アルバムレビュー：After Hours by Timeflies

アルバムレビュー

2025.03.13

発売日: 2014年4月29日
ジャンル: ポップ、エレクトロポップ、ヒップホップ

ポップとエレクトロの融合――Timefliesの進化を示したメジャーデビュー作
全曲レビュー
総評
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ポップとエレクトロの融合――Timefliesの進化を示したメジャーデビュー作

アメリカのエレクトロポップデュオTimefliesが2014年にリリースした『After Hours』は、彼らのメジャーデビューアルバムであり、インディー時代のサウンドをより洗練させた作品だ。

本作では、ポップ、EDM、ヒップホップ、R&Bを巧みに融合し、よりキャッチーでダイナミックな楽曲が揃っている。プロダクションはこれまで以上に洗練され、エモーショナルなバラードからクラブ向けのパーティーチューンまで、幅広いスタイルを取り入れている。

また、Fabolous、Tinashe、Katie Sky、Nellyといった多彩なゲストを迎え、よりポップミュージックの主流にアプローチした内容となっている。

全曲レビュー

1. Start It Up Again

アルバムの幕開けを飾るエネルギッシュな一曲。シンセ主体のビートとキャッチーなメロディが、アルバム全体の方向性を示している。

2. All The Way

アルバムのリードシングルであり、Timefliesの代表曲の一つ。爽快感のあるポップソングで、ダンスフロアでも映えるアップテンポなトラック。

3. Somebody Gon Get It (feat. T-Pain)

T-Painをフィーチャーし、よりヒップホップ色が強い一曲。Auto-Tuneを駆使したT-Painのヴォーカルが楽曲に特徴的な響きを与えている。

4. I Choose U

ラジオ向けのキャッチーなポップソング。甘いラブソングの要素が強く、リスナーを惹きつけるメロディが魅力的。

5. Lightning (feat. Fabolous)

Fabolousのスムーズなラップが加わり、クールな雰囲気の楽曲に仕上がっている。エレクトロとヒップホップのバランスが絶妙。

6. Freak

シンセベースの強調された、エレクトロ要素の強いクラブバンガー。キャッチーなフックが耳に残る。

7. Crystal Ball

幻想的なサウンドが特徴のミッドテンポな楽曲。リリカルな表現が際立ち、アルバムの中でも独特な雰囲気を持つ。

8. SMFWU (feat. Katie Sky)

Katie Skyのフックが印象的な一曲。エモーショナルなバラード調のポップソングで、ヴォーカルの魅力が引き立っている。

9. Runaway

アップテンポで疾走感のあるポップソング。EDMの影響が色濃く、フェス向けのエネルギッシュな楽曲。

10. Swoon

ポップとR&Bが融合した、ロマンティックな雰囲気の楽曲。ムーディーなサウンドが特徴的。

11. Monsters (feat. Katie Sky)

アルバムの中でも最もエモーショナルなバラード。Katie SkyのヴォーカルとCal Shapiroのラップが絶妙に絡み合い、感動的な雰囲気を生み出している。

12. Beast (feat. Nelly)

Nellyとのコラボ曲で、力強いラップとポップなフックが融合した一曲。クラブ向けのパーティーチューン。

13. Check Ya Self

アルバムの締めくくりにふさわしいエネルギッシュな楽曲。Timefliesの特徴であるエレクトロとヒップホップの融合が際立つ。

総評

『After Hours』は、Timefliesがポップミュージックのメインストリームに進出した決定的なアルバムであり、彼らの音楽的な幅広さと、ポップ・エレクトロ・ヒップホップの絶妙なブレンドを示した作品だ。

本作では、エレクトロポップのエネルギーとヒップホップのグルーヴをバランスよく取り入れ、ラジオ向けのヒット曲からクラブバンガー、エモーショナルなバラードまで多彩な楽曲が揃っている。特に「All The Way」「Lightning」「Monsters」などの楽曲は、Timefliesの代表曲としてファンに愛され続けている。

このアルバムをきっかけに、Timefliesはさらに幅広いリスナー層を獲得し、次のステップへと進むことになる。ポップとエレクトロの融合を楽しみたいリスナーには、間違いなくおすすめの一枚。