発売日: 2016年5月6日
ジャンル: カントリー、カントリーポップ、カントリーロック
『Detour』は、Cyndi Lauperがカントリーミュージックに挑戦した大胆なアルバムであり、彼女の音楽的な幅広さと革新性を見せつける作品だ。このアルバムでは、1940年代から1960年代のクラシックなカントリーソングを中心にカバーし、Cyndiのユニークなボーカルスタイルで再解釈している。オリジナルへの敬意を込めながらも、彼女自身の個性が楽曲に新たな命を吹き込んでいるのが特徴だ。
また、ウィリー・ネルソンやエミルー・ハリス、ヴィンス・ギルなど、カントリー界のレジェンドとの共演もアルバムのハイライトとなっている。『Detour』は、Cyndi Lauperの音楽的な冒険心と、ジャンルを超えたアーティストとしての才能を示す作品として高く評価された。
以下、各トラックの詳細を解説する。
1. Funnel of Love
アルバムのオープニングを飾るアップテンポなカントリーロックナンバー。Cyndiの個性的なボーカルが、原曲の遊び心を引き継ぎながら新しい魅力を加えている。
2. Detour (feat. Emmylou Harris)
アルバムのタイトル曲で、エミルー・ハリスとの共演が光る。軽快なリズムとハーモニーが心地よいカントリーポップ。
3. Misty Blue
感情豊かなバラードで、Cyndiの柔らかくも力強いボーカルが楽曲の切なさを引き立てている。
4. Walkin’ After Midnight
パッツィー・クラインの名曲をカバー。オリジナルのノスタルジックな雰囲気を尊重しつつ、Cyndiの独特な表現力が加わった一曲。
5. Heartaches by the Number
軽快で楽しいカントリーポップトラック。キャッチーなメロディが耳に残り、Cyndiの歌声が楽曲をさらに輝かせている。
6. The End of the World
感動的なバラードで、世界の終わりをテーマにした歌詞が印象的。Cyndiの繊細な歌唱が楽曲に深みを与えている。
7. Night Life (feat. Willie Nelson)
ウィリー・ネルソンとの共演によるジャジーなカントリーナンバー。二人の声が見事に調和し、深い感情を伝える。
8. Begging to You
シンプルながら感情的な楽曲。Cyndiの声が切ない歌詞を際立たせている。
9. You’re the Reason Our Kids Are Ugly (feat. Vince Gill)
ユーモラスな歌詞が特徴の楽曲で、ヴィンス・ギルとの息の合った掛け合いが楽しい一曲。
10. I Fall to Pieces
再びパッツィー・クラインの名曲をカバー。Cyndiのボーカルがオリジナルの持つ感情を忠実に再現しつつ、新しい響きを加えている。
11. Detour Reprise
アルバムを締めくくる軽快なリプライズトラック。全体のテーマを再確認するような楽曲構成が心地よい。
アルバム総評
『Detour』は、Cyndi Lauperがカントリーミュージックという新たなジャンルに挑戦した意欲的なアルバムであり、彼女の音楽的な多様性を示す一枚だ。クラシックなカントリーソングをリスペクトしつつも、Cyndiの個性が随所に光り、彼女らしい新しい解釈が加えられている。
特に「Night Life」や「Detour」のようなトラックでは、共演アーティストとの絶妙なケミストリーが楽しめる。一方、「Misty Blue」や「The End of the World」では、Cyndiの感情的な表現力が楽曲に深みを与えている。『Detour』は、ジャンルを超えた音楽の旅を楽しめるアルバムだ。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚
Willie Nelson – Stardust
カントリーとポップの融合が特徴で、Cyndiの『Detour』に近い雰囲気を持つ。
Dolly Parton – The Grass Is Blue
カントリーとブルーグラスを融合させたアルバムで、Cyndiのカントリー挑戦と共通点がある。
Linda Ronstadt – Heart Like a Wheel
カントリーとポップのバランスが素晴らしい名作で、『Detour』に響く要素が多い。
Kacey Musgraves – Golden Hour
モダンなカントリーポップが中心で、Cyndiの作品を愛するリスナーにもおすすめ。
Emmylou Harris – Wrecking Ball
伝統的なカントリーと現代的なアレンジを融合したアルバムで、『Detour』のファンにぴったり。
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