Ay Ay Ay by Ca7riel & Paco Amoroso(2019)楽曲解説

※本記事は生成AIを活用して作成されています。

楽曲の概要

「Ay Ay Ay」は、アルゼンチンのデュオCA7RIEL & Paco AmorosoがAnderson.Paakを迎えて2026年に発表した楽曲で、アルバム『FREE SPIRITS』の4曲目に収録されている。約3分の曲で、CA7RIELとPaco Amorosoに加えてAnderson.Paakがボーカルとプロダクションに参加。Federico Vindver、Rafa Arcaute、Jairus “J-Mo” Mozee、J. LBSらも制作に加わり、ギター、Rhodesピアノ、シンセサイザー、パーカッションなどを組み合わせた濃密なアレンジが作られている。

最大の特徴は、一つのジャンルに収まらない構成である。前半にはラテン音楽を思わせる軽快なコードとパーカッション、ソウル/ファンク的なグルーヴがあり、そこへCA7RIEL & Paco Amoroso特有の下品さを意図的に誇張したユーモアが乗る。さらに終盤ではロックへ急激に変化する。Anderson.Paakとのコラボレーションだからファンクになる、という予想をあえて外した曲であり、3者の音楽性が混ざるというより、スタジオで生まれた予想外の展開をそのまま作品へしたような一曲である。

歌詞の概要

歌詞の題材はかなり露骨で、圧倒的な性的魅力を持つ相手に夢中になった男たちが、理性も金も生活も失っていく様子を描いている。相手とのセックスがあまりにも強烈で、金をすべて渡してしまっても構わないという発想が中心にあり、そこから身体的な誇張、浪費、飛行機に乗り遅れるほどの没頭など、次々と馬鹿馬鹿しい状況へ発展する。

重要なのは、これを現実的な恋愛描写として読む必要がほとんどないことである。歌詞は最初から誇張されたコメディとして作られており、欲望によって正常な判断力を失う状態を競うようにエスカレートさせていく。CA7RIEL & Paco Amorosoは以前から性的な言葉、富、消費、男性的な虚勢をわざと過剰に演じ、それ自体を笑いへ変える方法を使ってきた。「Ay Ay Ay」でも、そのキャラクター性がAnderson.Paakの陽気なパフォーマンスと結びついている。

ただし、曲が進むにつれて「最高の体験」という高揚には少し違う色が混ざる。財布は空になり、借金まで必要になり、相手に人生を壊されていることを本人たちも理解している。それでも欲望を止める気はない。つまり歌詞の中心にあるのは幸福な恋愛ではなく、快楽に完全に支配された人物の滑稽さである。性的な自慢話の形式を取りながら、その自慢を極端に膨らませることで、最後には自分自身が笑われる側へ回っている。

制作背景・時代背景

CA7RIELとPaco Amorosoはブエノスアイレス出身で、トラップ、ヒップホップ、ロック、ファンク、ジャズ、電子音楽などを自由に横断してきた。2024年には初の共同アルバム『BAÑO MARÍA』を発表し、その後2024年10月に公開されたNPRの「Tiny Desk Concert」が国際的な注目を大きく広げた。2025年のEP『PAPOTA』を経て制作された『FREE SPIRITS』では、二人だけの閉じた世界を拡張し、多様なミュージシャンとの共同制作へ進んでいる。

「Ay Ay Ay」は、その姿勢をよく示すコラボレーションである。二人はAnderson.Paakと3日間制作し、複数の曲を作った。Paco Amorosoによれば、その中には彼との共作から想像しやすいファンクやソウル寄りの曲もあったが、最終的に選ばれたのはむしろ3者の通常のスタイルから外れた「Ay Ay Ay」だった。Anderson.Paak自身もこの曲を特に気に入り、採用を強く支持したという。

CA7RIELは制作について、自分がギターでコードを弾き始めたところAnderson.Paakが反応し、スタジオにいた人々が自然に踊り始めたと説明している。さらに曲の途中でAnderson.Paakがドラムへ移り、終盤をロックへ変えるアイデアを出した。最初からジャンル構成を設計していたのではなく、セッション中の反応から曲の形が決まっていったのである。この即興的な制作過程が、完成版の突然変異するようなアレンジにそのまま残っている。

歌詞の抜粋と和訳

タイトルの「Ay Ay Ay」は、スペイン語圏で驚き、痛み、喜び、困惑など幅広い感情を表せる感嘆表現である。この曲では性的な快感に対する叫びとして使われる一方、欲望によって金や生活まで失っていく人物の悲鳴にも聞こえる。意味を一つに限定できない単純な掛け声だからこそ、曲が進むにつれてニュアンスが変わっていく。

歌詞では「金を持っていってくれ」という発想も繰り返される。最初は快楽に夢中になった人物の大げさな賛辞だが、終盤になると実際に金銭的な問題へ発展していく。最初は冗談だった言葉が、曲の内部で本当に困った状況へ変わるという構成が、歌詞のコメディを作っている。

サウンドと歌詞の考察

「Ay Ay Ay」の面白さは、まずギターのコードが作る軽さにある。CA7RIELがセッションの出発点として弾いたコードは、重いヒップホップのトラックを想定させるものではなく、ラテン音楽やソウル、サイケデリックなポップを横断するような明るい響きを持っている。そこへRhodesピアノやシンセサイザー、細かなパーカッションが加わるため、前半は楽器同士の間に十分な隙間がある。

リズムも、低音を巨大にして押し切る近年のトラップとはかなり違う。打楽器が細かなアクセントを置き、ベースとコード楽器が身体を左右に揺らすようなグルーヴを作る。拍の頭だけを強く叩くのではなく、その間にも小さな音が入るため、演奏には軽い弾みがある。CA7RIEL & Paco Amorosoが持ち込んだラテン的な感覚と、Anderson.Paakが得意とするファンク的な身体性が、ジャンル名を明確に決めないまま重なっている。

この軽快さが、露骨な歌詞を必要以上に攻撃的に聞かせない。歌詞だけを文字で読めば非常に下品だが、実際の曲では誇張された表情、掛け声、リズムの遊びによってコメディとして提示される。Paco AmorosoとCA7RIELは「どちらがさらに馬鹿げたことを言えるか」を競うようにヴァースを進め、Anderson.Paakもその世界へ自然に加わる。三人とも歌詞の人物を真面目な誘惑者として演じるのではなく、自分の欲望に振り回される漫画的な男として演じている。

サビは特に単純である。「Ay Ay Ay」という短い音節がそのままフックになり、細かな説明を必要としない。母音の「あ」と「い」が繰り返されるため、言語を理解しなくても掛け声として覚えやすい。ここではメロディの複雑さより、同じ音を集団で繰り返す身体性が優先されている。歌詞の主人公が言葉で説明できないほど圧倒されているという内容にも合っている。

また、スペイン語と英語が自然に交差することも重要だ。Anderson.Paakを「英語圏向けのゲスト」として別枠に置くのではなく、三人の声が同じ下世話な冗談の中へ入ってくる。その結果、ラテン音楽にアメリカのスターを追加したという単純な構図にならない。むしろCA7RIEL & Paco Amorosoの悪ふざけにAnderson.Paakが巻き込まれ、最後には全員でさらに曲を壊していくような印象がある。

その「曲を壊す」感覚が最も鮮明になるのが終盤である。前半までの滑らかなグルーヴを維持するのではなく、突然ロック色の強い演奏へ切り替わる。CA7RIELの証言によれば、この展開はAnderson.Paakがセッション中にロックへ変えようと提案し、ドラムを叩き始めたことから生まれた。つまり後から劇的な展開を計算して付け足したというより、スタジオで演奏していた人々のテンションがそのまま曲構成になった部分である。

この転換によって、歌詞のエスカレーションにも音楽的な形が与えられる。前半では「最高のセックス」という自慢話だったものが、金を使い果たし、生活まで混乱する話へ進んでいく。それと並行して、音楽も気持ちよく踊れるグルーヴの範囲から飛び出し、より荒々しい演奏へ変化する。主人公たちが自制を失うのと同じように、曲そのものも最初のスタイルを維持できなくなるのである。

Anderson.Paakの参加が興味深いのも、この部分だ。彼を迎えれば、ドラムを中心としたファンクやネオソウルへ向かうことは容易に予想できる。しかし本人たちがインタビューで説明しているように、実際に選んだのはその予想から外れた曲だった。.Paakの音楽性を借りて既存のスタイルを補強するのではなく、彼の演奏家としての反応の速さや、セッションを別方向へ動かす能力を利用している。

プロダクションも、ジャンルの境界を滑らかに消すのではなく、異なる質感をあえて残している。Rhodes、シンセ、ギター、パーカッション、プログラミングといった要素は一つの均質な電子音へ処理されず、それぞれの手触りが聞こえる。だからこそ終盤でドラムとギターの存在感が増したとき、単なる音量アップではなく「別のバンドが突然始まった」ような感覚が生まれる。

「Ay Ay Ay」は、CA7RIEL & Paco Amorosoの音楽に以前からあった二つの性格をよく示している。一つは高度な演奏力とジャンルへの理解であり、もう一つは、その技術をあえて馬鹿馬鹿しい表現へ使う態度である。曲はラテン、ファンク、ソウル、ロックの要素をかなり巧みに扱っているが、それを技巧の展示にはしない。最終的には「欲望で財布も理性も失った男たち」というくだらない物語へ全部を投入する。この技術と悪ふざけの同居こそ、彼らの個性である。

この曲が好きな人におすすめの曲 5曲

「EL ÚNICO」 by CA7RIEL & Paco Amoroso

『BAÑO MARÍA』収録曲。二人の掛け合い、誇張されたキャラクター、電子的なビートを短いポップ・ソングへまとめる方法が分かりやすい。「Ay Ay Ay」以前の二人が、ユーモアと音楽的な精度をどう両立していたかを確認できる。

「DUMBAI」 by CA7RIEL & Paco Amoroso

同じく『BAÑO MARÍA』からの一曲。低音の強い現代的なプロダクションと、二人の芝居がかったボーカルが中心である。「Ay Ay Ay」より電子的だが、富や欲望を過剰に演じて笑いへ変える感覚には強い共通点がある。

「VITAMINA」 by CA7RIEL & Paco Amoroso

短い尺の中でリズム、声色、フックを次々と切り替える曲。「Ay Ay Ay」のジャンル横断性が好きなら、二人が一つのグルーヴへ安住せず、曲の途中で聞こえ方を変えていく作曲感覚につながる。

「Come Down」 by Anderson.Paak

ドラムとベースによる反復を中心に、ファンクを現代のヒップホップへ接続した代表曲。「Ay Ay Ay」と直接同じサウンドではないが、.Paakがリズムを身体的な高揚へ変える方法を理解するうえで比較しやすい。

「Tints」 by Anderson.Paak feat. Kendrick Lamar

軽快なファンクとヒップホップを結びつけ、二人のボーカリストのキャラクターの違いを掛け合いへ変えた曲である。「Ay Ay Ay」でCA7RIEL、Paco Amoroso、.Paakがそれぞれ違う声を一つの遊びへまとめる方法とも共通する。

まとめ

「Ay Ay Ay」は、CA7RIEL & Paco AmorosoとAnderson.Paakが互いの得意ジャンルを予定調和的に足した曲ではなく、セッション中の偶然を積極的に残した作品である。ラテン的なコード、Rhodesやパーカッションが作る軽いグルーヴ、三人のコミカルな掛け合いから始まり、終盤ではAnderson.Paakのドラムをきっかけにロックへ急変する。歌詞でも、性的な快楽の自慢が浪費や生活の破綻へエスカレートし、主人公自身が笑いの対象になっていく。欲望によって人物が制御を失うにつれて曲も最初の形式から飛び出していくため、下品なジョークと大胆なアレンジ変更が同じ仕組みで動いている。『FREE SPIRITS』というタイトルどおり、ジャンルや品の良さを守ることより、演奏中に面白い方向へ進む自由を優先した一曲である。

参照元

  • Sony Music Japan CA7RIEL & Paco Amoroso『FREE SPIRITS』リリース情報
  • Billboard JAPAN CA7RIEL & Paco Amorosoインタビュー
  • マイナビニュース CA7RIEL & Paco Amorosoインタビュー
  • Apple Music「Ay Ay Ay」
  • Qobuz『FREE SPIRITS』

コメント

タイトルとURLをコピーしました