- 発売日: 2005年6月14日
- ジャンル: インディーロック、パワーポップ、オルタナティブロック
Electrifiedは、Dressy Bessyが2005年にリリースした4枚目のスタジオアルバムであり、これまでのポップでキュートなサウンドから一歩進んで、よりエッジの効いたロックサウンドにシフトした作品である。このアルバムでは、バンドはその特徴的なポップセンスを維持しつつ、ギターのリフやビートが強化され、よりダイナミックで高揚感のあるアレンジが施されている。リードシンガーのタミー・アイグレアートの明るく弾むようなボーカルと、ジョン・ヒルのビビッドなギターリフが中心にあり、アルバム全体に勢いが感じられる。
Electrifiedには、キュートなインディーポップのエッセンスに加え、オルタナティブロックの影響も色濃く見られ、特にギターワークが以前のアルバムと比べてさらに力強くなっている。また、シンセサイザーやエフェクトが新たに取り入れられ、バンドのサウンドスケープがより多様でカラフルなものになっているのも特徴だ。アルバム全体を通して、バンドの音楽的成長と進化が感じられる。
トラック解説
1. Side 2
エネルギッシュなギターリフとタイトなドラムが印象的なオープニングトラック。キャッチーなサビとポップなメロディラインが際立ち、Dressy Bessyの進化したサウンドが伝わってくる。
2. Electrified
アルバムのタイトル曲で、ノリの良いビートとタミーの弾むようなボーカルがマッチしている。エレクトリックなギターサウンドが楽曲にパワーを与え、タイトル通り「エレクトリック」なエネルギーが満ちている。
3. Small
ややミッドテンポで、リフレインの効いたキャッチーな曲。タミーのボーカルがリズムに合わせて軽快に響き、シンプルながらも中毒性のあるフックが特徴的。ロックとポップが絶妙に融合している。
4. Stop Foolin’
シンプルで力強いギターリフとドラムが特徴の曲で、バンドのロックな一面が感じられる。タイトル通り、愚かさを捨てて前に進むテーマが歌詞に込められており、サビの高揚感が爽快。
5. She Likes It
軽快でポップなサウンドが心地よい一曲。タミーのボーカルが弾けるように明るく、恋愛の楽しさが歌われている。キャッチーなコーラスが耳に残り、聴く者を元気づける。
6. Baby
ミディアムテンポのメロディアスなトラックで、リラックスした雰囲気が漂う。シンプルなリズムに、少し切なげなメロディが絡み合い、アルバムの中でもひときわ落ち着いた印象を与える。
7. Who’d Stop the Rain
テンポの速いビートとカラフルなギターが響くアップビートな楽曲。雨の中でもポジティブに進むというテーマが、爽快なメロディとリズムで表現されており、リスナーに元気を与える。
8. Big to Do
タイトル通り、大げさに盛り上がる楽曲で、エネルギーに満ちたギターとタミーの弾けるようなボーカルが印象的。シンプルな構成ながら、リズムの力強さが際立っている。
9. Tried to Tell You
どこかセンチメンタルなメロディが特徴の曲。タミーのボーカルが柔らかく響き、感情的な歌詞がリスナーの心に残る。ギターとボーカルのバランスが美しく、穏やかなエンディングに向かう。
10. Second Place
軽快で明るいテンポの曲で、キャッチーなリフとボーカルが絶妙にマッチしている。競争や順位に対するリフレクションがテーマで、軽やかなサウンドがリスナーを楽しませる。
11. It Happens All the Time
ギターリフがリードするミッドテンポのナンバーで、コーラスのフックが心地よく耳に残る。歌詞には日常の出来事に対するリラックスした視点が込められており、聴く者に安心感を与える。
アルバム総評
Electrifiedは、Dressy Bessyがよりロックなサウンドへとシフトし、新たなエネルギーとエッジを加えたアルバムである。タミー・アイグレアートの親しみやすいボーカルと、ジョン・ヒルのパンチの効いたギターワークが融合し、インディーポップから一歩踏み出した新しいサウンドが展開されている。エレクトリックでポップなビートとエネルギッシュなメロディが、バンドの成長と変化を感じさせ、ファンに新鮮な印象を与える一枚だ。バンドの持つポップな魅力がさらに強化され、彼らのカラフルで活気に満ちた音楽世界が凝縮された作品である。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚
- Let’s Go! by The Apples in Stereo
同じThe Elephant 6 Collectiveに所属するバンドで、エネルギッシュなポップサウンドが特徴。カラフルでキャッチーなサウンドが共通する一枚。 - Bee Thousand by Guided by Voices
ローファイなインディーロックの名盤で、Dressy Bessyのポップで親しみやすいサウンドが好きな人にはぴったり。ギターワークとキャッチーなフックが楽しめる。 - Grand Prix by Teenage Fanclub
パワーポップの要素が強く、エモーショナルなメロディが印象的。Dressy Bessyの明るいエネルギーと通じる作品。 - Tone Soul Evolution by The Olivia Tremor Control
サイケデリックでポップなエッセンスが詰まっており、カラフルなサウンドが特徴。ポップでユニークなインディーサウンドが楽しめる。 - Bandwagonesque by Teenage Fanclub
明るくメロディアスなギターポップで、Dressy Bessyのファンにぴったり。キャッチーなメロディとロックのエネルギーが魅力の作品。
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