アルバムレビュー：Just for Fun by Timeflies

アルバムレビュー

2025.03.13

発売日: 2015年9月18日
ジャンル: ポップ、エレクトロポップ、ヒップホップ

純粋に楽しむための音楽――Timefliesのポップな進化
全曲レビュー
総評
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純粋に楽しむための音楽――Timefliesのポップな進化

2015年にリリースされた『Just for Fun』は、Timefliesがよりキャッチーなポップサウンドを追求したアルバムであり、前作『After Hours』のエレクトロポップ路線をさらに進化させた作品となっている。

本作では、EDM、ヒップホップ、ポップ、R&Bの要素を絶妙にブレンドし、よりラジオ向けのサウンドに仕上げている。キャッチーなメロディと軽快なビート、そしてCal Shapiroの爽やかなボーカルとラップが心地よく調和し、アルバムタイトル通り「純粋に楽しめる」一枚となっている。

全体的にアップビートな楽曲が多く、パーティーやドライブにもぴったりなポップアルバムに仕上がっている。

全曲レビュー

1. Just for Fun

タイトル曲として、アルバムのテーマを象徴する軽快なオープニングナンバー。アップテンポでエレクトロなビートが心地よく、アルバムの雰囲気を決定づける一曲。

2. No Drama

R&Bの要素が強いミッドテンポの楽曲。スムーズなメロディと落ち着いたビートが魅力的で、リラックスしながら楽しめる。

3. Crazy

ピアノを基調としたキャッチーなポップソング。恋愛の高揚感を描いた歌詞と爽やかなサウンドがマッチし、ラジオ向けの楽曲として完成度が高い。

4. Stuck with Me

アコースティックギターを取り入れた、心温まるバラード。Cal Shapiroのエモーショナルな歌声が際立つ。

5. Undress Rehearsal

Timefliesの遊び心が詰まったポップチューン。軽快なリズムとユーモラスな歌詞が印象的で、アルバムの中でも特に楽しい一曲。

6. Insomniac

EDMの影響が色濃い楽曲。シンセサウンドとビルドアップが特徴的で、フェスやクラブでの盛り上がりを意識したアレンジ。

7. Guilty

R&Bとポップの中間に位置する楽曲。スムーズなベースラインとリズミカルなボーカルが心地よい。

8. Worse Things Than Love (feat. Natalie La Rose)

Natalie La Roseとのコラボ曲で、軽快なダンスポップナンバー。男女の掛け合いが楽しく、ラジオ向けのキャッチーな楽曲。

9. Burn It Down

ロックの要素を取り入れたエネルギッシュなトラック。シンセとギターが融合したダイナミックなサウンドが特徴的。

10. Money Made Me Do It

ヒップホップ寄りのトラックで、社会風刺的な要素を含んだユニークな一曲。ダークなベースラインが印象的。

11. Once in a While

シングルとしてリリースされ、アルバムの中でも最も人気のある楽曲の一つ。軽快なリズムと中毒性のあるメロディが特徴。

12. Worst Thing I Could Say

アルバムを締めくくる感動的なバラード。シンプルなピアノとボーカルが際立ち、エモーショナルな余韻を残す。

総評

『Just for Fun』は、Timefliesの持つポップセンスとエレクトロサウンドが最も洗練された形で表現されたアルバムであり、タイトル通り「純粋に楽しめる」作品となっている。

全体的に明るく、ノリの良い楽曲が多く、ダンスフロアやドライブ、リラックスした時間にもフィットするバランスの取れたアルバムだ。特に「Once in a While」「Worse Things Than Love」「Crazy」などの楽曲は、Timefliesの代表曲として幅広いリスナーに愛されている。

前作『After Hours』と比較すると、よりポップ志向が強まり、EDMやヒップホップの影響を残しつつも、シンプルで聴きやすい楽曲が増えている。そのため、Timefliesの音楽を初めて聴くリスナーにとっても入りやすいアルバムとなっている。

エネルギッシュでポップなサウンドを求めるリスナーに、ぜひおすすめの一枚。