発売日: 1985年2月14日
ジャンル: ポップ、R&B、アダルトコンテンポラリー
『Whitney Houston』は、Whitney Houstonのデビューアルバムであり、彼女を一躍世界的なスーパースターに押し上げた作品だ。このアルバムは、リリース後すぐに大ヒットを記録し、全世界で2500万枚以上を売り上げ、彼女のキャリアの基盤を築いた。グラミー賞「最優秀女性ポップボーカルパフォーマンス」を受賞した「Saving All My Love for You」をはじめ、複数のシングルがチャート上位を飾り、音楽史に残る名作となった。
プロデューサーには、クライヴ・デイヴィスを中心に、ナラダ・マイケル・ウォルデンやマイケル・マサーといった名プロデューサーが名を連ねている。アルバムは、ポップ、R&B、アダルトコンテンポラリーの要素がバランスよく融合しており、Whitneyの類まれなボーカルと感情表現が全曲で輝いている。
以下、各トラックの詳細を解説する。
1. You Give Good Love
アルバムの冒頭を飾るソウルフルなバラード。Whitneyの温かみのあるボーカルが、愛の喜びを優しく伝える楽曲。
2. Thinking About You
R&Bのリズムが心地よいトラック。軽快なメロディとWhitneyのリズミカルなボーカルが際立っている。
3. Someone for Me
ポップでダンサブルなナンバー。キャッチーなメロディが印象的で、Whitneyの爽やかな歌声が楽しい一曲。
4. Saving All My Love for You
アルバムの代表曲で、切ない愛を歌ったバラード。Whitneyの繊細かつ力強い歌唱が、楽曲の感情を完璧に表現している。
5. Nobody Loves Me Like You Do (Duet with Jermaine Jackson)
ジェルメイン・ジャクソンとのデュエット曲で、愛の調和をテーマにした感動的な楽曲。二人の声の相性が素晴らしい。
6. How Will I Know
ポップでエネルギッシュなナンバー。キャッチーなメロディとアップテンポなリズムが、Whitneyの明るい歌声と絶妙にマッチしている。
7. All at Once
失恋の痛みを歌った感情的なバラード。Whitneyの繊細な表現力が光る一曲で、聴き手の心に深く響く。
8. Take Good Care of My Heart (Duet with Jermaine Jackson)
再びジェルメイン・ジャクソンとのデュエット。ポップで楽しいリズムと親しみやすい歌詞が印象的。
9. Greatest Love of All
アルバムのハイライトであり、Whitneyのキャリアを象徴する名曲。自己愛と信念をテーマにした壮大なバラードで、彼女のボーカル力と表現力が際立つ。
10. Hold Me (Duet with Teddy Pendergrass)
テディ・ペンダーグラスとのデュエットで、アルバムを締めくくる感動的なラブバラード。二人の声が美しく溶け合っている。
アルバム総評
『Whitney Houston』は、彼女の類まれなボーカル力を世に知らしめた記念すべきデビューアルバムであり、ポップとR&Bの魅力を完璧に融合した名作だ。「Saving All My Love for You」や「Greatest Love of All」のような楽曲では、彼女の感情的な表現とテクニカルな歌唱が輝いており、音楽史に残る傑作といえる。
プロダクションの質の高さと楽曲の多様性も魅力で、Whitneyの声がすべてのトラックを通じて主役を務めている。このアルバムは、リスナーに希望と愛を届ける作品として今なお多くの人々に愛されている。
このアルバムが好きな人におすすめの5枚
Mariah Carey – Mariah Carey
感動的なバラードとキャッチーなポップナンバーが、Whitneyのデビューアルバムと共通する。
Celine Dion – The Colour of My Love
感情豊かな歌唱と壮大なバラードが、『Whitney Houston』のファンに響く。
Aretha Franklin – Who’s Zoomin’ Who?
R&Bとポップの融合が素晴らしく、Whitneyの初期作品に通じる。
Diana Ross – Diana
ディスコとポップを融合したエネルギッシュな楽曲が、『Whitney Houston』のリズム感に近い。
Anita Baker – Rapture
ソウルフルで感情的なバラードが多く、Whitneyのアルバムと調和する魅力を持つ。
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