
発売日: 2023年3月3日
ジャンル: カントリー、カントリーポップ、サザンロック
- カントリーの頂点をさらに押し広げる—Morgan Wallenの大作アルバム
- 全曲レビュー
- 1. Born with a Beer in My Hand
- 2. Last Night
- 3. Everything I Love
- 4. Man Made a Bar (feat. Eric Church)
- 5. Devil Don’t Know
- 6. One Thing at a Time
- 7. ‘98 Braves
- 8. Ain’t That Some
- 9. I Wrote the Book
- 10. Tennessee Numbers
- 11. Hope That’s True
- 12. Whiskey Friends
- 13. Sunrise
- 14. Keith Whitley
- 15. In the Bible (feat. HARDY)
- 16. You Proof
- 17. Thought You Should Know
- 18. F150-50
- 19. Neon Star (Country Boy Lullaby)
- 20. I Deserve a Drink
- 21. Wine Into Water
- 22. Me + All Your Reasons
- 23. Tennessee Fan
- 24. Money on Me
- 25. Thinkin’ Bout Me
- 26. Single Than She Was
- 27. Days That End in Why
- 28. Last Drive Down Main
- 29. Me to Me
- 30. Don’t Think Jesus
- 31. 180 (Lifestyle)
- 32. Had It
- 33. Cowgirls (feat. ERNEST)
- 34. Good Girl Gone Missin’
- 35. Outlook
- 36. Dying Man
- 総評
- おすすめアルバム
カントリーの頂点をさらに押し広げる—Morgan Wallenの大作アルバム
2023年、Morgan Wallenは3rdアルバムOne Thing at a Timeをリリースし、前作Dangerous: The Double Album(2021年)の成功を超えるかのようなボリュームと完成度を誇るアルバムを世に送り出した。本作は、36曲という圧倒的な楽曲数を収録し、カントリー、ポップ、ロック、R&Bといった要素を取り入れながら、Wallenの持ち味であるストーリーテリングと感情的なボーカルを最大限に活かしている。
アルバムはリリースと同時にBillboard 200の1位を獲得し、数週間にわたりチャートを独占。「Last Night」「You Proof」「One Thing at a Time」といったヒット曲が生まれ、現代カントリーの最前線に立つアーティストとしてのWallenの影響力を決定的なものにした。
全曲レビュー
1. Born with a Beer in My Hand
アコースティックギターとストリングスが際立つオープニング。Wallenの人生観を表すようなナンバー。
2. Last Night
本作を代表するヒット曲。ポップとR&Bの影響を受けたカントリー・トラップ風のビートが特徴的。失恋後の切ない心情を表現した歌詞が魅力。
3. Everything I Love
The Allman Brothers Bandの「Midnight Rider」をサンプリングしたカントリーロックナンバー。
4. Man Made a Bar (feat. Eric Church)
カントリーの王道を行く楽曲で、Eric Churchとのコラボレーションが光る。
5. Devil Don’t Know
落ち着いたバラードで、Wallenの感情的な歌唱が際立つ。
6. One Thing at a Time
アルバムタイトル曲。ミッドテンポの楽曲で、Wallenらしいカントリーポップの要素が詰まっている。
7. ‘98 Braves
野球のアナロジーを用いたノスタルジックな楽曲。
8. Ain’t That Some
パワフルなカントリー・ロックトラックで、ライブ映えする楽曲。
9. I Wrote the Book
Wallenのパーソナルな歌詞が光るシンプルなカントリーチューン。
10. Tennessee Numbers
失恋の痛みを数字に例えた独創的な表現のバラード。
11. Hope That’s True
アメリカ南部のライフスタイルと信念を歌った楽曲。
12. Whiskey Friends
タイトル通り、酒と友情をテーマにしたカントリーアンセム。
13. Sunrise
穏やかなアコースティックサウンドが心地よい。
14. Keith Whitley
カントリー界の伝説的シンガーKeith Whitleyへのオマージュを捧げた楽曲。
15. In the Bible (feat. HARDY)
HARDYとのコラボで、宗教や人生観をテーマにした真面目な楽曲。
16. You Proof
カントリーポップの要素が強い、Wallenの代表的な失恋ソング。
17. Thought You Should Know
母への感謝を込めた感動的な楽曲。
18. F150-50
トラック(車)と恋愛をテーマにした典型的なカントリーソング。
19. Neon Star (Country Boy Lullaby)
ロマンチックなバラードで、ナッシュビルの夜景を想起させる。
20. I Deserve a Drink
メロウなカントリーポップナンバー。
21. Wine Into Water
アルコールと恋愛をテーマにした感傷的な楽曲。
22. Me + All Your Reasons
失恋後の後悔と孤独を歌ったエモーショナルな楽曲。
23. Tennessee Fan
アメリカンフットボールをテーマにしたスポーツ・アンセム。
24. Money on Me
キャリアと成功についての楽曲。
25. Thinkin’ Bout Me
未練をテーマにした、カントリーとポップのバランスが良い楽曲。
26. Single Than She Was
失恋後の自分と元恋人の違いを描いた楽曲。
27. Days That End in Why
人生の疑問と選択について歌ったバラード。
28. Last Drive Down Main
ノスタルジックな雰囲気の楽曲で、過去の思い出を振り返る。
29. Me to Me
自己成長をテーマにした楽曲。
30. Don’t Think Jesus
宗教的なテーマを扱い、Wallenの内省的な一面を見せる感動的なバラード。
31. 180 (Lifestyle)
ポップ色の強いカントリー・トラップナンバー。
32. Had It
カントリーロックのエネルギーを感じる楽曲。
33. Cowgirls (feat. ERNEST)
クラシックなカントリーとモダンな要素を組み合わせた楽曲。
34. Good Girl Gone Missin’
失恋をテーマにしたカントリーポップナンバー。
35. Outlook
内省的で静かなバラード。
36. Dying Man
アルバムのラストを飾る楽曲で、過去の自分と成長を振り返る。
総評
One Thing at a Timeは、Morgan Wallenが現代カントリー界での地位をさらに確立した作品であり、ジャンルの枠を超えたサウンドを展開している。アルバムは非常に長大なものとなっているが、それぞれの楽曲が異なるテーマと雰囲気を持ち、飽きることなく聴き続けられる。
「Last Night」や「You Proof」といったヒット曲は、カントリーの枠を超えてポップ市場でも成功を収め、Wallenの影響力をさらに拡大した。アルバム全体として、失恋、人生の選択、自由、成長といったテーマが共通しており、リスナーの心に深く響く作品となっている。
おすすめアルバム
-
Luke Combs – Gettin’ Old (2023)
モダンカントリーの進化を感じさせる作品。 -
Chris Stapleton – Higher (2023)
ソウルフルな歌声とカントリーの融合が似ている。 -
HARDY – the mockingbird & THE CROW (2023)
カントリーロックの影響が強いスタイルが共通。 -
Bailey Zimmerman – Religiously. The Album (2023)
新世代カントリーアーティストとして注目される存在。
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