発売日: 2022年4月8日
ジャンル: ポップ、ラテンポップ、ワールドビート
Familiaは、Camila Cabelloの3枚目のスタジオアルバムで、彼女のキューバ系ルーツや家族愛、親しい友人たちとの絆にインスパイアされた作品である。前作Romanceからさらに音楽的な幅を広げ、ラテンポップとワールドビートを取り入れた本作は、個人的な経験や人間関係について率直に語られている。Camilaは、「Familia（家族）」というテーマを通じて、自身のアイデンティティや自己表現を再定義し、明るく活力に満ちた音楽で、愛と支え合いのメッセージを伝えている。
アルバムの制作には、プロデューサーとしてMike Sabath、Ricky Reed、Cheche Alaraなどが参加し、Cuban Son、メレンゲ、ボレロといったラテンミュージックのリズムが色濃く反映されている。シングル「Don’t Go Yet」では、キャッチーなラテンビートとノスタルジックな雰囲気が印象的で、Camilaの陽気で生き生きとしたボーカルが楽しめる。また、ラテン音楽の影響を受けながらも、彼女の現代的なポップ感覚が随所に表れており、親しみやすさと独自の音楽スタイルが融合した作品に仕上がっている。
トラックごとの解説
1. Familia
アルバムのオープニングで、短いインストゥルメンタルのトラック。アコースティックな音色と伝統的なラテン音楽の雰囲気が漂い、アルバム全体のテーマを暗示する導入部。
2. Celia
楽しいメレンゲのビートが特徴で、カリビアンの雰囲気が感じられるトラック。Camilaが持つラテンのルーツを讃える一曲で、ノリの良いサウンドが魅力的。
3. Psychofreak (feat. Willow)
ムーディーでエレクトロポップの要素が強い楽曲。Willowとのデュエットが印象的で、現代社会のプレッシャーや不安をテーマにした歌詞が心に残る。
4. La Buena Vida
トランペットの響きが美しいバラードで、家族との温かな絆がテーマ。ラテンボレロの要素が取り入れられ、感情的でノスタルジックなムードが漂う。
5. Quiet
リズミカルなラテンビートと繊細なメロディが特徴的な曲。愛する人との静かな時間の大切さが歌われ、リラックスした雰囲気が魅力的。
6. Boys Don’t Cry
キャッチーなリズムと軽快なビートが心地よいトラックで、男性の感情表現や柔らかさについて描かれている。ポップとラテンビートが調和した一曲。
7. Hasta Los Dientes (feat. Maria Becerra)
アルゼンチン出身のMaria Becerraとのコラボで、エネルギッシュなラテンポップナンバー。恋愛の情熱を歌い上げる情熱的なリズムが特徴。
8. No Doubt
ダンサブルで明るい曲調が印象的な楽曲で、カジュアルな恋愛の楽しさを描写。Camilaの自然体なボーカルが楽曲を引き立てている。
9. Don’t Go Yet
リードシングルで、エネルギッシュなラテンビートが特徴。Camilaの明るく親しみやすいボーカルが際立ち、パーティーのような雰囲気を楽しめる一曲。
10. Lola (feat. Yotuel)
キューバのアーティストYotuelとのコラボで、社会問題や希望についてのメッセージが込められた深い楽曲。叙情的なサウンドが重なり、メッセージ性のある一曲に仕上がっている。
11. Everyone at This Party
アルバムのラストを飾るバラードで、過去の恋愛への未練を描写。切ないメロディとCamilaの感情的なボーカルが印象に残り、アルバム全体に余韻を残すフィナーレ。
アルバム総評
Familiaは、Camila Cabelloがルーツであるラテン音楽に深く根差し、自己発見と成長を追求したアルバムである。彼女のラテンのルーツがサウンドにしっかりと表現され、家族や大切な人々への愛、そして自己のアイデンティティへの誇りが詰まっている。「Don’t Go Yet」や「Psychofreak」など、シングルでも彼女のパーソナルな一面が見られ、ポップでありながらも深いメッセージが含まれている。Familiaは、Camilaがアーティストとして進化を遂げた証であり、彼女の音楽的ルーツと現在が見事に融合した作品となっている。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚
El Mal Querer by Rosalía
フラメンコとポップを融合させたアルバムで、ラテン音楽の伝統と現代的なサウンドが好きなリスナーにぴったり。
KG0516 by Karol G
ラテンポップとレゲトンの要素が豊富で、Familiaのようなラテンビートと情熱的な歌詞が楽しめる。
La Fuerza by Christina Aguilera
スペイン語のアルバムで、ラテン音楽とパワフルなボーカルが特徴。Camilaのラテンルーツが好きなリスナーにおすすめ。
Colores by J Balvin
カラフルでリズミカルなラテンアルバムで、ダンサブルなトラックと独特のビートがCamilaの作品と共通している。
Donde Están los Ladrones by Shakira
ラテンポップのクラシックで、情熱的なボーカルとメッセージ性の強い歌詞が特徴。Camilaのファンにとっても楽しめる一枚。
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