発売日: 1978年1月20日
ジャンル: アリーナロック、ハードロック
Journeyの4作目となる『Infinity』は、バンドが音楽的転換を遂げた重要な作品であり、商業的成功への大きな一歩となったアルバムである。このアルバムでは、初めてスティーヴ・ペリーをリードボーカルに迎え、よりメロディアスでキャッチーなサウンドを打ち出している。ペリーの加入により、Journeyはアリーナロックとしての完成形を見せ始め、バンドの音楽性に劇的な変化がもたらされた。
プロデューサーにはロイ・トーマス・ベイカー(Queenなどで知られる)を迎え、壮大なアレンジと洗練されたプロダクションが特徴的だ。『Infinity』では、ハードロックのダイナミズムとポップのキャッチーさが絶妙に融合し、今後のJourneyの音楽的方向性を決定づけた。シングル「Wheel in the Sky」や「Lights」は特に大きな成功を収め、バンドの人気を不動のものにした。
1. Lights
アルバムを代表する名曲で、スティーヴ・ペリーの美しいボーカルと感情的な歌詞が印象的。サンフランシスコへの愛を歌ったこの曲は、バンドのホームタウンへのオマージュでもある。
2. Feeling That Way
ペリーとグレッグ・ローリーのボーカルの掛け合いが魅力的な楽曲。軽快なメロディとキャッチーなリフが心地よい。
3. Anytime
「Feeling That Way」に続く楽曲で、両曲は一連の流れとして楽しめる。ローリーの力強いボーカルと、ペリーの美しいハーモニーが際立つ。
4. La Do Da
エネルギッシュでダイナミックな楽曲。ロック色が強く、ニール・ショーンのギターソロが楽曲にスリルを加えている。
5. Patiently
スローなバラードで、ペリーが初めてバンドのために書いた曲の一つ。感情豊かなボーカルとシンプルなアコースティックギターが心に響く。
6. Wheel in the Sky
アルバムの代表曲で、壮大なスケール感とエモーショナルなボーカルが特徴的。人生の旅路を象徴する歌詞が印象的で、ニール・ショーンのギターリフが楽曲を引き立てている。
7. Somethin’ to Hide
静かな雰囲気を持つバラードで、ペリーの繊細なボーカルが楽曲に深みを与えている。
8. Winds of March
ドラマチックな構成が特徴の一曲。ピアノを中心とした美しいイントロから、力強いロックサウンドへと展開する。
9. Can Do
スピーディでロック色の強い楽曲。ニール・ショーンのギターリフとリズムセクションが際立つ。
10. Opened the Door
アルバムを締めくくる楽曲で、叙情的なメロディとペリーのエモーショナルな歌唱が印象的。アルバム全体の余韻を残す一曲。
アルバム総評
『Infinity』は、Journeyがスティーヴ・ペリーを迎え、よりメロディックで感情豊かなアリーナロックのスタイルを確立した作品である。ドラマチックな楽曲構成、ペリーの力強いボーカル、そしてニール・ショーンの卓越したギタープレイが、バンドの個性を際立たせている。特に「Lights」や「Wheel in the Sky」といった名曲は、Journeyのサウンドを象徴する存在となり、現在でも多くのファンに愛されている。このアルバムは、アリーナロックの名盤として必聴の一枚だ。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚
Escape by Journey
Journeyの最高傑作と評されるアルバムで、「Don’t Stop Believin’」や「Open Arms」などの名曲を収録。
Boston by Boston
メロディアスでキャッチーなロックサウンドが、『Infinity』と共通する1970年代ロックの名盤。
Foreigner by Foreigner
ポップとロックのバランスが取れた作品で、Journeyのファンにもおすすめ。
A New World Record by Electric Light Orchestra
ドラマチックでシンフォニックなサウンドが特徴で、『Infinity』のファンにも響く一枚。
Toto IV by Toto
ポップ、ロック、そして技巧的な演奏が融合したアルバムで、Journeyの洗練されたサウンドに近い。
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