
発売日: 1963年5月(録音日:1962年10月24日)
ジャンル: ソウル、R&B、ファンク
- James Brownがライブアルバムの概念を変えた歴史的名盤
- トラックリストとレビュー
- 1. Introduction by Fats Gonder
- 2. I’ll Go Crazy
- 3. Try Me
- 4. Think
- 5. I Don’t Mind
- 6. Lost Someone
- 7. Medley: Please, Please, Please / You’ve Got the Power / I Found Someone / Why Do You Do Me / I Want You So Bad / I Love You, Yes I Do / Strange Things Happen / Bewildered / Please, Please, Please (Reprise)
- 8. Night Train
- 総評
- おすすめアルバム
James Brownがライブアルバムの概念を変えた歴史的名盤
1963年にリリースされたLive at the Apolloは、James Brownのキャリアを決定づけた伝説的なライブアルバムであり、ライブアルバムの重要性を世に知らしめた作品だ。本作は、1962年10月24日にニューヨークのアポロ・シアターで録音され、当時のJames Brown & The Famous Flamesの圧倒的なステージパフォーマンスをそのままパッケージしたものとなっている。
当時のライブアルバムは商業的に成功しにくいと考えられていたが、James Brownは自身の資金でこの録音を行い、結果としてBillboard 200で2年間にわたりチャートインする大成功を収めた。本作の熱狂的なパフォーマンスと、観客のリアクションが生み出す一体感は、まさにJames Brownの「ライブの帝王」としての地位を不動のものにした。
トラックリストとレビュー
1. Introduction by Fats Gonder
バンドリーダーFats Gonderの紹介で、James Brownの登場を盛り上げるイントロ。
2. I’ll Go Crazy
アップテンポのリズムとJames Brownのシャウトが炸裂するオープニングナンバー。観客の熱気が伝わってくる。
3. Try Me
しっとりとしたバラードで、James Brownのソウルフルなヴォーカルが際立つ。観客の女性たちの反応が印象的。
4. Think
アップテンポなR&Bナンバー。バックバンドのThe Famous Flamesが絶妙なコーラスワークを提供する。
5. I Don’t Mind
スローバラードで、James Brownの情熱的な歌唱が堪能できる一曲。
6. Lost Someone
このアルバムのハイライトとも言えるパフォーマンス。約10分にわたる長尺のバラードで、Brownが感情をむき出しにする。観客の熱狂的な反応がライブ録音ならではの魅力を引き立てる。
7. Medley: Please, Please, Please / You’ve Got the Power / I Found Someone / Why Do You Do Me / I Want You So Bad / I Love You, Yes I Do / Strange Things Happen / Bewildered / Please, Please, Please (Reprise)
James Brownの代表曲「Please, Please, Please」を含むメドレー。彼のステージのダイナミクスと、観客とのやり取りが素晴らしい。
8. Night Train
本作の締めくくりを飾るエネルギッシュなナンバー。バンドの演奏とJames Brownのシャウトが、ライブの熱狂を最高潮に引き上げる。
総評
Live at the Apolloは、James Brownの圧倒的なステージパフォーマンスを捉えた名盤であり、ライブアルバムの歴史を変えた作品として語り継がれている。James Brownの熱気あふれるシャウト、観客の絶叫、The Famous Flamesの息の合った演奏など、すべてが完璧な一体感を生み出している。
本作の成功により、James Brownはより自由に音楽活動を展開できるようになり、後のファンクミュージックの確立へとつながっていく。また、本作は他のアーティストにも影響を与え、多くのライブアルバムが制作されるきっかけともなった。
リスナーにとっては、1960年代のソウルミュージックの熱気をダイレクトに感じられる作品であり、今なお多くの音楽ファンに愛され続けている。
おすすめアルバム
-
James Brown – Live at the Apollo, Volume II (1968)
本作の続編で、さらにファンク色を強めたパフォーマンスが聴ける。 -
Otis Redding – Live in Europe (1967)
James Brownに匹敵するエネルギーを持つソウルシンガーのライブアルバム。 -
Ray Charles – Ray Charles at Newport (1958)
ソウルとジャズの融合を感じさせるライブ作品。 -
Aretha Franklin – Live at Fillmore West (1971)
ソウルの女王による圧巻のライブアルバム。 -
Sam Cooke – Live at the Harlem Square Club (1963)
James Brownに通じる熱気を持つ、ソウルライブの傑作。
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