発売日: 2018年3月30日
ジャンル: インディーロック / ガレージロック / パワーポップ
「Combat Sports」は、The Vaccinesがこれまでの音楽スタイルに原点回帰しつつ、新たなエネルギーを加えた4作目のアルバムだ。本作は、シンプルでストレートなロックサウンドに焦点を当てた作品で、彼らがデビューアルバム「What Did You Expect from The Vaccines?」で見せた疾走感とエネルギーを取り戻している。
前作「English Graffiti」での実験的なサウンドから一転し、ロックの基本に立ち返ったアルバムは、キャッチーなメロディと情熱的な演奏が詰まっており、ライブ感が強く感じられる仕上がりとなっている。「I Can’t Quit」や「Your Love Is My Favourite Band」といったシングルは、The Vaccinesらしいエネルギッシュな魅力を存分に発揮している。
各トラック解説
1. Put It on a T-Shirt
アルバムの幕開けを飾るキャッチーなトラック。ゆったりとした始まりから徐々に盛り上がる構成が印象的で、青春の自由を歌う歌詞が心に残る。
2. I Can’t Quit
疾走感あふれるシングル曲で、アルバムを象徴する一曲。中毒性の高いギターリフと力強いボーカルがリスナーを一気に引き込む。
3. Your Love Is My Favourite Band
軽快なリズムとポップなメロディが特徴のトラック。恋愛をバンドの音楽に例えたユニークな歌詞が印象的で、明るい雰囲気が際立つ。
4. Surfing in the Sky
ガレージロックのエネルギーとポップなメロディが融合した楽曲。シンプルながらも耳に残るメロディが魅力。
5. Maybe (Luck of the Draw)
ラフなギターサウンドとリズミカルなドラムが際立つ一曲。若者らしい無鉄砲さと切なさが歌詞に表れている。
6. Young American
80年代ロックの影響を感じさせるトラック。ボーカルとコーラスが重なり合うダイナミックなアレンジが特徴的。
7. Nightclub
パンクロックの影響を感じるエネルギッシュな楽曲。鋭いギターと攻撃的なリズムが、アルバム全体に勢いを与えている。
8. Out on the Street
メロディアスでノスタルジックな雰囲気を持つトラック。青春の思い出や喪失感を歌った歌詞が感情を揺さぶる。
9. Take It Easy
軽快でポップなメロディが特徴の楽曲。タイトル通り、リラックスした雰囲気が心地よい。
10. Someone to Lose
力強いボーカルとドラマチックなアレンジが光る一曲。失恋をテーマにした歌詞と疾走感のあるサウンドが絶妙にマッチしている。
11. Rolling Stones
アルバムを締めくくるダイナミックなトラック。ライブのアンセムとなりそうなエネルギッシュなサウンドで、アルバムを力強く締める。
アルバム総評
「Combat Sports」は、The Vaccinesがロックバンドとしてのルーツを再確認し、そのエネルギーを存分に発揮した作品だ。シンプルでキャッチーなロックサウンドに重点を置きつつ、ポップなメロディと感情豊かな歌詞が、バンドの進化と成熟を感じさせる。特に「I Can’t Quit」や「Your Love Is My Favourite Band」といった楽曲は、The Vaccinesの持つエネルギーとセンスを象徴する名曲として評価されるだろう。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚
Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not by Arctic Monkeys
エネルギッシュでストレートなロックサウンドが、「Combat Sports」に共通する。
Is This It by The Strokes
シンプルでキャッチーなギターリフとポップなメロディが、「Combat Sports」のファンに響く。
Employment by Kaiser Chiefs
ロックとポップのバランスが絶妙なアルバムで、The Vaccinesのエネルギーに共鳴する。
Favourite Worst Nightmare by Arctic Monkeys
疾走感のあるサウンドと感情的な歌詞が、「I Can’t Quit」のような楽曲が好きな人におすすめ。
Hot Fuss by The Killers
キャッチーなメロディとライブ感あふれるサウンドが、「Combat Sports」との共通点を持つ。
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