発売日: 2020年12月11日
ジャンル: インディーフォーク, オルタナティブポップ, チャンバーポップ
Taylor Swiftの9作目のアルバム『evermore』は、前作『folklore』の姉妹アルバムとしてリリースされ、同様に内省的で感情的な深みを持つインディーフォークスタイルを取り入れている。『evermore』では、Swiftの物語性がさらに進化し、さまざまなキャラクターやストーリーが織り交ぜられた内容となっている。前作同様に、シンセサウンドを抑えたシンプルなアコースティックアレンジが特徴で、ジャック・アントノフやアーロン・デスナーらとのコラボレーションが続いている。
トラックリスト (全15曲):
- willow
アルバムのリードシングルで、運命的な恋愛をテーマにした曲。アコースティックギターの穏やかなサウンドと、シンプルで美しいメロディが融合している。 - champagne problems
婚約破棄をテーマに、愛のすれ違いを描いた感情的なバラード。ピアノを基調としたシンプルなアレンジと、Swiftの繊細なボーカルが切なさを際立たせている。 - gold rush
嫉妬と自己疑念をテーマにした軽快な楽曲。ジャック・アントノフとのコラボレーションによる幻想的なサウンドが印象的。 - ’tis the damn season
帰省中に再会した旧友との再燃する恋愛を描いた曲。アコースティックサウンドが、冬の静寂と感情の複雑さを表現している。 - tolerate it
愛されない関係の痛みを描いた曲。重厚なピアノと淡々としたリリックが、感情の無力さを際立たせる。 - no body, no crime (feat. HAIM)
HAIMとのコラボによるカントリーテイストの犯罪ドラマ風トラック。浮気と復讐をテーマにした物語性の強い曲。 - happiness
別れの後に見つける幸せと悲しみの交錯を描いたスローバラード。沈んだメロディと希望のあるリリックが対比的に描かれている。 - dorothea
小さな町から都会に出た女性を描いた曲。シンプルなアコースティックサウンドが、彼女への懐かしさを表現している。 - coney island (feat. The National)
恋人への後悔と感謝を歌った曲で、The Nationalとのコラボが落ち着いた雰囲気を醸し出している。 - ivy
禁断の愛をテーマにした美しいフォークソング。草木が絡みつくように感情が複雑に絡み合う様子を描いている。 - cowboy like me
不器用な恋愛をテーマにしたカントリースタイルの曲。カントリー音楽への回帰を思わせるメロディが心地よい。 - long story short
困難な過去を振り返りつつも、ポジティブに前を向く姿を描いた楽曲。アップテンポのメロディとSwiftの軽やかなボーカルが特徴。 - marjorie
Swiftの亡き祖母への感謝と追悼を描いた感動的な曲。感情的な歌詞と淡いメロディが心に響く。 - closure
複雑な感情の終結をテーマに、アンビエントなサウンドが特徴的な曲。和解と心の整理を描いている。 - evermore (feat. Bon Iver)
アルバムのタイトルトラックで、Bon Iverとの再コラボ曲。絶望の中に見出す光を描き、エモーショナルなフィナーレを飾る。
アルバム総評:
『evermore』は、前作『folklore』のテーマを引き継ぎながら、さらに感情的な深みと物語性が増した作品だ。シンプルで落ち着いたアコースティックサウンドと、巧みなストーリーテリングが調和し、Swiftの成熟したソングライティングが際立っている。孤独、別れ、再生といったテーマが、インディーフォークの静かなトーンで美しく描かれている。The NationalやBon Iverなどのアーティストとのコラボレーションも、アルバムに多様な音楽的要素を加えている。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚:
- folklore by Taylor Swift
『evermore』の姉妹アルバムで、同じくフォークやオルタナティブポップの要素が強い。深いストーリーテリングとシンプルなアレンジが特徴。 - Punisher by Phoebe Bridgers
インディーフォークの傑作で、感情的な深みと詩的な歌詞が『evermore』と共鳴する。 - I Am Easy to Find by The National
『evermore』にも参加したThe Nationalによるアルバム。感情豊かなサウンドと静かな美しさが感じられる。 - Stranger in the Alps by Phoebe Bridgers
静かで内省的なフォークアルバムで、繊細な感情表現が特徴。『evermore』を好むリスナーにぴったり。 - Hozier by Hozier
インディーフォークとソウルの要素を融合させたアルバム。『evermore』のファンにおすすめのダークで感情的な楽曲が揃っている。
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