
発売日: 2021年1月8日
ジャンル: カントリー、カントリーポップ、サザンロック
- 現代カントリーの頂点へ—Morgan Wallenの挑戦的なダブルアルバム
- 全曲レビュー
- Disc 1
- 1. Sand in My Boots
- 2. Wasted on You
- 3. Somebody’s Problem
- 4. More Than My Hometown
- 5. 865
- 6. Warning
- 7. Neon Eyes
- 8. Outlaw (feat. Ben Burgess)
- 9. Whiskey’d My Way
- 10. Wonderin’ Bout the Wind
- 11. Your Bartender
- 12. Only Thing That’s Gone (feat. Chris Stapleton)
- 13. Cover Me Up
- 14. 7 Summers
- 15. More Surprised Than Me
- Disc 2
- 16. Still Goin’ Down
- 17. Rednecks, Red Letters, Red Dirt
- 18. Dangerous
- 19. Beer Don’t
- 20. Blame It on Me
- 21. Somethin’ Country
- 22. This Bar
- 23. Country A$$ Shit
- 24. Whatcha Think of Country Now
- 25. Me on Whiskey
- 26. Need a Boat
- 27. Silverado for Sale
- 28. Heartless (Wallen Album Mix)
- 29. Livin’ the Dream
- 30. Quittin’ Time
- 総評
- おすすめアルバム
現代カントリーの頂点へ—Morgan Wallenの挑戦的なダブルアルバム
2021年、Morgan WallenはDangerous: The Double Albumをリリースし、カントリーシーンのみならず音楽業界全体に衝撃を与えた。30曲というボリュームで構成された本作は、カントリー、サザンロック、ポップ、R&Bといった要素が絶妙にブレンドされ、Wallenの持ち味であるラフなボーカルと、感情的なストーリーテリングが存分に発揮されている。
本作はBillboard 200で10週連続1位を記録し、カントリーアルバムとして歴史的な成功を収めた。特に「Wasted on You」「More Than My Hometown」「7 Summers」といったシングルは、Wallenのシンガーソングライターとしての才能を証明するものとなった。
ダブルアルバムという形式を採用したことで、アップテンポなパーティーチューンから、切ないバラードまで、彼の音楽的な幅広さを存分に楽しめる作品となっている。
全曲レビュー
Disc 1
1. Sand in My Boots
ピアノのイントロから始まる感傷的なバラード。旅先での短い恋を描いた歌詞が切なく響く。
2. Wasted on You
R&Bの要素を取り入れたスムーズなカントリーバラード。失恋の痛みを描いた歌詞が共感を呼ぶ。
3. Somebody’s Problem
軽快なギターサウンドが心地よい楽曲。新たな恋の始まりを描いたロマンティックなナンバー。
4. More Than My Hometown
故郷と恋人のどちらを選ぶかというテーマを描いたエモーショナルな楽曲。Wallenのストーリーテリングが際立つ。
5. 865
独特なタイトルだが、歌詞の中で865(テネシー州の市外局番)が登場し、失われた恋を思い出す楽曲となっている。
6. Warning
ダークでミステリアスな雰囲気を持つカントリーポップナンバー。
7. Neon Eyes
ネオンライトの下での恋の終わりを歌った楽曲。クラシックなカントリーの雰囲気を持つ。
8. Outlaw (feat. Ben Burgess)
サザンロックの要素を強く感じるアップテンポなナンバー。
9. Whiskey’d My Way
しっとりとしたアコースティックバラード。
10. Wonderin’ Bout the Wind
自然の中での孤独感や人生の流れを詩的に描いた楽曲。
11. Your Bartender
失恋後の酒場での時間を歌ったカントリーアンセム。
12. Only Thing That’s Gone (feat. Chris Stapleton)
Chris Stapletonとのデュエット。ブルースとカントリーの要素が融合した名曲。
13. Cover Me Up
Jason Isbellのカバー曲であり、Wallenの歌唱力が光るスローバラード。
14. 7 Summers
本作を代表するヒット曲のひとつ。ノスタルジックな雰囲気が漂う、夏の思い出を振り返る楽曲。
15. More Surprised Than Me
自己認識と成長をテーマにした楽曲。
Disc 2
16. Still Goin’ Down
南部のライフスタイルを讃える、エネルギッシュな楽曲。
17. Rednecks, Red Letters, Red Dirt
カントリーの伝統的な要素を盛り込んだ曲。
18. Dangerous
アルバムタイトル曲。ワイルドでエネルギッシュなカントリー・ロック。
19. Beer Don’t
飲みすぎた夜をテーマにした、カントリーらしい陽気なナンバー。
20. Blame It on Me
ノリのいいカントリーポップ。
21. Somethin’ Country
Wallenのアイデンティティを表現する楽曲。
22. This Bar
バーでの出会いと人生の教訓を歌った一曲。
23. Country A$$ Shit
タイトル通り、カントリーの典型的なテーマをストレートに表現。
24. Whatcha Think of Country Now
彼の音楽的進化を象徴する楽曲。
25. Me on Whiskey
アルコールをテーマにした感傷的なトラック。
26. Need a Boat
リラックスしたサマーアンセム。
27. Silverado for Sale
トラックを手放すことに象徴される人生の転機を歌った楽曲。
28. Heartless (Wallen Album Mix)
Diploとのコラボ曲をカントリー風にアレンジ。
29. Livin’ the Dream
華やかな生活の裏側を描いた楽曲。
30. Quittin’ Time
アルバムの締めくくりにふさわしいバラード。
総評
Dangerous: The Double Albumは、Morgan Wallenの音楽的な幅の広さを示した作品であり、彼のシンガーソングライターとしての実力を存分に発揮している。
カントリーの伝統的な要素を守りつつも、ポップやR&B、サザンロックの要素を取り入れることで、より幅広いリスナーにアピールできる作品となっている。シングルカットされた「7 Summers」「Wasted on You」「More Than My Hometown」をはじめ、アルバム全体に統一感がありながらも、バリエーション豊かな楽曲が揃っている。
このアルバムは、カントリーの未来を担うアーティストとしてのWallenの地位を確立し、今後のキャリアの方向性を決定づける重要な作品となった。
おすすめアルバム
-
Luke Combs – What You See Is What You Get (2019)
モダンなカントリーとクラシックなスタイルの融合が共通。 -
Chris Stapleton – Starting Over (2020)
カントリーとブルースを融合させたスタイルが似ている。 -
Jason Aldean – Macon (2021)
サザンロックとカントリーポップのブレンドが本作と共鳴。 -
Florida Georgia Line – Life Rolls On (2021)
カントリーポップとロックの要素が融合した作品。 -
Sam Hunt – Southside (2020)
R&Bやポップの影響を受けたカントリーサウンドが共通。
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