
発売日: 2003年9月23日
ジャンル: ヒップホップ、ファンク、ポップ、R&B、ジャズ
- 二つの個性が生んだヒップホップ史上最も大胆な二枚組アルバム
- ディスク1: Speakerboxxx(Big Boi)
- 1. Intro
- 2. GhettoMusick
- 3. Unhappy
- 4. Bowtie (feat. Sleepy Brown & Jazze Pha)
- 5. The Way You Move (feat. Sleepy Brown)
- 6. The Rooster
- 7. Bust (feat. Killer Mike)
- 8. War
- 9. Church
- 10. Bamboo (Interlude)
- 11. Tomb of the Boom (feat. Ludacris, Konkrete & Big Gipp)
- 12. E-Mac (Interlude)
- 13. Knowing
- 14. Flip Flop Rock (feat. Killer Mike & Jay-Z)
- 15. Interlude
- 16. Reset (feat. Cee-Lo & Khujo Goodie)
- 17. D-Boi (Interlude)
- 18. Last Call
- ディスク2: The Love Below(André 3000)
- 1. The Love Below (Intro)
- 2. Love Hater
- 3. God (Interlude)
- 4. Happy Valentine’s Day
- 5. Spread
- 6. Where Are My Panties?
- 7. Prototype
- 8. She Lives in My Lap (feat. Rosario Dawson)
- 9. Hey Ya!
- 10. Roses
- 11. Good Day, Sir (Interlude)
- 12. Behold a Lady
- 13. Pink & Blue
- 14. Love in War
- 15. She’s Alive
- 16. Dracula’s Wedding (feat. Kelis)
- 17. The Letter
- 18. My Favorite Things
- 19. Take Off Your Cool (feat. Norah Jones)
- 20. Vibrate
- 21. A Life in the Day of Benjamin André (Incomplete)
- 総評
- おすすめアルバム
二つの個性が生んだヒップホップ史上最も大胆な二枚組アルバム
2003年、OutKastはSpeakerboxxx/The Love Belowという前代未聞の二枚組アルバムをリリースし、ヒップホップの枠を超えた音楽的革新を成し遂げた。本作は、Big Boiが手がけたSpeakerboxxxと、André 3000が手がけたThe Love Belowの二部構成となっており、それぞれのアーティスト性を極限まで追求した内容となっている。
Big BoiのSpeakerboxxxは、サザンヒップホップとファンクを基盤にしたグルーヴ感あふれる作品で、クラブ向けのバウンシーなトラックやストリートライフを描いた楽曲が並ぶ。一方、André 3000のThe Love Belowは、ジャズ、R&B、ポップ、ロックを取り入れた異色作で、彼の実験的なアプローチが最大限に発揮されている。
本作からは、「Hey Ya!」「The Way You Move」という二つの大ヒットシングルが生まれ、OutKastはグラミー賞で「年間最優秀アルバム」を受賞。ヒップホップデュオとして史上初の快挙を成し遂げた。
ディスク1: Speakerboxxx(Big Boi)
1. Intro
オーケストラ風のイントロで、Speakerboxxxのダークかつファンキーな世界観を提示。
2. GhettoMusick
エレクトロビートとソウルフルなサウンドが融合した疾走感あふれる楽曲。Patti LaBelleのサンプリングが印象的。
3. Unhappy
メロディアスなトラックに乗せて、人生の苦悩を赤裸々に描く楽曲。
4. Bowtie (feat. Sleepy Brown & Jazze Pha)
クラシックなPファンクの影響を感じる、遊び心のある楽曲。
5. The Way You Move (feat. Sleepy Brown)
Big Boiの代表曲のひとつ。スムーズなホーンセクションとグルーヴィーなベースラインが特徴のクラブアンセム。
6. The Rooster
ファンクとサザンラップの要素を融合した、ユーモラスな楽曲。
7. Bust (feat. Killer Mike)
Killer Mikeを迎えたハードなストリートラップ。ヘビーなビートが際立つ。
8. War
シリアスなリリックとダークなビートが印象的なトラック。
9. Church
ゴスペル風のコーラスが印象的な楽曲で、精神的なテーマを扱う。
10. Bamboo (Interlude)
Big Boiの息子Bambooによる可愛らしいスキット。
11. Tomb of the Boom (feat. Ludacris, Konkrete & Big Gipp)
Ludacrisを迎えた、エネルギッシュなサザンヒップホップ。
12. E-Mac (Interlude)
短いスキット。
13. Knowing
クラシカルなR&Bの影響を感じるメロディアスな楽曲。
14. Flip Flop Rock (feat. Killer Mike & Jay-Z)
Jay-Zを迎えたストレートなヒップホップトラック。バースごとのエネルギーが圧倒的。
15. Interlude
ジャズ風のスムーズなインストゥルメンタル。
16. Reset (feat. Cee-Lo & Khujo Goodie)
Goodie Mobのメンバーを迎えた、スロウでエモーショナルな楽曲。
17. D-Boi (Interlude)
短いスキット。
18. Last Call
アルバムを締めくくる軽快なファンクナンバー。
ディスク2: The Love Below(André 3000)
1. The Love Below (Intro)
ピアノ主体のジャズ風のイントロ。
2. Love Hater
まるでFrank Sinatraのようなスウィングジャズを取り入れた楽曲。
3. God (Interlude)
宗教的なテーマを扱う短いスキット。
4. Happy Valentine’s Day
ユニークなラブソング。ファンクとポップの要素が入り混じる。
5. Spread
ジャズとR&Bを融合させた、セクシーなトラック。
6. Where Are My Panties?
コメディ要素の強いスキット。
7. Prototype
André 3000の最も美しい楽曲のひとつ。甘美なメロディとドリーミーなサウンドが際立つ。
8. She Lives in My Lap (feat. Rosario Dawson)
映画的な雰囲気を持つ、幻想的な楽曲。
9. Hey Ya!
世界的大ヒット曲。ポップ、ロック、R&Bが融合した独創的なサウンド。
10. Roses
ピアノリフが印象的な、皮肉の効いたラブソング。ユーモラスなMVも話題に。
11. Good Day, Sir (Interlude)
短いスキット。
12. Behold a Lady
70年代のソウルミュージックを彷彿とさせるトラック。
13. Pink & Blue
Princeの影響を強く感じるエレクトロファンク風の楽曲。
14. Love in War
オルタナティブR&Bのような独特なサウンドスケープが特徴的。
15. She’s Alive
内省的なリリックが光る、ジャジーな楽曲。
16. Dracula’s Wedding (feat. Kelis)
Kelisを迎えたエレクトロポップ風の異色曲。
17. The Letter
ピアノ主体のインタールード。
18. My Favorite Things
ジャズのスタンダードナンバーをエレクトロ風にアレンジした異色作。
19. Take Off Your Cool (feat. Norah Jones)
Norah Jonesとのデュエット。ジャズとR&Bの融合が美しい。
20. Vibrate
シリアスなテーマを持つ、エモーショナルな楽曲。
21. A Life in the Day of Benjamin André (Incomplete)
アルバムの締めくくり。未完の楽曲として終わるのが印象的。
総評
Speakerboxxx/The Love Belowは、ヒップホップの枠を超えた音楽的傑作であり、OutKastの個性を最大限に発揮したアルバムである。Big Boiのストリート感とAndré 3000の芸術的な実験精神が見事に対比され、史上最もユニークなヒップホップアルバムのひとつとなった。
おすすめアルバム
- Prince – Purple Rain (1984)
- Janelle Monáe – The ArchAndroid (2010)
- Kanye West – 808s & Heartbreak (2008)
- D’Angelo – Voodoo (2000)
- Pharrell – G I R L (2014)
“`
コメント