。
2. Khalid – Free Spirit(2019年)
Khalidのセカンド・アルバムであり、より大きなスケールのポップ/R&B作品。青春の終わり、自由、恋愛、自己探求といったテーマが広く扱われている。『Scenic Drive』よりもアルバムとしての構成が大きく、Khalidのメインストリーム志向を理解できる。
3. SZA – Ctrl(2017年)
現代R&Bにおける内省的な歌詞と親密なヴォーカル表現を代表する作品。恋愛、不安、自己認識を率直に描く点で、Khalidの感情表現とも共通する。より生々しく複雑な女性視点のR&Bとして、『Scenic Drive』と並べて聴く価値がある。
4. Majid Jordan – Majid Jordan(2016年)
『Scenic Drive』にも参加しているMajid Jordanのデビュー・アルバム。夜の都市、滑らかなシンセ、オルタナティヴR&Bの浮遊感が特徴であり、「Open」のサウンド感覚を深く理解するうえで参考になる作品である。
5. Ari Lennox – Shea Butter Baby(2019年)
ネオソウルと現代R&Bを結びつけたAri Lennoxの代表作。温かい声、官能的なグルーヴ、日常的な恋愛表現が魅力であり、『Scenic Drive』の表題曲で感じられるソウルフルな側面をさらに掘り下げて聴くことができる。

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