発売日: 2002年2月26日
ジャンル: ジャズ、ポップ、フォーク
ノラ・ジョーンズのデビューアルバムCome Away with Meは、リリースと同時に音楽業界に旋風を巻き起こし、ジャズ、ポップ、フォークのジャンルを融合したサウンドで聴く者を魅了した。このアルバムは彼女の持つ穏やかなカリスマ性と、ブルージーで温かみのあるボーカルが特徴だ。プロデューサーのアリフ・マーディンと、サウンドの洗練に貢献したブルー・ノート・レコードの手腕により、アルバムはどこか夜の静けさを思わせる洗練されたムードで統一されている。ノラ・ジョーンズの歌声はしっとりと落ち着いたトーンで、日常から一瞬離れ、優雅なひと時を過ごせるような心地よさを感じさせる。このアルバムは、後にグラミー賞8部門を獲得し、彼女を一躍スターダムに押し上げた。
各曲解説
- Don’t Know Why
彼女の代表曲であり、アルバムを象徴する楽曲。ピアノとギターの控えめなアレンジに、ノラの落ち着いた歌声が重なる。「なぜなのかわからないけれど、ただ君を恋しく思う」という切ないテーマが、聴き手にしみじみと伝わってくる。 - Seven Years
優しいギターリフとノラの穏やかなボーカルが特徴の一曲。彼女の幼少期をテーマに、家族や故郷への愛を込めた歌詞が温かい。シンプルでありながらも深みのあるメロディが、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる。 - Cold Cold Heart
ハンク・ウィリアムズのカバー曲で、失恋の痛みと孤独を描いている。ブルージーなアレンジにノラの切ないボーカルが溶け込み、失恋を経験した人にとっては共感を呼ぶ一曲だ。 - Feelin’ the Same Way
ギターとドラムが軽やかにリズムを刻み、ノラの伸びやかな声が軽快に響く。恋の悩みをテーマにした歌詞が、彼女の柔らかい歌声とぴったりマッチしている。 - Come Away with Me
アルバムタイトル曲で、ロマンチックで夢のような雰囲気を漂わせる。この曲では、彼女が誰かを静かな場所に連れて行き、二人きりの時間を過ごしたいという思いが描かれている。しっとりとしたメロディと囁くようなボーカルが印象的だ。 - Shoot the Moon
切なくもどこか希望を感じさせるメロディが印象的な一曲。「君と別れたけれど、また会えるかもしれない」という淡い希望が歌詞に込められており、ノラのボーカルがその感情を見事に表現している。 - Turn Me On
ピアノとノラのボーカルがセンシュアルなムードを作り出す。セクシーで誘惑的な歌詞が、彼女のしっとりとした声で表現され、大人のラブソングとして際立っている。 - Lonestar
カントリーのテイストが感じられる一曲で、シンプルなアレンジが曲の素朴な魅力を引き立てている。ノラのボーカルは心地よく、広がるアメリカの田舎風景が浮かぶようだ。 - I’ve Got to See You Again
切ない感情が溢れるラブソングで、再び会いたいと願う切実な思いが込められている。しっとりとしたリズムと低めのボーカルが、曲のドラマチックな雰囲気を高めている。 - Painter Song
ヴィンテージ感漂うアコーディオンが印象的で、異国情緒を感じさせる一曲。どこか懐かしく美しいメロディが心に残り、短編映画のような情景が浮かぶ。 - One Flight Down
哀愁漂うメロディと、ノラのしっとりとした歌声が融合し、特別な空気感を醸し出している。彼女のボーカルは心の奥に触れるようで、聴く者を魅了する。 - Nightingale
リラクシングなメロディが特徴で、心地よい夜の時間を想起させる。ノラの柔らかい声が、まるで子守唄のように聴き手を包み込む。 - The Long Day Is Over
アコースティックなサウンドが優しく響き、静かに一日が終わる瞬間の穏やかさを描いている。ノラの控えめなボーカルが心を安らげ、リスナーに一日の疲れを癒してくれる。 - The Nearness of You
ノラのしっとりとしたボーカルが際立つバラードで、愛する人との距離の近さをテーマにしたスタンダードナンバー。ピアノだけのシンプルな伴奏が、彼女の声の美しさを引き立てている。
アルバム総評
Come Away with Meは、ノラ・ジョーンズが持つシンプルでありながらも深い音楽性を感じさせるアルバムだ。彼女のボーカルは穏やかで包み込むような柔らかさがあり、聴く者に静かな安らぎと癒しを提供する。このアルバムは、2000年代初頭の音楽シーンに新風を吹き込み、ノラを一躍スターダムへと押し上げた作品である。ジャズやフォーク、ブルースなどのジャンルを融合し、洗練されたサウンドでまとめ上げた本作は、彼女の歌声とピアノが生む美しいメロディと、日常の憂いや希望を優しく描いたリリックが一体となり、聴く人の心にそっと寄り添う作品として長く愛されている。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚
Diana Krall – The Look of Love
カナダのジャズシンガー、ダイアナ・クラールによるアルバムで、スムーズなジャズサウンドと官能的なボーカルが特徴。ノラ・ジョーンズのように、落ち着いた雰囲気が好きなリスナーにおすすめ。
Joni Mitchell – Blue
70年代フォークの名盤で、ジョニ・ミッチェルの内省的な歌詞とシンプルなアレンジが心に響く。ノラのファンにとっても共感を呼ぶ作品。
Madeleine Peyroux – Careless Love
ノラ・ジョーンズ同様に柔らかくジャズテイストのある歌声を持つペイロー。ジャズやフォークのエッセンスを含んだアルバムで、リラックスして楽しめる。
Katie Melua – Piece by Piece
ジョーンズと同様にシンプルなサウンドと美しいメロディで注目されたケイティ・メルアの作品。彼女の柔らかいボーカルと淡い曲調が似ており、ノラのファンにおすすめ。
Norah Jones – Feels Like Home
ノラ・ジョーンズの2枚目のアルバムで、Come Away with Meのリスナーにとって親しみやすい。カントリーの要素も加わり、より温かみのあるサウンドが楽しめる。
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