- 発売日: 2017年3月3日
- ジャンル: エレクトロ・ソウル、ジャズ、ダウンテンポ、R&B
French Kiwi Juiceは、フランス出身のマルチインストゥルメンタリストFKJ(French Kiwi Juice)のセルフタイトル・デビューアルバムで、彼のエレクトロ・ソウルとジャズを融合した独自のスタイルが詰まった作品である。アルバムには、リラックスした空気感と都会的な洗練が流れ、FKJが持つ豊かな音楽的センスが随所に感じられる。サックス、ピアノ、ベース、ギターなど、彼が多才に演奏する楽器が見事に調和し、心地よいグルーヴが生み出されている。エレクトロとアコースティックがシームレスに織り交ぜられ、ソウルフルなボーカルとともにFKJの音楽世界が構築されている。
リスナーをリラックスさせる温かいサウンドと、彼の豊かな音楽的バックグラウンドが融合し、各トラックがそれぞれのストーリーを持つこのアルバムは、リリース直後から多くのファンに支持され、FKJの音楽キャリアにおける新たなスタートとなった。
トラック解説
1. We Ain’t Feeling Time
アルバムのオープニングを飾るトラックで、軽やかなピアノとゆったりしたビートが心地よく響く。タイトル通り、「時間を感じさせない」ようなリラックスしたグルーヴが広がり、FKJのソウルフルなボーカルが魅力的。
2. Skyline
都会の風景を思わせる美しいメロディと、メロウなベースラインが特徴の一曲。ピアノの繊細なタッチがサウンドを豊かにし、FKJの持つ洗練された音楽性が存分に発揮されている。リスナーを非日常へと誘うような空気感が印象的。
3. Better Give U Up
キャッチーでソウルフルなボーカルが印象的なトラックで、レイドバックしたリズムが心地よい。愛をテーマにした歌詞と、FKJの甘いボーカルが絡み合い、楽曲にエモーショナルな深みを与えている。
4. Go Back (feat. June Marieezy)
FKJとフィリピン系アメリカ人アーティストJune Marieezyのコラボレーション。彼女のエモーショナルなボーカルが楽曲に彩りを添え、FKJの演奏と調和しながら、どこか懐かしさを感じさせるサウンドを生み出している。サックスが切なく響き、感情がこもった一曲。
5. Vibin’ Out with ((( O )))
再びJune Marieezy(別名 ((( O ))) )を迎えたコラボレーションで、深みのあるサウンドとミニマルなアレンジが特徴。スムーズなボーカルとリズムが絡み合い、幻想的な雰囲気が漂う。リスナーを深い瞑想の世界へ誘うようなトラックである。
6. Canggu
インストゥルメンタルトラックで、軽やかなギターフレーズとアジアのリゾート地を思わせるメロディが心地よい。バリ島のビーチを感じさせるようなリラックスしたサウンドが広がり、FKJのクリエイティブな一面が楽しめる。
7. Blessed
穏やかで心地よいサウンドが特徴のトラック。シンプルなピアノとスムーズなリズムが曲を支え、FKJの感謝の気持ちが込められた温かい雰囲気が伝わってくる。リスナーに安らぎをもたらす楽曲である。
8. Die with a Smile
ミニマルでありながら奥深いサウンドが印象的な曲。シンプルなビートと、どこかメランコリックなメロディが合わさり、人生の儚さを感じさせる。FKJの繊細な演奏が光る一曲。
9. Lying Together
シンプルなメロディに乗せて、ロマンティックでリラックスした雰囲気を醸し出すトラック。サックスとギターの掛け合いが美しく、FKJの演奏が優雅に響き、心地よい余韻を残す。
10. Joy
タイトル通り、明るく幸福感に満ちた楽曲で、アルバムの中でも特にポジティブなエネルギーが感じられる。ピアノとベースが絶妙なリズムを刻み、FKJのシンプルでメロディアスなスタイルが存分に表れている。
11. Why Are There Boundaries
アルバムのラストを締めくくる、どこか深い問いかけを感じさせる曲。静かなメロディとメランコリックな雰囲気が、物語の締めくくりとしてふさわしい。FKJの音楽が持つ美しさと儚さが凝縮された、心に残る一曲。
アルバム総評
French Kiwi Juiceは、FKJのデビューアルバムとして、彼の音楽的スタイルを存分に発揮した作品である。エレクトロ・ソウル、ジャズ、R&Bが融合した心地よいサウンドスケープは、都会的で洗練されており、リスナーを癒しの世界へと誘う。多才なFKJは、ギター、ピアノ、サックスなどを自在に操り、シンプルでありながら奥深い音楽を作り上げている。彼の音楽は、夜のドライブやリラックスしたい時のBGMとしてぴったりで、深みと感情が詰まった作品である。French Kiwi Juiceは、FKJの音楽キャリアにおける重要な一歩であり、今なお多くのリスナーに愛されている。
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エレクトロニックとソウルが美しく融合し、FKJのスタイルに近い独特の空気感が楽しめる。ロマンティックで優雅なサウンドが魅力。
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