Figure 8 by Ellie Goulding（2012）楽曲解説

1. 歌詞の概要

“Figure 8” は、イギリスのシンガーソングライター Ellie Goulding（エリー・ゴールディング）が2012年にリリースしたアルバム Halcyon に収録された楽曲 で、
失恋による痛みと執着を描いたエモーショナルなエレクトロポップ です。

この楽曲のタイトル「Figure 8（フィギュア8）」は、無限（∞）を意味する形 であり、
終わることのない感情のループや、忘れたくても忘れられない愛の苦しみ を象徴しています。

歌詞では、失った愛に対する執着や、相手を手放したくない気持ちが表現され、
切なさと絶望が交錯する感情的な物語が描かれています。

サウンド面では、ダークで重厚なシンセサウンドと、エリー・ゴールディングの独特な透明感のあるボーカルが融合し、
ドラマチックな雰囲気を作り上げているのが特徴です。

“Figure 8” は、エリー・ゴールディング自身の失恋経験に基づいて書かれた楽曲 で、
彼女はこの曲について「別れの後の執着や、まだそこに愛があると信じたい気持ち」を表現したと語っています。

また、この曲は、彼女の当時の恋人であり、音楽プロデューサーの Skrillex（スクリレックス） との関係の終わりに影響を受けたと言われています。

アルバム Halcyon の中でも特に感情的に激しい楽曲のひとつであり、
「美しくも壊れやすい愛」と「手放せない執着」の間で揺れ動く心の葛藤 を繊細かつ力強く表現しています。

リリース後、“Figure 8” は全英シングルチャートでトップ40入りを果たし、
ファンの間ではエリー・ゴールディングの最も感情的な楽曲のひとつとして評価されています。

以下に、“Figure 8” の印象的な歌詞を一部抜粋し、日本語訳とともに紹介します。

[Chorus]
“Breathe your smoke into my lungs”
（あなたの煙を私の肺に吹き込んで）

“In the back of the car with you I stare into the sun”
（車の後部座席で、私は太陽を見つめている）

“Like an arrow, it goes”
（矢のように、まっすぐに進むの）

“I try to forget you, but without you, I feel nothing”
（あなたを忘れようとするけど、あなたがいないと何も感じられない）

“Don’t tell me if I’m dying, ‘cause I don’t wanna know”
（もし私が壊れていくなら、教えないでほしい、知りたくないの）

[Verse 1]
“Drifting away, drifting away”
（漂っていく、どこかへ流されていく）

“And it hurts like hell”
（地獄のように痛い）

“You told me to think about it, well I did”
（あなたは「考えてみて」と言ったけど、私は考えたわ）

“Now I don’t wanna feel a thing anymore”
（でももう何も感じたくない）

[Bridge]
“Did I say something wrong? Did you hear what I was thinking?”
（私、何か間違ったことを言った？私の心の声は届いていた？）

“Did I talk way too long when I told you all my feelings?”
（私の気持ちを全部伝えたとき、話しすぎた？）

“Figure 8, figure 8, figure 8”
（フィギュア8、フィギュア8、フィギュア8）

※ 歌詞の引用元: Genius.com

“Figure 8” の歌詞は、恋愛の終わりを受け入れられない気持ちと、
それでもなお相手を求め続ける切なさを描いていることが特徴です。

特に、「I try to forget you, but without you, I feel nothing（あなたを忘れようとするけど、あなたがいないと何も感じられない）」というラインは、
失恋の痛みがあまりに深すぎて、相手を忘れることができない心理 を表現しています。

また、「Did I say something wrong? Did you hear what I was thinking?（私、何か間違ったことを言った？私の心の声は届いていた？）」 という部分では、
恋人を失った後に生じる自己疑念や後悔 がリアルに描かれています。

そして、タイトルの「Figure 8」が象徴するのは、「終わることのない感情のループ」 です。
恋愛の終わりを受け入れたくない気持ちが、まるで無限のループのように繰り返されることを暗示しています。

この楽曲は、単なる失恋ソングではなく、「忘れたくても忘れられない愛」 という感情を極限まで高めた、
エモーショナルで痛みを伴う楽曲となっています。

“Figure 8” のような 切なくエモーショナルなエレクトロポップ が好きな人には、以下の楽曲もおすすめです。

“Figure 8” は、エリー・ゴールディングの楽曲の中でも特にエモーショナルな楽曲のひとつであり、
彼女のボーカルの感情的な表現力が最大限に発揮された作品 です。

アルバム Halcyon の中でも最も激しく、切ない楽曲のひとつとしてファンに支持されており、
彼女の音楽スタイルの多様性を示す重要な作品となりました。

今後も、“Figure 8” は 「忘れられない愛の痛み」を象徴するエレクトロポップの名曲 として、
多くのリスナーの心を揺さぶり続けるでしょう。